野々池周辺散策

野々池貯水池周辺をウォーキングしながら気がついた事や思い出した事柄をメモします。

庭の半夏生

2024-06-19 06:23:15 | 
今日(18日)は昨日夜からの雨が残って本降りとなっていたが、朝10時半ごろには雨も上がった。久しぶりの大雨のようで庭もしっかりと雨が溜まっていた。梅雨前線 が一時的に北上した影響らしいが、また南下するらしいので晴れ模様となる。そのあと、本格的に梅雨入りとなるかもしれない。

16日の神戸新聞明石版に、「明石ダコ消費拡大へ 今年も半夏生まつり 天ぷら振る舞い、給食にも登場」とあった。 豊漁や豊作を祈ってタコを食べる半夏生に合わせ、明石ダコなどの消費拡大を目指す「明石半夏生たこまつり」が今年も行われるんだそうだ。 半夏生は、夏至から数えて11日目からの5日間を指すから、今年は7月1日から。関西では夏を乗り切るため、タウリンを豊富に含んで疲労回復に効果があるとされるタコを食べる風習があるそうな。

確かに、生きたタコのお尻を塩もみして茹でたてのタコを食べると、スーパーで販売しているタコとはまったく別の旨さがあるので、九州の田舎では好物だった。遠浅の続く有明海育ちなので、有明海は潮の干満差が大きく、平均5m、最大で約6mに達するとも言われている。だから、満潮時は家のすぐ近くまで潮が押し寄せ、干潮になるとゆうに1km以上先まで潮が引いて、その先は急激に深くなっていた。石組で囲った半円状のスクイ魚場、満潮と共にスクイに入った魚は引潮時、潮が引いてくるにともない、スクイの最深部近く竹が打ち込んである潮の流れ場(数か所設置されていたと思う)に集まってくるので、それをすくって捕獲する。潮が引いて、スクイ魚場の持ち主が魚を捕獲した後も、広いスクイ場の汐たまりにまだまだ捕獲されずに残った魚がいる。それを探し見つけるのも面白かった。多く採れたのはボラで、約1mほどの大型のものもあった。そのほかにもグチやクッゾコ(舌ビラメ),マダコや小魚なども捕れていたように記憶している。

ところで、有明海の干潮差利用と言えば、スクイのような大型の石組でなくとも、潮が引いた後の干潟に直径約1mほどの石組みを築き、次の大潮の干潮時石組を崩すと、「多比良がね(渡カニ)」がそこに巣くっている。この方法でも大型のカニが良く獲れた。石組みに限らず、大きな石の下に掘った形跡があると、そこにも大抵は「多比良がね」がいる。その穴に手を突っ込み20cmほどのカニに親指を噛ませて引き出す。噛ませた親指は真っ白に色が変わる程に痛いが、「多比良がね」が一匹獲れる。そのカニも今は高価だそうだ。また、夏場、猛暑が続くと、遠浅の潮だまりの砂場と言えど暑いのか、穴から飛び出したアナゴがのびていることもあり、それを素手でつかむ。もちろん、夏場には石組みにイイダコが巣くっているのを捕まえる事もあった。だから夏場の大潮の時期は魚が豊富でよく食べた。活きたタコの茹でたては確かに旨い。 アフリカ近辺の海でとって捕獲し茹で上げして何日もかけて日本のスーパーで販売するものとは全くの別の味がした。その味を覚えているので、今は、半夏生に合わせタコを食べようと新聞が盛んに煽っても買おうとは思わない。

「庭の半夏生」
とは言っても、本題の植物の「半夏生」だが、明石の茹蛸とは似ても似つかぬ もだが、今頃、梅雨時に一斉に緑の葉が白地に変る、ちょっと変わった花で、この花を見ると、不思議な花もあるもんだと思う。ずっとまえは、庭の数ヵ所に半夏生を植えていたが、今は北側の朝日が良く当たる場所にだけある。それでも4㎡の面積はあるが、ここが半夏生の場所。半夏生は湿気のある半日陰を好むかと思って、当初は半日陰に植えたが、葉が白くならないので、良く日の当たる場所移植した。すると日の当たる方がより多く花穂が出来るようになったが、よくよく観察するとそうでもなかった。「半夏生」は変った花だけに気に入っている。
  
コメント
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