La douce vie

sweetsや美味しいもの,雑貨,映画,art,音楽,本,マンガ,スポーツ観戦,ice show,旅行等ゆるブログです

最近読んだ本(とマンガ).15

2008-03-31 | book/comic
「千年医師物語Ⅲ 未来への扉」ノア・ゴードン
3作目は現代。主人公は女性になる。ロブからロバータという名前になるところが苦しい。欧米では一般的なのかなぁ?(父ステファン→娘ステファニーみたいな感じ?)
第一作は冒険、成長の物語。2作目は親子、家族の物語とすると3作目は個人的な物語である。

「花よりも花の如く 5」成田美名子
今度は韓国公演へ。(きっと取材に基づいて描いていらっしゃると思うので)韓国でも能を招聘して頂けるのか、と感心。NY公演とは同じようなことを立場を替えた話にしています。

「暁のひかり」藤沢周平
藤沢周平を最初に読んだのが「蝉しぐれ」でつくづくよかったと思う。この短編集はどの作品もとても暗くて重い。ただ、先に他の数冊読んでいれば藤沢周平の素晴らしさというものを分かっていて読むことができる。

フィギュアスケート:勝手にぐらンプリ 2008

2008-03-27 | figure skathing、ice show
シーズンが終わりました。今年も沢山ドラマがありました。
特に男子のメダル争いは全く予想がつかず、「金メダルの法則」というものはないのだな、と実感。個性の違う選手たちが己の信じるスケートを貫く姿は素敵です。

新ルールになって思ったのは、なんだかんだフラストレーションがたまりますが世界選手権のジャッジングが一番厳格でどの選手も平等にジャッジングされているなという印象です。


それでもフラストレーションの部分を言われてもらうなら、なぜ今までWrong Edgeがきちんとされていなかったのか!ということ。子供のころからきちんと採点されていれば大技より前に修正していたに違いないと思うと気の毒です。
安藤選手はオフシーズンに修正していたとのことで、すごいな、と思いました。ロシェット選手も2年くらいかけてルッツを直した、とどこかのインタビューで言っていたような。

それからザヤック・ルールって…ということ。ザヤック・ルールは本来、苦手なジャンプを避けて得意なジャンプばかり飛ぶことを防ぐため、というのが本質的な狙いだったと思いますが、このルールにひっかかる選手はだいたいジャンプミスを挽回しようとした選手に起こっています。

また、回転不足と両足着氷では回転不足の方がクリーンに見え両足着氷の方が不安定に見えるけれど、ジャッジは回転不足の方が大きなマイナスになるところが観客の印象と採点に大きなギャップを生むなと感じました。競技なんでお客さんのイメージは関係ありませんよ、と言われればそれまでですが。


SP

浅田真央選手:「ヴァイオリンと管弦楽のためのファンタジー」
大人大人した滑りを強いることなく「甘さ」を除いたタラソワ氏は本当にお見事だと思った。真央ちゃんは作り笑顔や切なげな表情を作ってみせることはしないけれど、このプログラムにいたっては鳥がはばたく様を見るような荘厳な美しさがあって、ヘタな媚など必要ないと思った。今シーズン男女含めて一番好きなSPです。できれば当初着ていた衣装で最後までみたかった。それだけが少し残念。FSのタラソワ氏の作品もみてみたい。

高橋選手:「白鳥の湖 HIPHOP#」
この衝撃はジェフリー・バトルの「SING!SING!SING」をはじめて見たときに「競技でこんなことできるの!」という衝撃に近いものがあった。
海外の試合でしたが四大陸や世界選手権では現地のお客さんが演技前から楽しみにしていたのが分かって感激しました。
ただ、高橋選手には正面から取り組んだ「白鳥の湖」を見てみたかったという気持ちもあるので複雑です。

鈴木選手:「ファイヤー・ダンス」
とにかく情熱的で音楽に入り込んだ素晴らしいステップにびっくりでした。世界選手権にいてもおかしくないくらい素晴らしい演技でした。1日も早く彼女がGPシリーズなど国際大会で活躍する姿を見たいです。

