晴れ、気温29℃。真夏のような暑さが続く。
3週間ぶりとなる山行、会津の明神ヶ岳に登る。自宅発、午前6時。すでに、気温は汗ばむぐらいに上がっている。本日の同行者、リーダーを含め6名。前々回は雨、前週は塩原温泉行きで、半月ぶりの山行きで心が弾む。
明神とは名神からの転で、年代も古く由緒も正しく、崇敬の顕著な神々を選らんだものである。そんな尊い神のいる山が明神ヶ岳である。その尊い神とは伊邪那岐神(イザナギ)と伊邪那美神(イザナミ)の夫婦神に加えて、蝦夷平定に派遣された四道将軍大毘古命と建沼河別命の親子を祀った神社がこの明神ヶ岳にある。
登山口は明神ヶ岳登山口の表示がなく、会津33観音27番札所大岩観音入り口となっている。そのため、登り始めにほかに入り口はないか確認してからの入山になったが、札所への道をとったため、その先に道はなく最初の分岐に引き返して登り始める。できれば、はっきりとした案内標識が欲しいところだ。
登山道は、かつて会津高田から狭間峠を越えて柳津に向かう峠道であったため、一部流水のため荒れた部分があるものの、幅も広く、木の下は日もさえぎられて冷風が吹き、快適な登りである。沢筋の藪のなかに、ワラビが柔らかく伸び、太いシオデが顔をだして、山菜好きを喜ばせた。
登り始めて1時間と少しで伊佐須美神社奥の院に着く。社殿があったところに鳥居と石碑があるのみで社殿はない。イザナギとイザナミ夫婦神の国生み伝説は有名だが、四道将軍大毘古命と建沼河別命の親子が蝦夷征伐に北陸道と東海道に派遣され、戦いを終えて出合った場所が会津と名づけらたという。
奥の院から頂上への道は標高差にして200mの急登であるが、一行は元気に20分ほどで頂上に着く。頂上はブナの林に遮られて、見晴らしはきかないが、木の間から、博士山や磐梯山が垣間見られる。
下山して伊佐須美神社の本殿に参拝する。外苑では10万株のアヤメが咲き誇り、池の太った鯉が、悠々と泳いでいた。本殿は3年前に火災のため消失して、仮の本殿になっていた。寄付を募り、一年後には再建する計画だという。火災の原因は、何者かによる放火だという。まさに神を恐れぬ所業ではある。
午後5時帰宅。