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JR西日本下関総合車両所一般公開に行ってきました

2009-11-14 | 鉄道
写真:今はなきブルートレイン「あかつき」のヘッドマークを掲げたEF65

平成21年11月7日(土)、JR西日本下関総合車両所の一般公開に行ってきました。

今年の3月までは、九州と本州を結ぶブルートレインの本州側での牽引を担当する機関車が在籍していた下関総合車両所。
今回の一般公開でもブルトレ用機関車の展示が行われるようで、ブルトレの機関車に久し振りに会えるのが楽しみです。

下関総合車両所の所在地は、JR下関駅の隣の幡生駅のすぐ前。
会場に入ると、先ずはブルートレインの各種ヘッドマーク展示がお出迎え。


九州のブルートレインで最後まで残った列車である「はやぶさ・富士」のヘッドマーク。
近くで見ると、はやぶさにはちゃんとパッチリした目がついていたんですね。


最初に登場したブルートレインである「あさかぜ」。
これは日付入りのファイナルラン専用仕様のもの。最終運行日にたった1回だけ使用された貴重なものです。


最後の関西と九州を結ぶブルートレインだった「なは・あかつき」。
来年春に打ち上げられる金星探査機「あかつき」とあいのり衛星の小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS」のミッションマークに使えそうなデザインですね。
「IKAROS」に「なは」って愛称付けてくれないかな~


「あかつき」が「なは」の前に「彗星」とペアを組んでいた頃のヘッドマーク。
随分と使い込まれてますね。これも金星探査機とあいのり衛星のミッションマークに使えそう。
その場合、「IKAROS」の愛称は「彗星」になりますが…金星付近まで行く衛星にはちょっとムリがある愛称かな(「なは」だって相当ムリがあるが…)。

ヘッドマーク展示の奥で、いよいよブルートレインの機関車がお出迎え。

「彗星」単独のヘッドマークを付けたEF65PFと、「みずほ」のEF66です!
EF66は「はやぶさ・富士」の廃止前日の下り最終運行列車のファイナルランを牽引した53号機ですね。


ヘッドマークの付いていないサイドに回ってみました。
EF66はどことなくスペインやフランスあたりの電気機関車に似た、結構バタ臭いデザインだと思うんですがどうでしょうか。


ブルトレ機関車の隣には、ぶどう色の旧型電車も展示されています。
EF65PFと並ぶこれはクモハ42001。平成15年まで山陽本線小野田駅から分岐する小野田線の、更に途中の雀田駅から分岐する長門本山支線で走っていました。
日本で最後まで現役だった旧型電車の生き残りです。

展示車輌の前に、こんなものを発見。

「あなたの顔が、ヘッドマーク」!
「よ~し僕ヘッドマークになっちゃうぞー」(笑)

華やかなブルトレ機関車や渋い旧型電車以外にも、珍しい車輌も展示されています。
こちらはマルチプルタイタンパー。線路の歪みをミリ単位で修正するハイテク保線メカです。



車内には線路を覗き込めるような操作席があり、ここで機器類を操作してレールを掴み上げてバラストをならし、線路を修正して行きます。
ちなみにこれ、オーストリアのプラッサー社製の高級品。
オペレーターが座る操作席も、「歯医者さんの椅子」のように大型でいかにも座り心地が良さそうです。さすがヨーロッパブランド。

展示されているブルトレ機関車は、時々ヘッドマークが交換されます。
「みずほ」のEF66の前に踏み台が用意され…

ヘッドマークをステイに固定しているボルトが緩められます。

「富士」の山型ヘッドマークが運ばれてきました。

「みずほ」のヘッドマークが外されます。

「富士」の山型ヘッドマークがボルトで固定されます。


EF66の「富士」が登場しました!