ロシェット選手:チャイコフスキーピアノ協奏曲1番
曲のゴージャス感と彼女のエレガントな演技がマッチした見事なプログラムでした。新採点になって新採点のエレメンツをきびきびこなしていく若手がさわやかな演技で魅了してくれてそれは本当に素敵ですが、ロシェット選手、中野選手、マイヤー選手が大人としての表現の深さを見せてくれるのも素敵だと思っています。

エレーネ・ゲデヴァニシヴィリ選手:「キャバレー」
キュートさ全開!まるでゴム鞠のような躍動感。彼女を見ていると手塚治虫の小悪魔系キャラにいそうだな、と思う。ジャンプが決まれば彼女はどこまで伸びていくんだろうか!と思います。

キム・ヨナ選手「蝙蝠」
ロマンチックで愛らしいプログラム。昨年の「ロクサーヌ」の完成された世界も素敵だけど、彼女の清楚な魅力にあっていると思いました。SPの衣装は世界選手権より前の方が好きでした。


FS

太田選手:「アランフェス協奏曲」
ここまで音楽や振付を深く解釈して音楽に身を投じる演技というのは、すごい。デヴィッド・ウィルソン氏も振付師冥利に尽きるだろうなと思いました。衣装も曲と彼女の肌色にぴったりな見事なものでした。FSでは男女含め今年一番好きなプログラムです。

中野選手:「スペイン奇想曲」
このプログラムで彼女がすべての試合で果敢に3Aに挑戦し、すべて着氷した(見た目として)ことや、すべての試合激戦にも関わらず崩れなかった。その精神力は本当に素晴らしかったです。
GPファイナルや世界選手権ではどんどんお客さんの心を掴んでいくのがみえました。
世界選手権の最初のスピンの最後のあたりで上に伸ばした手をびろびろっと動かすところがハープの音色とマッチしていて綺麗で素敵でした。

パトリック・チャン選手:「四季」
きっと将来は世界のトップスケーターになると思っていたけれど、こんなに早くGPシリーズやカナダ選手権で優勝するとは思わなかったです。でも、このFSの完成度をみると頷けます。
世界選手権は彼の演技を見ることができると思ったのに、パトリックの演技にあわせてニュースに入ってしまったので本当にがっかりしました。

キャロライン・ジャン選手:「アヴェ・マリア」
前に「コーエンとクワン」を足して2で割ったよう、と書きましたが、実は演技自体は荒川選手のことをいつも思い出させられます。
選曲や柔軟性を生かした演技、エレメンツとエレメンツの間のその年で信じられないような大人っぽい腕のふりのせいでしょうか。
年齢的にも体格的にもまだジュニアなので「大人の女性の演技」と言われた荒川さんが使っていたような曲でなくてもいいな、と思うのですが、この「アヴェ・マリア」は清楚な透明感があって素敵でした。

アイスダンス編:アイスダンスとペアは情報がほとんどないので、もっと魅力的なプログラムがたくさんあったに違いないと思うのですが・・・

カー兄弟「スコティッシュ・ハイランド」
NHK杯の演技とっても素敵でした。世界選手権でも見たかったな。動きがとってもシャープで姉弟とも今時の若者だなー、という魅力があります。NHK杯ではお客さんの声援に弟の気持ちが盛り上がったのか、最後のリフトの下ろし方がラフであとでお姉さんに怒られたに違いないと思う私でした。

ベルビン・アゴスト「カントリーダンス&ウェスタン」
高橋選手のSP同様ほとんどEXのようなプログラム。ベルビンの可愛さ全開でした。

EX:
織田選手:「Around The World」
ちょっとワイルドでキザっぽく踊ってくれるところが素敵です。
Dream On Iceで見てとてもかっこよかったです。最後の開脚は圧巻でした。

中野選手:「Area」
直球勝負。手をすーっと前に差し伸べるイナバウワーの本当にエレガントだったこと!

