今季、三回目の寒波である。北海道では
暴風雪で、前方がホワイトアウトになって
いるというニュースが相次いで流れてい
る。こちらは、寒波とはいえ、路面にまだ
アスファルトが見えている。こんな気候の
なかでも丹頂鶴はその美しい姿を見せて
いるのだろうか。
人に死し鶴に生れて冴え返る 漱石
風雪のなか凛として立つ姿、それを人の
生まれ変わりと見て、自分も長寿の鶴に
生まれ変わりたい、との願望を詠んでい
る。こんな句に出会うにつけても、生の哀
れをかみしめる。
寒気は周期をもって降りてくる。計画して
いる山行は、ちょうどその境目あたりにぶ
つかっている。明日は、南からの高気圧
が張り出して、やや寒波が後ろへと下が
る。予報は曇り。大岡山へまた登る。雪
道での山登りは、冬の運動不足を解消し
てくれる。