常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

暮るる山の雪

2019年01月22日 | 詩吟

室内には、クンシランの花が咲いてきたが

まだまだ寒中。山にはこれからも雪が降り積もる。

蔵王の樹氷は、これから見ごろになる。

そんな季節に詩吟教室で教わった吟題は正徹の「暮るる山の雪」

 

渡りかね雲も夕をなほたどる

跡なき雪の峯のかけはし

正徹


先日、大岡山で雪景色を楽しんできたばかりだったので

脳裏の景色と、歌に詠まれている景色が

重なり、深い感動を覚えた。

歌意を記すと、「白一色の無人の世界。そこに雲だけが、

足跡のない雪の美しさを踏みかねて、迷うように浮き、かす

かに動いている。」

正徹とはどのような歌人か、気になるところだ。

調べて見ると、室町時代の歌僧で、生年1381年~1459年。

歌を冷泉為尹、今川了俊に学び、藤原定家をいたく尊崇した。

和歌ばかりでなく、古典学者としても高名で将軍足利義政に

「源氏物語」の講義している。正徹による「徒然草」の写本は

現存する最古の写本として名高い。


詩吟は本来漢詩の節をつけて吟じるものだが、

近年、和歌、俳句なども吟じられるようになった。

漢詩ばかりでなく日本の詩歌を取り上げて、詩吟愛好家の

増加を期待したものだ。

 

コメント
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