高橋選手:「バチェラレット」
とくにGPFでの演技は不気味さに磨きがかかっていて大好きです。一人異次元のアーティスティックさでした。

安藤選手:シーズン後半のEX
これぞ安藤美姫!だと思いました。他の選手が彼女のような演技をしてもここまでしっくりこないだろうと思いました。

荒川さん:マライヤ・キャリー「All I Want For Christmas Is You 」
ニュースでちらっと見たのですが、男性陣といっしょにステップを踏んだり、凄く楽しそうなナンバーで今年こそは荒川さんのショーを見に行きたいと思いました。

衣装:

今年は本当に文句を言いたいのは、胸に赤いデザインを入れている選手が多かったこと。選手に文句を言っているのではなく、おそらく同じデザイナーか同じ情報源ではないかと思うのですが、個性を尊ぶこの競技でなぜ同じような衣装を同じ年に複数の選手に出したのかということです。

浅田真央選手:SPのGPシリーズ前半の衣装
スリムな彼女にはパフスリーブよりもノースリーブの方が美しさを際立たせると思いました。大きな鷺のようなデザインが本当に美しくて女王のための衣装だ!と感激したものでした。

安藤選手:全日本以降のEXの衣装
へそ出しもパンツも網タイツも大きなバックルのベルトも曲と彼女の個性にぴったりで本当に魅力的でした。スケート靴を黒でかぶせてブーツ風にしてみせてもよかったな、と思います。

小塚宗彦:「ビートルズ・メドレー」の衣装
ちょっとライサチェックが入っているようなFSの衣装。日本男子でもシンプルなシャツとズボン姿をかっこよく着こなしてくれる子が現れて嬉しいです。

サラ・マイヤー選手:「パッチ・アダムス」の衣装
SPの風船の衣装。こういうPOPなデザインは珍しいですよね。着る人が違ったらノービスの衣装か!となったかもしれませんが、そうさせない彼女のルックスのよさが素晴らしい。

ロシェット選手:SPの衣装
SPの衣装。首まわりのスクエア・カットのあき方、衣装のつっている部分が太くてそれが夜会ドレスのようにまた大人っぽくって好きです。

番外編:ロシア杯のバトル選手の髪型。
稲垣吾朗ちゃんみたいな髪型。あの時はかなり元気がなかったけど、あまりに素敵なヘアスタイルでメロメロになりました。

六本木ムーラン・ルージュ

2008-03-25 | art / art mook / 写真集
と、粋なタイトルをつけてくれたロートレック展行ってきました。
美術展っていつもすごく混んでいて億劫になってしまうんです。今回も多分2、3年ぶりかなぁ。すんなりと中に入りましたが、展示スペースはすごい人人人でした。見終わった後に出ると入場制限でたくさんの人が並んで待っていたのでびっくり。ロートレックって日本で人気あるんだと後で家族に教えてもらいました。

ロートレックの独特の世界観が好きです。
独特の色遣い、洗練された構図、当時の匂いが伝わるような粋で頽廃した雰囲気、そして滲み出るような絶望感や孤独感。

残念なのはたくさんの作品が来ているはずなのにすべて展示されず、同じ時代の別のアーティストの作品を飾っていたことです。きているものすべて見たかった!

フィギュアスケート:世界選手権08 男子FS バトル選手優勝!

2008-03-23 | figure skathing、ice show
男子…。ミスを我慢した選手が表彰台に残ると思いましたが、信じられない大波乱でした。

小塚選手:
世界選手権デビューにして3枠のことをずっと気にかけていた彼。確かに3枠あればうれしいけど、自分のことに集中していいよ、と思っていた。しかし、さすが元世界Jrチャンピオン!ミスを我慢、我慢で最大枠3に大きく貢献してくれた。

トマシュ選手:
本当に胸が痛んだ。ただ、きっと来年間違いなく上に来る選手だと思う。

ウィアー選手:
ウィアー選手は崩れないと思っていた。4回転を避けず、すべてのジャンプを完璧にこなした。と思った。残念ながら回転不足判定、そのためザヤック・ルールにひっかかっり点数の低さに驚いたが3位に!点数ではなくメダルに値する素晴らしい演技だったと思う。才能をついに開花!おめでとう!!

