常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

1月終わる

2024年01月31日 | 日記
年が明けて、まだ始動もしないうちに1月が終わる。それにしてもこの月はいろんなことが目まぐるしく起こった。能登の大地震で明け、松本仁志のセクハラ騒動。自民党の裏金に、トヨタ自動車の検査不正。日本に君臨してきた権威が、音を立てて崩れ始めている。残された月日の少ない高齢者は、この世にどんな思いを残して去っていくのか。昨年は同世代の多くの人が世を去った。昨夜、寝つきが悪くて読んだ本。宝島新書『Chat GTPは神か悪魔か』。そのなかに、政治をAIに任せる話があった。

「デンマークでは2022年5月に「人工党」という政党が立ち上げられ、「政策はすべてAIに任せる」という政治思想を掲げている。またノルウェーでは、AIを活用して政治を行い、重要な政策判断をAIに評価させている。裏金を使って政策を金に歪められている日本ではAIを使うべき。AIは平和でそこそこの成長があり、生活レベルが維持される政策を出してくると思われるので、今の政治よりマシ。」としているのは、精神科医の和田秀樹氏だ。月曜の裏金集中審議を見ても、この国の政治家が現実の問題にあまりに危機感がないことがわかる。これほど渦まく政治不信のなかで、これから聞き取りをし、使途不明の裏金について「政治活動の自由と国民の知る権利のバランス」など意味不明のことが語られている。今年はこの政治不信がどこへ向かうのか、衰えた視力と聴力をフル動員して確めなければならない。
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寒明け間近

2024年01月29日 | 日記
朝焼けが残るなか、自宅の近くの散歩コースを歩いた。電線にスズメが列をつくって止まっていた。林のなかで、チュンチュンと鳴く声が懐かしい。あまり見かけなくなったスズメの群れが、朝の光のなかで飛び回る。朝、陽を浴びたのには訳がある。国会で自民党の裏金をめぐる集中審議が中継される。しっかりと目覚めて、その様子を確認したいためだ。

政治評論家の大森実が『自民党の終焉』を書いたのは、2007年。2009年の衆議院選挙では自民党が大敗し、民主党が政権の座に就いた。だがその3年後、民主党は選挙に敗れ、自民党が復権した。東日本大震災が起き、民主党のかじ取りに国民が不安を感じたことが要因のひとつでもあったような気がする。この国の民主主義はどこまで健全か。今日の集中審議で明らかになる。何故、裏金が必要だったか。何に使われたのか、そこをしっかりと確認したい。

スズメの鳴き声を聞きながら歩いていると、グウルモンの詩が思い浮かぶ。「雪」はシモオンの連作だ。

雪はさびしげに松の木の枝の上、
お前の前額はさびしげに黒髪のかげ。

シモオン お前の妹 雪は庭に眠っている。
シモオン お前は私の雪 そうして私の恋人。
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菜の花幻想

2024年01月26日 | 日記
昨日、満月。1月の満月はウルフムーンと呼ばれる。雪の降るこちらでは、雲の間から垣間見ることさえできなかった。この季節、月に連想されるのは菜の花だ。もう20年以上も前だが、3月娘たちと房総の旅をしたことがある。冷たい春風に吹かれて、菜の花が咲いていた。いまaiで「房総の菜の花、写実的に」とプロンプトを入れると、たちどころのに海に面した房総の菜の花の絵が生成される。20年前に見た風景とはあまりに異なっているが、満月の翌日に幻想の菜の花をビジョン化してくれる。

蕪村の句は、うつつなきと詠んで、もはや現実を写し取ったものではない。指につままれている蝶々の翅は、現実をこえた感覚の世界で触れるでもなく、つままれている。雪景色の向こうに夢想する菜の花は、記憶の世界に住みついている幻である。aiをこんな風に使ってみれば、300㌔以上も離れた菜の花を、画像にしてみることができる。aiの空想と記憶の世界が混然となって、新しい空想世界が広がる。

