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La douce vie

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フィギュアスケート 中野選手引退

2010-03-05 | figure skathing、ice show
フィギュアスケートの中野選手が引退を発表しました。

中野選手との出会いは2005年のNHK杯。
スケートカナダでの入賞は新聞記事で読んでいただけで、中野友加里という名前を意識して演技を見たのはその時がはじめてだったと思います。
黒いタイツルックを身にまとったオシャレなSP、そしてFSは3Aに転倒しながらもそのあとのステップは本当に楽しそうで、最後のスピンを終えてフィニッシュポーズをとった後の笑顔がとても印象に残っていました。
わくわくした様子で点数を待っているとなんと優勝。その時の涙も忘れられません。

その後、GPFでも入賞。
私がフィギュアスケートを見てきた中でもっとも興奮したトリノ選考の女子最終グループ。
ここでも、彼女は3Aにチャレンジし、素晴らしい演技。私は本当に彼女にトリノに行ってもらいたかった。

トリノ直後の世界選手権でのEXのアメージング・グレースの美しさは忘れられません。

翌年、世界選手権のSPで見せた「SAYURI」の美しさ。私は基本的に「日本」を題材にしたプログラムや衣装はあまり好みでないのですが、この「SAYURI」だけは音楽、振付、衣装総てのコンセプトが素晴らしかった。笑顔でスパイラルをしている彼女は東京ワールドで滑る喜びにあふれているように感じられました。

そしてイェーテボリの世界選手権。SPの「幻想交響曲」は佐藤久美子コーチの作った素晴らしい女子スケートならではの繊細な美しさに溢れたプログラムで特にステップの際のメロディの間の取り方の解釈が素晴らしく、感動。
そして、FS。競技スケートを見る喜びを教えてくれたプログラム。美しい3Aを跳び、本当に楽しそうにステップを踏み、そして最後の圧巻のドーナッツスピンで多くの観客をスタンディングオーベーションにさせてしまったあの演技。今見ても涙が出るほど素晴らしかったです。中野選手はイェーテボリの世界選手権で誰よりも輝きを放っていました。

翌年のスケートアメリカの「ジゼル」は彼女の表現者としての真骨頂の作品。非常に好きなプログラムです。

毎年のように、技術面も表現面も向上する中野選手を見るのは本当に楽しく、心から応援していました。荒川さんが引退した後も女子競技を見続けてきたのは中野選手を見たいのが大きな要因の1つでした。

今シーズンはシーズン当初の怪我から始まり不本意な始まりから、ベストを尽くした全日本選手権。
オリンピック代表に選出されなかったからといって中野選手がトップスケーターであること、魅力的な選手であることは変わらないことだと思っていたけれど、オリンピックを目指して4年間頑張り続けた中野選手にそんな言葉は意味があるのか、と思うと書けなかったものでした。

彼女に関して、GPシリーズの派遣先や、トリノの際の代表選考基準、イェーテボリのナンセンスなジャッジなど本当に不運に感じていたけれど、文句を言わず凛として同じ土俵で戦うところも中野選手が好きだった一因だと思います。

バリエーションの多いスピンの1つ1つの質の高さ、美しさ、スパイラルの優雅さ、そして「作品」を作り上げるセンス。大好きでした。

また、衣装のセンスが本当に私好み。ムーランルージュのパンツルック、アメージング・グレースの清廉な衣装、SAYURIの濃い紫と襟ぐりで「芸者」を表したセンスのよさ、スペイン奇想曲の音楽と振付とマッチしたオレンジの大胆な衣装。「火の鳥」の斬新さ、「オペラ座の怪人」のエレガントさ。「ハレム」などなどなどなど、枚挙をあげたらきりがないほど。

春には就職されるそうですが、できればアイスショーに出演してほしいな、と思います。