高橋選手:
公式練習でジャンプが決まらないというニュースをきいていたので大会前から胸が痛んでいた。
国内だけでなく世界からも金メダル有力候補と注目されて臨んだ今大会。本人が一番悔しかったろう。
「ロミオとジュリエット」はタイトルやモロゾフ氏が振り付け高橋選手が滑るということからドラマチックな先入観を持ってしまうが、四大陸で全容を現したその姿は間違いなくトップアスリートとして勝つためのスポーツフルなプログラムだと思った。
しかし、挑戦の今年、4回転2本から逃げなかった。決まらない3Aも逃げなかった。今までも悔しい思いの後の高橋選手は想像以上の成長を遂げた。来シーズンの高橋選手に大注目したい。
今までトップ選手の中ではネームバリューが低かった高橋選手。ヨーロッパの地で日本人ではないお客さんが高橋選手を応援するのを目の当たりにするのは本当にうれしいことだった。

ランビエール選手:
ジャンプが決まらないといわれていた今シーズン。ここまでジャンプに苦しむランビエール選手を見るのは心が痛んだ。

ジュベール選手:
昨年と同じ展開に。ジャンプの難易度を下げて完璧な演技に!素晴らしい演技だった、が、このあとにドラマが待っていた。

バトル選手:
昨年と同じ最終滑走。昨年の悔しさがあったから、四大陸、昨日のSPを見て、バトル選手は崩れない、と演技前に思いました。
すべての結果を知っていただろうバトル選手。手を伸ばせばすぐそこにあるメダル。演技前、自分の顔を(すみません、膝でした)ピシャピシャ叩き、気合を入れた。苦手の3Aと3Lzを2本とも、そしてすべてクリーンに滑りきり、完全優勝!
今シーズン前半苦しみ、カナダ王者を明け渡した彼にこんな結果が待っていたとは考えもしませんでした。
バトル選手のSP「Sing!Sing!Sing!」を初めて見たとき、こんなプログラムを競技で使えるのか!と本当に驚き、それまで苦手意識のあった男子のフィギュアスケートに興味を持たせてくれた彼。東京ワールドではまったく趣の違う「アディオス・ノニーノ」で会場を幸福な空気に満たしてくれた彼。本当に本当におめでとう。
皮肉なことにアルトゥニアンコーチの姿は男女優勝者の横にいなかった。

今シーズン、GPファイナルメダリストと世界選手権メダリストが全く違う顔ぶれとなった。しつこく言えば優勝者は欧州、四大陸も合わせすべて違う。
さらにしつこく言えばカナダ王者も全米王者も違う。
それぞれの選手の苦手分野も本当に薄らいできてしまった。
その時その時の大会でのコンディション、精神力で決まる年だった。

来シーズンはここにいるべきもう1人。私たちの大切な日本代表織田選手が戻ってくる。ぜひ戻ってきてほしい。

フィギュアスケート:世界選手権08 男子SP

2008-03-22 | figure skathing、ice show
男子は230点台前後でメダルを争う混戦になると予想していましたが、SPから大混戦です。

南里選手:
緊張の世界選手権デビュー。3Aは残念でしたが、丁寧に演じきる!

ヴェルネル選手
ヨーロッパ選手権を制し、勢いがあります。ジャンプ、ステップ、表現力、文句のつけどころがありません!

ランビエール選手
3Aと4回転でお手付き、でも4-3にもっていったところがすごい。
クリーンに滑った選手たちとほとんど点数は変わらず。

ウィアー選手
昨年まではスタミナ不足を感じていたのですが、今シーズンの安定感は素晴らしいですね。

バトル選手
四大陸で自分の演技の終わった後、高橋選手の演技を会場で見てジャンプが決まるたび拍手を送っていたそうで懐の深い人だなぁ、と感心。この選手が大舞台でよい演技ができるのは、そういった割り切りができるところにもあるのでしょうか。
今までバトル選手を見てきた中で一番クリーンなジャンプ、ステップも変わっていて、少しでも点数を上げようとする意気込みを感じました。