生成aiの活用は、日常生活の場面でも可能と、指摘するのは松尾研究室の今井翔太氏だ。「生成aiは、膨大な知識を持っており、食や栄養学、健康など日常的に必要な情報も例外ではない」とし、「健康や栄養のバランスのとれた食の提案、生活習慣の見直し、トレーニングメニューの策定なども可能」と指摘している。従来、専属のエキスパート有料でいらいしていたアドバイスを、同じレベルで誰でもば使える時代になった。
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予期せぬ大雪

2024年01月25日 | 日記
雪のない大寒であったが、昨日から各地が大雪に見舞われ、名神高速の関ヶ原では数キロにわたって車が立ち往生し、19時間もの間、解消されなかった。770台もの車が動けなくなってしまったのだ。この事態を聞いて、私はすぐに小国で起きた車の立ち往生を思い出した。もう50年も前のことだが、雪に閉ざされた車の中で、寒さをしのごうとエンジンをかけ続けたため、排気ガスが車内に入り込んで運転手が亡くなってしまったという悲劇だ。高速道路では、動けなくなったら降りて歩くこともできない。今回は簡易トイレや食料の配布などの対応が行われ、幸いにも命を落とした人はいなかったが、車内に閉じ込められた人々はどれほど恐怖を感じたことだろう。


昭和55年12月24日、山形の大雪のことも今でも覚えている。午後2時ごろから降り始めた雪はどんどん積もっていき、一日で1mもの積雪になった。外出していた同僚は、30分ほどで帰社できるはずの道のりに3時間もかかってしまった。私も早めに帰宅しようと会社を出てバスに乗ったが、雪のせいで渋滞がひどくてバスはほとんど動かなかった。本来なら20分ほどで家に着く距離だったが、私も3時間もかかってしまった。国道13号線は夜になっても動かず、車を道に置いまま帰った人も多かった。雪は命に関わる危険な自然現象だが、雪国育ちの私には雪を楽しむことも生活に取り入れている。スキーや雪山登山で見る雪景色は、目を奪われるほど美しい自然の姿だ。

徳富蘆花は『自然と人生』のなかに、雪の日を以下のように書いている。
「起き出で見れば、満天満地の雪。午前は粉雪紛々霏々。午後は綿雪片々飄々。終日間断なく降り暮らす。障子を開けば、玉屑霏々乱れて斜めに飛び、後山も雪の為におぼろなり。風大いに至れば、積りし雪また乱れ立って走る。午後はいよいよ降りしきりて、馬車も通はずなりぬ。積る雪の重量に、何の木にやぽきと折るる音するもの両三度。」
蘆花はただ降る雪の様子を書き続けるが、その心のうちには雪を楽しんでところも見てとれる。明治33年2月16日の「湘南雑筆」に見える記事である。
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春を待つ

2024年01月23日 | 日記
日帰り温泉の通路に鉢植えの啓翁桜が咲いた。切り枝を室内の鉢に挿しておくと大寒の季節にも桜をみることができる。顔を近づけると、ほのかに春の香りが漂う。アロマがこのところ生活に入り始めている。ハーブカントリ-という専門店もみつけ、香油を買った。娘の勧めもあって、ローソクのランプにお湯を乗せ、そこへ香油を2滴ほどたらして香りと楽しむのだが、最近、エアーフレッシュナーという芳香浴の方法を知った。エタノールに精油を15滴ほどたらし、水で薄めてスプレー瓶にいれて噴霧する方法だ。ランプ方式ではローソクの日で温める、ランプの光でも癒されから十分に楽しめるが、噴霧式は気づいたとき何時でも香りが楽しめる。因みに使用する精油はローズマリー、レモン、ラベンダー、スイートオレンジなどだ。

ものの本によれば、朝用いるローズマリーとレモンの精油は、交感神経を刺激して体を活動的な状態にし、集中力を高めて記憶力を強化する作用があるという。一方、夜に用いるラベンダーとスイートオレンジの精油には鎮静作用があり、副交感神経を優位にし、不眠解消や不安軽減を促す。高齢者には、脳を刺激する香りを利用することが進められている。
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