常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

ダンゴ木

2019年01月13日 | 日記

1月も10日を過ぎると、この地方では小正月

の行事が行われる。色々珍しいものがある

が、なかでもダンゴ木の飾りつけが懐かしい。

その地方によって呼び方も多様である。餅

花と呼ばれることもある。ある地方では12日

か13日になって、雪の積もった山から木を切

り出し、だんごや餅を生らせる。切り出してく

る木はエノキかミズキである。木は茶の間の

中柱の上の方に飾られる。一度、村山市大

久保の蕎麦屋で見たことがあるが、蕎麦を食

べる食卓の方までせり出していて、その大き

さに驚いたものである。

また、木に成らせた餅や団子は、冬に家にい

る田の神に供え、家の人たちがともに食べる

神事ともなっている。今では、木に生らせて

発泡スチロールに着色したダンゴや鯛などだ

が、それでもかつての風習が偲ばれる。農業

は神の助けがなければ、いつ災難で苦境に

陥るか分からない、厳しい生業であった。飽

食の時代になっても、この小正月の行事を見

て、日本人が生きのびてきた過去をしっかり

と心の刻んでおくべきである。

 

コメント
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