高橋選手
3Aでお手付き。四大陸の時の研ぎ澄まされたようなジャンプではなかった。
お客さんがプログラムの冒頭から手拍子をして楽しみにしてくれていたことが嬉しい。
高橋選手のSPは最初の1分で3種類の難易度の高いジャンプを決める。モロゾフコーチは彼にミスをする時間を与えない。ステップはまるまる1分使い、しかしたったの1分なのにリンクを大きく使い、上下別の動きをする。特に上体の激しい振り付け、首もがんがんふり、音楽にのり、お客さんに視線を投げる。4回転が入らなくても間違いなく今シーズン一番のプログラムだと思う。

ジュベール選手
病後を感じさせないような素晴らしい4-3と3A、そのあとまさかのルッツの転倒はありましたが、病後にも関わらずメダル争いに食い込むところはさすがです。

小塚選手
デビューが最終グループなんて!と思っていたのですが、プレッシャーにつぶされることなく、コンビネーションも変更してクリーンに!勝負強さを出してくれました。

フィギュアスケート:世界選手権 アイスダンスFS

2008-03-22 | figure skathing、ice show
アイスダンスのフリーは昨日とうってかわってほとんど放送されなかった…(涙)

NHK杯のメダリスト3組が3組とも世界選手権のメダリストに!!!

シェーンフェルダー組。優勝おめでとうございます!!!
最後まで落ち着いた演技できっちりと抑えましたね。

テッサ・ヴァーチュ組の実力はありながら厚いベテラン勢に立ち向かい、最後にKISS&CRYで涙する姿は感動的でした。
バンクーバオリンピックへのよいキャリアを残しました!

フィギュアスケート:世界選手権08 浅田選手優勝!中野選手好演!

2008-03-21 | figure skathing、ice show
試合結果については朝のニュースでだいたい知っていたのですが、TV放送は手に汗にぎるものでした。

サラ・マイヤー選手:
堅実な演技。GPシリーズでは元気がなかったのでうれしい限りです。

安藤選手:
モロゾフコーチと長い会話の後、演技へ。そして途中棄権。
日米対抗戦では協議中断し、その後、演技を再開した安藤選手。
日本代表であることの責任感に実直なまでに向き合った。
来シーズンのGPシリーズは参加しないと以前報道されていたが、体も心もゆっくり休養をとって、また元気になってリンクに戻ってきてほしい。

アシュレー・ワグナー選手:
アメリカは本当に層が厚い。初出場の上、出番が少し早まり精神的に動揺があったと思うが、最後まで滑りぬいた。
キス・アンド・クライで足を組む姿が「アメリカ娘だなー」と妙な感心をしてしまう。

キミー・マイズナー選手:
GPファイナルの頃より少しづつ、復調の兆し。ただ、来シーズンは全米選手権でジュニアメダリスト達と熾烈な競いあいをしなければならない。

ジョアニー・ロシェット選手:
後半に3→3のシークエンスを入れるなど、上位への意気込みを感じるプログラム。今シーズンはやってくれると思いました。5位入賞おめでとうございます。

カロリーナ・コストナー選手:
昨年の世界選手権のSPの好演でスタンディング・オーベーションに心から感激する彼女を見て、今年は頑張ってくれるのではないかと期待していました。
SPがよいとFSで硬くなるコストナー選手。NHK杯あたりから我慢のFSができるようになってきたような。久々の入賞、しかも2位!おめでとうございます。

キム・ヨナ選手:
今年の私の金メダル有力候補はキム選手でした。本当に今年の世界選手権はいろいろなことがおきました。
体調不良の中、我慢のスケート。ルッツがシングルになった以外は完璧な出来でした。

浅田真央選手:
今年の浅田選手はとても胸が痛むことが多かった。コーチを解任したことにより、失敗をすればマスコミからバッシングにあうだろうことも胸が痛かった。
トリノ・イヤーに鮮烈なシニアデビューを果たした彼女。コーエン選手、スルツカヤ選手、荒川選手にも勝ち、GPファイナルで優勝。でも、嬉しさの反面、「早すぎでは」と感じていた。
その後、ビッグ・タイトルを逃し続けた浅田真央選手。掴もうと思えば近くにある頂点。その頂点をつかむのは完璧以上の演技しかない、と思っていましたが、そうではなく「完璧ではなくても最後まで諦めない演技」でした。おめでとう!

