大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

中超聯賽 第15輪 長春亞泰 4-0 深土川上清欽

2007-08-08 11:35:40 | 中国サッカー
本来なら本日の午後3時半過ぎに開始される予定だった試合が1日繰り上げられて、前日の夜7時半に行われた。確かに今日の長春は雨が降っているから結果的にはこれが良かった。仮に今日晴れていたなら、いくら長春があんまり日中は暑くはないとはいえ、日中の試合ならあまりいいパフォーマンスを両チームが見せるのは難しい。

1日繰り上げというのは、試合情報について昨日ネットを検索していて知った為に対処はできた。試合開始2時間前くらいにホテルを出て、体育場までのバスに乗って向かったが、やはり試合前になるとかなり込んでいる。ACL参戦の時はタクシー使った方が良さそうやな。試合会場に着いて、メインの席を購入して(30元だった)スタジアムの外を観察していると長春のウルトラが気勢を上げている。なんとオープンカーを乗り、屋根の上から顔を突き出してはしゃいでいるではないか。いやあ、こういうアホっぽいノリはたまりまへんな。去年の山東ではこういう光景は全くなかったから、エエ雰囲気や。サポっていうのは如何にアホになれるかが勝負やもんね。

その後メイン側に周り、入場してから、座席指定は特にないので適当に席を見つけて、今回入場前に購入した座布団(というほど大したモンではないが)を席に敷いてから腰を下ろした。つまり、それほど座席にチリが残っていて汚いということなんです。やがて試合前になるにつれて、人が徐々に入って来たのだが、隣の席に座っている兄ちゃんらが、ヒマワリの種をバリボリ貪り食っていて、その外側の種を下に散らかしていて拾おうともしない。まあ、少々のことがあっても、ここは中国だからと我慢は出来るんだけども、この間の代表戦とは全く違う光景には驚いた。

バクスタに目をやると、ウルトラたちが、太鼓やトランペットで音楽を演奏している。まあ、演奏している曲が、宋祖英の名曲「好日子」だったが、正に今日はその曲がハマっている日なんだろう。しかし、双眼鏡でバクスタを覗いて見ると、ウルトラの周りの反応は鈍い。応援の文化が中国にはまだ根付いていないことを伺わせたが、同じバクスタでも、チャントを歌っている一角もあったことも一応付け加えておこう。

さて、試合開始。試合はホームの長春が開始からペースをつかみ、中国サッカー恒例行事のタテポンで攻め込もうとするが、深圳の方がラインを押し上げてオフサイドを誘っていたため、決定的なチャンスには至らず。ホームチームが攻め込んでチャンスと見るやメインの客が一斉に立ち上がる。オフサイドとなるや、放送禁止用語を使って審判を罵倒する。組織だった応援はしていないものの、皆それぞれに熱い。応援していなくても、日本でももう少しこのくらい熱くなれないもんだろうか(ただ、彼らのマナーは真似することはないが)。

それでも、前半で長春は2点を奪ったが、いずれも中盤でのパスカットに始まり最後はオフサイドギリギリで飛び出した選手、1点目は8番の王棟(ワン・ドン)で2点目は6番杜震(ドゥ・チェン)がGKと1対1になって落ち着いて流し込んだものである。まあ、中国のサッカーって流れの中でまともに点が取れる確率が低い(いくらチャンスを作ってもフィニッシュが拙い)のなら、前からプレスをかけてそれを奪って数的優位から決めるということをもう少し考えていいのかもしれない。後半の3点目も左サイドでボールをかっさらってから、一気に速攻で上がって最後には左からのクロスが決まったものだったし。

長春の基本的なシステムは4-5-1だが、攻撃の際にはサイドバックが上がり、カウンターに備えて3枚が自陣に残るが、4番のホンジュラス人選手が1枚余る形で相手2トップのカウンターに対する備えを怠らない。前線に10番のブラジル人がいるものの、彼はどちらかといえばポスト専門でシュートはこの試合見た限りあまり打っていないし、決めきれていないところに不満が残る。まあ、その分2シャドーの選手が飛び出して来るのがこのチームの持ち味なんだが。ただ、前線での守備はガンバの2トップ程ではないが一応きっちりやっているため、10番がGKを追いかけると、相手GKはキックをタッチに出してしまうわけだから、長春が中超の中でも上位につけているのが納得できる。まあ、このリーグでは中盤のプレスってあんまりない分、それをやっているチームが上にいるんですがね。

そして更に面白かったのは、前半2-0でリードしていたら、スタンドから「サンビーリン(三比零、3対0のこと)」というコールが自然発生的に出て来たことだ。すると、「3-0ちゃうぞ。それを言うならリウビーリン(6-0)やろ!」というツッコミが出てくる。当然後半4-0でリードしようものなら、「ウービリン(5-0)!」の大合唱である。こんなの応援って言うのだろうか・・・まあ、でもこれはこれで皆が楽しんでいる証拠ですから。

試合は結局4-0で長春の勝ち。本エントリを書いている時点で山東の試合はまだ行われていないが、一応暫定首位に立ち、後半戦幸先の良いスタートを切れた。この長春での試合を楽しむことができて本当に今回来た甲斐がありました。

そして願わくば、このチームとACLでやりたい・・・と思うようになった。チーム合併の張本人のオーナー社長がいる上海なんかよりも、この長春が出てくる方がよっぽどいいと思うんだけどな。けど、3月に長春アウェーでやる日程だけは勘弁してほしい。