車輌展示以外のコーナーも見に行きましょう。

整備棟内では車輪削りの実演中。

一定距離を走行して磨耗した車輪は、表面を削ってきれいな円形に修正されます。
削ぎ落とされた削りかすを、記念にもらって帰りたいような。

鉄道部品のオークションも行われていました。

これはオハ14の座席でしょうかね。確か3千円位の値が付いてたような。
ちょっと欲しい気もするけど、うちには設置場所がないなぁ…


ブルトレが廃止されたので仕事がなくなって解体されたEF66の車体の一部も並んでいます。
ちょっと痛々しい。


建屋の中にもEF66がいます。
「はやぶさ・富士」最終運行日に上り列車のファイナルランを牽引した42号機です!
僕は「はやぶさ」の上りファイナルランに乗車したので、懐かしく思い入れのある機関車です。


EF66の42号機との綱引きが行われていました。
実際には42号機は通電されておらず無動力状態なので、「綱引き」というよりは「綱引っ張り出し」ですね(笑)
車体重量100トンもあるEF66ですが、人の力で簡単にスルスルと引き出されてしまいました。

車輌展示に戻ると、またEF66のヘッドマークが変わっています。

「あっ、『はやぶさ』だ!」
小惑星探査機の愛称の由来にもなった、栄光あるブルートレインの王者です。
この「はやぶさ」登場時からのオリジナルデザインのヘッドマーク、やっぱりカッコいいなぁ~


「さくら」も登場。
華やかなヘッドマークの、ブルートレインの女王。再来年春に、新幹線に生まれ変わって九州に帰って来る予定です。


EF65PFも「あかつき」に変身。
「あかつき」の濃紺のヘッドマークは端正なEF66PFによく似合います。


いつの間にかEF66も「あさかぜ」に変身しています。
「みずほ」「彗星」「富士」「はやぶさ」「さくら」「あかつき」…
ブルートレイン全盛期を彷彿とさせるヘッドマークの競演、堪能しました!
それにしても本当に、昔は毎晩こんなにたくさんのブルートレインが夜の山陽本線を行きかっていたんだなぁ…

もっとヘッドマークを付けた機関車を見ていたかったけれど、今日は午後から下関市でJAXAのタウンミーティングに参加する予定なので、これで下関総合車両所を後にします。
JR西日本下関総合車両所一般公開、楽しかったです!

その日の夜…
JAXAタウンミーティングを無事終えて、翌日の福岡市でのシンポジウム「宇宙の謎に挑む 日本の貢献」への参加に備えて小倉駅まで移動したところ、突如目の前に現れた臨時列車。

なんと、ブルートレインです!
重連のDE10には「さくら」のヘッドマークが付いています。
どうやら、旅行会社が企画したブルートレインのリバイバル列車に偶然遭遇してしまったようです。


束の間、小倉駅に停車した「さくら」が発車していきます。
構内放送によるとこれから門司港へと向かい、そこが終着となるようですが、僕にとって「さくら」はあくまで長崎・佐世保発東京行きの寝台列車。
「『さくら』、行ってらっしゃい。東京まで、いい夜の旅を!そして、再来年にはちゃんと戻って来るんだぞ!」
心の中でそう呟いて、小倉駅を後にしたのでした。

ブルートレイン三昧の秋の一日、これにて終了!


2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
JRの方がいい (bbsawa)
2009-11-14 21:51:17
こんばんは
マルチプルタイタンパーの中に、入れたのですね。
座席を買ったら宅配サービスはあるんですか?
持って帰るには大きすぎます。
返信する
持って帰るのが大変! (天燈茶房亭主mitsuto1976)
2009-11-15 12:33:37
こんにちは
マルタイ、入れましたよ~♪
普段は入るチャンスはまず無いですからね、貴重な体験でした。プラッサー社製らしくすごく「ヨーロッパ的」な雰囲気でしたよ。

座席は…ホント、競り落とした人はどうやって持って帰るんでしょうね?宅配便の手配とかは特にやってなかったみたいだけど。
僕は数年前に小倉工場で「ED76のパンタグラフ激安現品処分」というのを見たことがあるんですが、その時はJR貨物のおっちゃんが「今、即決してくれたらサービスで、現場の軽トラで自宅まで運んであげるよ」とか言ってましたw
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