中野選手:
「闘う「スペイン奇想曲」」彼女のフリーはそんなイメージです。
今回も3Aから逃げず、クリーンな着氷。残念ながら、回転不足をいくつかとられましたが、最終グループで(少なくとも私にとって)間違いなく一番素晴らしい演技でした。会場からも大きなスタンディング・オーベーションを受けました。
いつか、お客さんのスタンディング・オーベーションや好意的なブーイングだけではなく、彼女にもご褒美が届く日がくればと思わずにはいられません。
しかし、強豪選手達の追撃を振り切っての堂々の4位はお見事です。

SPでは浅田選手のレベルの取りこぼしについてずいぶん書きましたが、コストナー選手に対しても昨年より点数の出方が厳しかったような。
さて、来シーズンはアメリカのジュニア勢がシニアデビューを果たし、GPシリーズを席巻するのではないかと思われます。
3-3を組み込むか、もう1度大きな揺さぶりが女子におきそうです。

フィギュアスケート:世界選手権08 ペアFS/アイスダンス OD

2008-03-21 | figure skathing、ice show
アイスダンス・ペアの今シーズン一番の放送量!万歳!
しかし、いかんせん知識不足なのでペアだったら佐藤さん、アイスダンスだったら宮本さんの解説があればトップ選手の上手さ、技術の難しさがわかっていいのにな、と思いました。


ペアは新世代台頭でした。

井上・ボールドウィン組
FSもジャンプがなかなか安定しないがユニゾンはお見事。来年のアメリカの世界選手権に期待したいです。

デューブ・デイビソン組
上位選手の中では一番クリーンな印象。丁寧ま演技で表彰台へ。

ジャン・ジャン組
コンビジャンプは不安定だが、相変わらず迫力のある演技。ダン・ジャンは鶴のように美しい。

サフチェンコ・ゾルコーヴィ組
優勝候補筆頭としての演技でプレッシャーが大きかったと思うのだが、ステップの二人の距離の狭さ等、スキルの高さを感じた。
パープルの衣装は二人にとてもよく似合っていた。

川口・スミルノフ組
4Sの成功!はあったが、他のジャンプが不安定。
表彰台をわずかな差で逃したが、来年への期待を感じさせてくれた。



アイスダンスはGPファイナル優勝者が不参加、ベルビンの転倒など波乱の幕開けでした。


リード兄弟。ステップでまさかの接触。しかし、その後もキャシーは笑顔を曇らせることなく最後まで演じきった。

ベルビン・アゴスト。カントリーミュージックに合わせ、二人の持ち前の明るさの見せるうまさで楽しませてくれた。小道具の帽子を多用した演技は魅力的で何度も見たいと思わせてくれるような演技だった。

ホフロワ・ノビツキー組
ホフロワをみるとなんとなくスルツカヤの顔を思い出す。
思いっきりのよい演技にSBを大きく更新。

テッサ・ヴァーチュ組
ヴァーチュのその若さでその表現への入り込みようはお見事です。
ヴァーチュのステップでの小さなミスをうまくあわせカバーするテッサもその若さでありながらおみごとです。

デロベル・シェーンフェルダー組
男性のたっぷりとした余裕のあるうまさがとても好きです。
首位へ。

フィギュアスケート:世界選手権08 女子SP

2008-03-21 | figure skathing、ice show
今回の実況は演技中にいつもの余計な発言が控えられていたような気が。いい感じです。

中野選手:
素晴らしい「幻想交響曲」。
すべてのエレメンツを完璧にこなしながら、表情のつけ方、腕のしなやかさから指先までの心配り、スパイラルでのポジション。細かいところまで磨き上げてきた印象。
いつも硬い表情でリンクに上がる中野選手ですが、今回はコーチとの笑顔で始まりました。佐藤久美子コーチがいると(中野選手だけでなく、小塚選手、荒川さんも)いい演技をしてくれるイメージがあります。

