常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

一年を振返る

2020年12月31日 | 登山
朝方降っていた雪が止み、午後になって陽がさしてきた。こんな時の瀧山の雪景色は美しい。暮の31日に、今年一番の美しい景色を見収めることができた。年越しの蕎麦と新年の雑煮の食材も無事に買いこみ、後は時間が過ぎていくのを待つばかりだ。

今年一年を振返ってみる。やはり、コロナ感染が終息せずに、年を越してしまうというのは予想もしていない出来事であった。春先の2ヶ月は、山行も中止して家に籠って、毎日のウォーキングと筋トレに明け暮れた。ほぼ一年が経過して、じっくりと自分の身体と向き合うことができたことは収穫である。今、コロナの感染は新しいステージに向っている。どのような形で終息を迎えるのか予想できない。毎日の感染者に一喜一憂せずに、自分ができることにしっかりと取り組みことが最良である。免疫力をつける食生活と運動、今の自分にできることはそれしかない。

あと数ヶ月で70歳代が終了する。80歳台になって、自分の立ち位置がどこにあるか。これが、今年の自分にとっての課題であった。しっかりと老いと向き合うこと。それは、一日一日を大事に生きることに尽きる。過去を振り返っても得ることはない。同様に、明日を憂いても収穫はない。多くの人と共感できる生き方。この一年で少しは見えてきたような気がする。一時も無駄にせずに、しっかりと楽しんで生きる。これからはそんな日々を増やしていきたい。


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行く年

2020年12月30日 | 日記
今年も残すところ1日半。建物の玄関口に、しめ飾りがつけられた。空の雲は厚く、夕暮れのように暗い。大雪の前兆か、霙のような雪が降っている。臨時ニュースが流れて、今日の東京のコロナ新規感染者は944人と発表される。コロナの不安をそっくり持ち越す越年になりそうだ。今日、日帰り温泉の最終日、昼過ぎに出かけ、一年の垢を流す。

年逝きぬまがごと多き年なりき 能村登四郎

3時過ぎになって雪が本降りになる。このまま降り続くと、かなりの積雪になりそうだ。ナンテンの実も、雪に降りこめられている。そもそも、実は鳥たちについばまれて、残りが少なくなってしまった。しんしんと雪が降り続く。まがごとの多い年を消し去ろうとしているかようだが、目に見えぬコロナ菌は寒気で活気を増すらしい。
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年の瀬

2020年12月28日 | 登山
朝方濃霧、視界が数メートルか。室内では咲き出したクンシランが、部屋を少しばかり明るくしてくれる。年の瀬ではあるが特別のことはしない。新年を屠蘇と雑煮で祝う準備だけをする。買い物はびっくり市までウォーキングを兼ねて。餅と数の子があれば、親せきからの鮭づくしで正月は過ごせる。但し、大雪が予想されている。まさにステイホームの正月になる。

コロナ禍を逆手にとってブレイクした人。将棋の藤井2冠、スケートの羽生結弦選手。自分を深く見つめて進化を遂げた。自分にできることは、体力づくり。筋トレに加えて、ウォーキングの早歩き。持久力に必要な最大酸素摂取量は37と自分の年代では高いところを維持できている。来年も山歩きは継続できそうな気がしている。コロナ禍でしっかりと自分らしく新年を迎えたい。

新しく始めたワンノートは日記の新しい形になる。食生活も、体力の維持もこのノートが味方になってくれる。自分の生活を、ノートに広げて表示することで、新しいことへ挑戦するインセンティブとなる。

年つまる思ひに堪えて何もせず 相馬遷子
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メモの進化

2020年12月27日 | 日記
雪もよいが続く。戸外へ出るのは、少し腰が引ける。朝、室内のストレッチの後、Windows10の機能のワンノートを起動させる。以前のパソコンでも使った機能だが、小まめにメモをとることの大切さを再認識する。先ず手始めに、ワンノートを起動させて、朝食べた食事の内容を書く。次に書くのは、行ったストレッチの内容。そして今日の日をしっかりと認識するために、1822年のこの日生まれたフランスのパスツールの言葉を検索する。

パスツールと言えば、近代細菌学の開祖である。ワクチンによる予防接種はこの人が始めた。狂犬病のワクチンやニワトリコレラワクチン開発したことでも知られる。パスツールの時代は、戦争と伝染病が重々しく、世相を覆っていた。

「今日、相反する二つの法則が争っている。第一は、毎日争いのための新しい手段を考えながら、人民を戦場に出る覚悟を抱かせる血と死の法則。第二は、襲いかかる災禍から人類を救うための、平和・労働・救いの法則。フランス科学は、人間の命が危うくなった時、これを救うために努力する。」(パスツール)

いま世界を襲っている新型コロナのパンデミックを救うために、ワクチンの接種が欧米で始まっている。この効果が出るまで、今しばらくの時間が必要だが、パスツールが取り組んだ近代細菌学の進化なくして、人類の安寧はない。

ワンノートは、メモのために非常に便利なツールだ。このページを開いて、思いつくことを書いていくことで、知らなかった知識が次々と手繰り寄せられてくる。ノートの片隅に、ユーチューブのピアノ曲をはめ込んでおくと、曲を聞きながらメモを取ることができる。自分の老後のデジタル生活が、豊かで楽しものになることが実感できる。
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雪に想う

2020年12月26日 | 日記
朝からちらちらと雪が降っている。雲の間から薄日がもれているが、小雪は止まずに降り続く。降るそばから融けて、積もる雪ではないが、外を見ると相変わらず降り続く雪だ。子どものころから、雪には馴れ親しんでいる。居間のストーブの火が落ちると、寝ていた畳の間は、蒲団の外は冷えきった。もぐりこんだ掛け布団は、吐く息で外側に氷が霜のようについた。ストーブに取りつけた湯沸かしはのなかの熱湯は、数時間で氷が張った。しかし、雪は友達であった。どんな寒波が来ても、氷点下の雪のなかを学校へ通った。

詩吟の合吟コンクールで選んだ課題吟柳宋元「江雪」が懐かしい。白銀の世界で、川の流れにじっと釣り糸を垂れている老人。人はおろか鳥さえ飛ばない。

千山 鳥飛ぶこと絶え
万径 人蹝滅す
孤舟 蓑笠の翁
独り釣る 寒江の雪

見わたす限り、どの山々の空にも飛ぶ鳥の姿が見えなくなり、どの小径にも人の足あとは消えてしまった。蓑と笠をつけた老人がただひとり、一そうの小舟に乗り、雪の降りしきるさむざむとした川面に釣り糸を垂れている。

こんな季節に釣り糸にかかってくる魚がいるとも思えない。この雪の中の川に佇む老人の孤影は、耐えるための強靭な精神のシンボルでもあろう。この暮には、コロナ禍で閉じられた環境に加え、寒波が大雪をもたらすらしい。この詩は、そんな年越しを迎えた人々へのエールになっている。
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