野々池周辺散策

野々池貯水池周辺をウォーキングしながら気がついた事や思い出した事柄をメモします。

雑感、色々あった一週間

2017-03-27 06:33:57 | その他
★ 先週の一週間は非常に面白く目を離せない一週間だった。
その最たる催しものが「森友学園籠池理事長の国会証人喚問」だった。相撲中継そっちのけでNHKテレビが放送したので、相撲放送がBSに回った。途中で森友学園籠池氏の証人喚問のTV中継を見ると、これが面白すぎてたまらない。証人喚問前までは、籠池理事長やその奥さんの言動はどちらかと言えば自民党寄りの発言をしていたものが、学園設立ができなくなった後、籠池理事長が野党議員と面談した結果、急きょ証人喚問に出ると言う。ここからが面白くなった。とにかくどれが正義かわからないまま、民放のコメンテイターは理事長の味方の様にしゃべりだす。国会の証人喚問では与党議員は本質を攻めるも、籠池理事長は自分に不利な質問には訴訟を理由に一切答えず、野党議員は総理からの100万円寄付案件ばかりを取り上げる。野党質問にのって、学園に関係したと思われる政治家の名前を列挙し、挙句の果てには一番の悪党は大阪府知事だとして批判した。確かにどれもリアリティに満ちてはいるが物証は一切無し。それぞれの人がそれぞれにどんな関係があるのかわからないままに、籠池理事長の一方的発言に終始し、ただの面白可笑しいだけの話になっていた。そして今は、「安倍総理の昭恵夫人から100万円の寄付を受けた」という全く証拠の無い理事長証言だけが一人歩きしてテレビを通じて聞こえる。しかし聞いていると、籠池理事長の自分よりの勝手な解釈と理事長一家の言動から思うに、籠池氏の証言の方が虚偽ではないかと思えてくる。

ところで、政治家の口利きがあってはならないと民進党の議員は発言していたが、それなら国会議員の存在価値はどこにあるのだろうか。便宜をはかるように省庁の役人に圧力をかけて法を犯してでもごり押しするのはどうかと思うが、省庁に問合せするはよくある事だと思う。地元から選ばれた国会議員は様々な要望、陳情を受け、地元民に誠実に答える義務があるはずで、それが法に触れる行為であれば罰せられるだけで、ましてや、今回の100万円の寄付が万が一あったとしても選挙区以外の地域の、しかも学校建設への寄付は法的には問題なし。籠池理事長は「安倍首相に話しておりますとか、麻生財務大臣にお願いしているとか」自分の思い込みで発言するを聞いていると、自民党側、総理の昭恵夫人の方に理があるし世論は味方するだろう。裏付けもなく与党側や安倍総理側に疑惑があるとする発言に聞こえる子供じみたやり取りは止めてほしいと思う。

で、安倍昭恵夫人と籠池理事長夫人とのメールを公表すべしと野党やメディアが盛ん煽っていたが、突然、民進党が公表するのを拒否したらしい。メイルやり取りの中に、民進党の辻元清美議員の不正が暴露されていたらしい。すると途端に、それまでのメイル公表要求から一変し、民進党は辻元清美議員を中心として即座にメディアに圧力をかけ始め、新聞が公表しなくなった。疑惑が持ち上がった段階でメディアは100万円寄付の「やっていない証拠を出せ」と要求していたのに、辻元清美議員の疑惑になると急に報道をやめた。メディアは報道したいものは報道するが、思い込みに不利な事案が発生すると、その事案はなかったことにして、自分がこうだと思う事だけを報道するようだ。となると、一般読者は独自に情報を探さざるをえなくなる、こんな報道機関が多くなった。

★ 24日の大相撲13日目、それまで優勝争いの主役を演じていた横綱稀勢の里が初黒星を喫し、休場の危機にまで追い込まれた。この日、日馬富士戦で強烈な押しに耐え切れず土俵下に転落した際、左肩をかなり強く打撲したようだ。負傷程度は一切報道されていないが、このままでは5月場所さえ危ないと危惧された。だが14日目、「本人の強い意思で判断した出場する。体も動く。昨日よりは少しましになっている」として、鶴竜戦の土俵に登った。
   「13日目の稀勢の里、左肩を負傷」

復帰するのは、5月か、それとも場合によっては9月に復帰との報道もあったぐらいだ。稀勢の里の負傷程度は緘口令が引かれ一切部屋のそとには出てこない。相撲を取ること自体が難しい状態であるにもかかわらず、それでも相撲を取るという決断を14日目にした。観客はそれを万来の拍手をもって稀勢の里を迎えたものの、何もできず惨めに鶴竜に負けた。開けて26日、稀勢の里の左上腕部に拳大の楕円形のアザが浮かび上がっている写真が報道されていたが、稽古を始めたそうだ。今日、千秋楽も休むことはないと言う。日本人の期待を背負った稀勢の里は休めないのだ。それを稀勢の里はよく知っている。

一方、稀勢の里の負傷によって優勝争いのトップに立った、大関照ノ富士の14日目。琴奨菊戦を変化でかわし勝った、照ノ富士の失った信頼は大きい。勝つことへの執念で変化することも奇襲をとることも厭わない相撲を取り続け非難を浴びてきたモンゴル横綱にたいし、怪我を背負っても大きな体格を武器に決して変化する事なく真っ向勝負で来たモンゴル力士の照ノ富士が、14日目、琴奨菊を変化で勝った。大ブーイングが府立体育会館に響き渡たった。変化することは相撲ルールに反することもないのだから、その相撲を非難することはないが、相手は大関から陥落し5敗して一つも負けられない。これで負けたら、大関復帰は極めて厳しい人生を賭けた琴奨菊との大一番に、まさか照ノ富士の変化。変化しなくとも、今場所の照ノ富士であれば琴奨菊に勝てたはずだ。だからこそ、立ち合いの変化、それはないだろうと、多くの相撲ファンは思った。照ノ富士は日本の多くの相撲ファンの大きな共感を、相撲道の大切なものを失った、と思う。モンゴル横綱の鶴竜、白鵬、彼らとは一線を引いた強さ、精神力があると信じていただけに照ノ富士が琴奨菊にとった一番、立ち合いの変化が失ったものは大きい。
   「14日目、琴奨菊との一戦、立会いの変化で照ノ富士の勝ち」

千秋楽今日(26日)、2敗の稀勢の里は一敗大関照ノ富士と勝負する。昨日の稀勢の里・鶴竜戦をみれば、誰が見ても、どんな贔屓目に見ても、照ノ富士の勝ちを予想した。稀勢の里ファンの解説北の富士でさえ怪我が悪化しなければ良いがと言う。誰しもそう思った。ところが、本割でも優勝決定戦でも稀勢の里が勝った。確かに戦う前の照ノ富士の顔は前日までの仁王のような鬼の形相はない。周りを稀勢の里の味方で固められ完全にアウェーのなか、同じ部屋の日馬富士に大怪我させられ、琴奨菊戦はまさかの変化で「モンゴルに帰れ」の大ブーイングを受けた照ノ富士。照ノ富士は戦う前から相撲ファンに負けていた。

天皇杯を抱く前の稀勢の里の顔は大粒の涙がこぼれた。万事うまく収まった。
  
コメント
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