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オホーツク道央プラネタリウム巡り 北網圏北見文化センターと旭川市科学館サイパル

2018-09-08 | 宇宙

北海道のオホーツク海沿岸地方で唯一のプラネタリウムがある北見市の北網圏北見文化センター
文化センターと名乗っている通り、プラネタリウムのみならず科学館と博物館、そして美術館も備えた総合文化施設です。





※記事中の写真・動画は北網圏北見文化センターの許可を得て撮影・掲載しています

科学館の展示物には、こんな凄いものも。




なんと日本のN-Iロケットの模型です!
JAXAの全身、宇宙開発事業団(NASDA)が1975年から1982年まで打上げていたロケットで、日本初の静止衛星「きく2号」を1976年2月に打上げた実績を持っています。
…しかし、いかんせん古い世代のロケットなので最近は科学館等の展示でも見かけることは殆どありません。僕もN-Iロケットの模型展示は初めて見ました。一体いつ頃から展示されているんだろう?


しかもこのN-Iロケットの模型、可動式で動きます!
種子島宇宙センター大崎射点(中型ロケット発射場)の、今は無き移動式組立棟が実物同様に移動して打上げを控えたN-Iロケットが姿を現します。

…僕は既に赤錆びた廃墟となった姿の大崎射点の移動式組立棟しか見たことが無いので、現役時代の動く姿を見るのもこれが初めて。
まさか種子島から遠く離れたオホーツクの科学館でそれを見ることになるとは…


さらに、こんな展示も。月の石!
まさかこれも遠く離れた九州の、先日惜しまれつつ閉園したスペースワールドに展示されていたものを持ってきたのでは…(ということはさすがに無いでしょうけど、特にレプリカである旨の解説も見当たらなかったので、もしかしたら…?)

北網圏北見文化センターには他にも先史時代からアイヌ文化、北海道開拓期の豊富な展示を持つ博物館もあり、プラネタリウムの開演を待つ間も飽きることがありません。
そろそろ投影開始なのでプラネタリウム室へ…





北網圏北見文化センタープラネタリウムの直径15mドームに鎮座する投影機、1984年式の五藤光学研究所GMⅡ-AT
僕の地元の熊本博物館プラネタリウムの初代投影機GM-15-ATの同系列の後継機で、スタイルもよく似ているので親しみを感じます。


美しくライトアップされた投影機。


プラネタリウムドーム内には小さい子供が投影中に怖くならないようにぬいぐるみも完備。


プラネタリウム鑑賞後は、こんな素敵な店名の館内カフェで寛ぐことも出来ます。

光学式の投影機のみならず全天周映像にも対応しているので、最新の全天周映像作品も楽しむことが出来る北網圏北見文化センタープラネタリウム。
流氷観光等でオホーツク海沿岸地方に足を伸ばすことがあれば、一度訪れてみてはいかがでしょうか?


続いては北海道第二の都市旭川にある日本最北のカールツァイス・プラネタリウム設置館、旭川市科学館サイパル





直径18mドームの中央に鎮座まします投影機はカールツァイス社製ZEISS STARMASTER ZMP
カールツァイスの中型ドーム用投影機の最新型標準機ですが、日本で導入しているのはここ旭川市科学館サイパルだけです。






プレートに刻まれた番号は578。


日本唯一のカールツァイスSTARMASTER ZMPの能力を遺憾なく発揮するのは、生解説の一般番組投影回。
一時間以上待ってでも観る価値があります。


上映待ち合わせの場所となるプラネタリウムドーム外周には、STARMASTER ZMPのメンテナンスの為に本国ドイツのカールツァイス社から専門の技師(マイスター)が訪れた際の写真も貼り出されていました。
これも必見!


そしてしっかり全国プラ「レア」リウム33箇所巡りのポスターも。
旭川市科学館サイパルは第2番札所です。



プラネタリウムドームのエントランスには、先代の投影機も保存展示されています。
先代機もカールツァイス社製…いや、ドイツが東西に分けられていた頃に当時の東ドイツにあったカールツァイス・イエナ社製の名機ZKP-1!



小型ドーム用のプラネタリウム投影機の決定版として大量に生産され、共産圏だった東ドイツから世界各国に輸出されたZKP-1。
今でも東欧や旧ユーゴ諸国では現役で活躍している姿をよく見かけますが、日本ではここ旭川市科学館サイパルの全身である旭川市青少年科学館と、岐阜市の「岐阜プラネタリウム遊園地」に納入された2機のみです。


ZKP-1のプレートに刻まれた番号は165。
ちなみに岐阜のものは73とのこと。

最新型のSTARMASTER ZMPと古典名機ZKP-1、2つのカールツァイスに出会えるプラネタリウムが旭川市科学館サイパル。
まさに最北の聖地です!


ZKP-1の向かいには、旭川市天文台で使われていた望遠鏡も展示されています。

旭川市科学館サイパルでは屋上に2つの天文台ドームを備え、天体観測会も実施されています。カールツァイスSTARMASTER ZMPでファイバーオプティクスの星空を観た後は、屋上で本物の星を見るなんて最高ですね!
…あいにく僕が行った日は雨が降っていたけど。
よし、また行こう。今度こそ旭川市科学館サイパルで2つの星空を見るぞ!

皆さんも是非、北海道で素敵な星空巡りの旅を!


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