安藤選手:
「シェヘラザード」に変更。安藤選手の代表作ともいえるこの作品に戻すことにより、彼女の世界選手権に対する意気込みは感じましたが、昨シーズンの数々の快心の演技の記憶が新しい分、今シーズンの元気のなさがくっきりと見えるような印象だった。
ただ、今シーズン後半から表現力に深みが増した印象があります。

ロシェット選手:
今シーズン、日本選手に揉まれ続けながらどんどん実力を発揮していった彼女。世界選手権でやってくれるのではないかと思っていました。
ゴージャスな曲調に負けることのない華があり、かといって大げさすぎず、エレガントな表現。中野選手に劣らず、素晴らしいプログラム表現でした。

浅田真央選手:
浅田選手のこのプログラムを今シーズンみながら荒川さんが昔、「1つ1つをやろうと思えばできるけれど、プログラムに詰め込むとパンクしてしまう」といったような発言をしていたことを思い出します。
でも、3-3を決めた時、「やった!」と思いました!!!
鳥がはばたくような大きなステップは荘厳な美しさでした。あとでスピンやスパイラルでレベルを落としたと聞ききましが、パソコンの映像で演技を見ていたのですが、パソコン表示のデジタル時計を見る限り素人目にはポジションが決まってから3秒保持していたように思えたし、佐野さんは「少しぐらついたのが原因」新聞には「ポジションが傾いていた」と書かれていたり、何が原因だったか分からないところが消化不良。正直、かなりジャッジング厳しいなと思いました。

コストナー選手。
パンツルックで登場。足の長さはさることながらその細さにびっくり。
いつもながら豪快ともいえるようなスピードにのって改心の演技で首位。

キム・ヨナ選手。
腰を痛めているというニュースは聞いていましたが、昨シーズンも素晴らしいSPだったので、楽しみにしていました。
得意のルッツで転倒。以降はクリーンに滑っていたけれど、勢いを感じなかった。

サラ・マイヤー選手:
表情から指先まで表現も素晴らしくエレメンツもクリーンにこなしてくれました!

キミー・マイズナー選手:
彼女も全米後、コーチを変えて気分一新で臨んだ世界選手権。
3-3を回避して、3-2でクリーンな演技。復活の兆しです。

キーラ・コルピ選手:
今シーズンのSPは素晴らしいですね。3-3は封印しながらも他の要素も決めて上位進出。

フィギュア・スケート:世界選手権08 ペアSP

2008-03-19 | figure skathing、ice show
昨年のあの熱狂の渦のような世界選手権から早くも1年です。
昨年の東京ワールドの会場の雰囲気は尋常ではなかった、と思っていたのですが、スウェーデンの会場もすごい盛り上がりようです。しかも、大きい!

ペアのTV放送は優勝候補のドイツのサフチェンコ&ゾルコーヴィ組がスタートで、「え?まさか、他は放送しないで日本選手特集になっちゃうの??」と心配をしたのですが、5組は放送されていたと思います。ほっ。
正直、今年は女子以外は民放で放送してもらえないんじゃないか、と思ったのですが、シーズンで一番の放送量に少しほっとしました。

サフチェンコ&ゾルコーヴィ組は大声援を受けて登場。その上、グループ最初の滑走で少々硬かった印象ですが、オリエンタルな「アショカ」で高得点をたたき出しました。

井上&ボールドウィン組。全米からの競技復帰でまだ本調子ではなさそう。明日はもっとのびのびと滑ることができますように!

ジャン&ジャン組。大きなスロー・ジャンプにダイナミックなリフトでお客さんのハートを鷲掴み!サフチェンコ&ゾルコーヴィ組を抜きトップへ。

川口&スミルノフ組。川口選手の小さな体を大きく使った演技、4回転は飛ばず、ジャンプを確実に決めて3位へ。

パン&トン組。最終滑走のせいか、少し硬い。上位3組の高得点でまさかの5位発進。

そのあと、日本女子の滑走順のニュース。なんと3人とも最終グループの1つ前のグループ。滑走が決まった時の3人が顔を合わせた笑顔を見たらこっちまで嬉しくなってしまいました。