La douce vie

sweetsや美味しいもの,雑貨,映画,art,音楽,本,マンガ,スポーツ観戦,ice show,旅行等ゆるブログです

フィギュアスケート:高橋大輔選手 引退 .3

2014-10-16 | figure skathing、ice show

思えば、一番フィギュアスケートを楽しんだのは2005年GPS~2007年東京ワールドのあたりでした。

2007年。最初できっと最後のDOI。当時のメンバーが凄い。真央ちゃんと安藤さんが不在だったものの、中野さん、武田さん、鈴木さん、水津さん、と、踊れる素敵な女子スケーターが揃ってましたね。海外ゲストが信じられないほど豪華。ステファン、シェン&ツァオ、デンコワ&スタビスキー、キム。このメンバーで新横だもの。
このあたりまでかなり悪い画像でしか演技を残していないことが本当に悔やまれます。このショーで印象深かったのは、ステファンがオープニングからノリノリで踊っていたこと。これまでの海外のトップスケーターって、そんなにショーの仲間っていうより「私は別格」的なオーラが強かったので、スターでもこんなに気さくなんだなぁ~、と、ステファンへの愛がますます深まる瞬間でした(笑)高橋クンはバチェラレットとオペラ座。ステファンはロミオ&ジュリエットとポエタ。すごく贅沢だったな。デンコワ&スタビスキーはイスを使ったリベル・タンゴ!!!シェン・ツァオの大きなスロージャンプの迫力は忘れられません。ちょっと、話しが脱線。

日米対抗戦で初披露されたロミオとジュリエット。実は高橋選手のプログラムの中で未だに好みでないプログラムの1つ。
でも、そのEXで披露したのが、「SWAN LAKE」これは本当に頭をガツンと打たれたような衝撃でした。
このプログラムをみて、「早く、世界で披露してほしい」と思ったものです。
スケート・アメリカ、トリノのGPF、韓国での四大陸。現地の観客の演技後のワッと盛り上がる歓声が嬉しかった。

この年、2つ、よくない試合があった。NHK杯での僅差の優勝。これはトマシュの演技の方がよかった。そして、GPFでの僅差の2位。これはステファンより、高橋選手の演技の方がよかった。この2つの結果は優勝者、準優勝者ともストレスを与える結果になったのではないかと思う。

NHK杯で高橋選手のFSの演技に涙するモロゾフコーチを見て、当時、「モロゾフは高橋選手に競技者としてがっかりしたのではないか」と感じたのですが、当時はそのことは書くことをやめました。なので、その後のモロゾフの起こした行動を知った後、このNHK杯のモロゾフの涙を思い出したものです。

その後、全日本、四大陸でほぼ完ぺきな演技。特に四大陸での演技というのは高橋選手の演技史上最も完璧に近いプログラムの1つで、すごい、を通り越して、怖い、とすら思ったものです。この演技は四大陸に参加していたスケート関係者が客席で見ていて、長い長いスタオベを送っていたことを思い出します。

そして、世界選手権。
高橋選手のジャンプは突如不調となり、苦しい演技となり、結果は予想外のメダルなし。
でも、このイェーテボリでは高橋選手は初めて名前のコール前から多くのいろいろな国の観客から声援が起き、多くの観客が「あの、「SWAN LAKEが観られるぞ!」というワクワク感が伝わり、ジャンプミスを犯しても、大きなスタオベを受けた大会で国際的なスター・スケーターの仲間入りをした、と、感じる大会でした。それは、日本からテレビで観る者にとって本当に嬉しいものでした。カナダのメープルの入った服を着た、きっとジェフのおっかけファンのカナダ人すらもスタオベをしていたのです。
この世界選手権では先述のステファン、トマシュもよくなかった。演技と結果が比例しないと後々大きなストレスを与えるな、と思ったものです。
優勝したのがジェフ。4回転抜きのプログラムでの優勝に論争が起きましたが、私はジェフの優勝に対して異論はありませんでした。それは、ジェフのスケーティング、表現力が特別だったから。ただ、こういう優勝が納得できたのは、ジェフだけではないかと思っています。

オフ・シーズンにモロゾフコーチと織田選手の契約を発表。私の記憶違いかもしれないけれど、この会見の際に、織田選手の横に日本スケート連盟の方がいた筈。後日、高橋選手がモロゾフコーチとの別離を発表した際には日本スケート連盟の方はいなかったように思い、なぜ、スケーターのよって連盟の対応が違うのか疑問に思ったものです。(この対応に関して、織田選手を批判するものではありません)

あぁ、モロゾフのプログラムはもう見れないんだな、と、思う一方で、彼の生徒は増えすぎているという印象もあったし、あの涙の件もあったし、憶測なので書きませんでしたが、今だから言うと、「SWAN LAKE」は宮本さんが日本の女子スケーターに振付けたカルメンかなにかのHIPHOPのプログラムからインスピレーションを得たものではないかと思っていた。当時、モロゾフコーチは日本の地方大会にまで顔を出している、という話しもあったし、そういう中から見つけたのではないか、と。だから、高橋選手がEXに宮本さんを使ったのは気に入らなかったんじゃないか、なぜなら、モロゾフコーチは宮本さんの溢れんばかりの才能を分かっていたから。だから、次の振付師の候補の一人は絶対宮本さんであってほしいと思っていました。

宮本さんの振付けた「eye」はやはり、高橋選手を代表するプログラムの1つになるだろう。
テレビでDOIをみて、「これは傑作、高橋クンは大丈夫だ」と思ったものです。

cobaさんという人は自分に厳しい分、人にも求める印象がある。フィギュアスケートの男子選手が使うということに当初は「意外だった」と言っている。
でも、cobaさんは自分の楽曲が編集されて使われてもなお、手放しで喜んでいた。
それは著作権の絡みのあるDVDでもオリジナル音源が使われていることからもcobaさんが自分の演奏で高橋選手が演技をするということが大切だと思っていることが伺える。
いつか、cobaさんの生演奏で演じてもらいたいものだな。

でも、直後のFOIではよくなかったんですよ。あれ?なにかが違うって思ったものです。
当時は褒めて書いてますけど、DOIのような閃光はなかった。今思えば、DOIでバーンアウトした後で、スケーティングすら投げやりな感じにみえた。
これが私が初めてチケットを買ったショーですが、このフレンズもこの後どんどん大化けしていき、高橋選手が競技を続ける上で精神面で多いに支えられたショーになっていったのではないかと思う。いや、今では出演者全員の「フィールド・オブ・ドリームス」なのだと思います。
このショーのハイライトはエンディングの「SING!SING!SING」群舞になるとダンスの上手いアイスダンサーにどうしても目が行き、シェイリーンやアゴストに目が行ってしまったのですが、アゴストの隣で高橋くん、アゴスト以上に踊っているんですよ。これは相当な衝撃でした。

FSは当時、知名度が高くなかった(私の認識不足、既に素敵なプログラムをいくつも手掛けていらっしゃいました)カメルレンゴ氏。コミカルな演技という情報。
多分、苦しい精神状態の中でコミカルな演技をするなるだろうな、と思ったものです。

だから、怪我をした時に驚き、ショックを受けたけれど、心のどこかで「なるほど」と思うところもありました。