常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

一月の終り

2020年01月31日 | 日記

年が明けて早や一月も末日を迎えた。今年の一月は、連日暖かい日が続き、街には雪が見られない。毎日、3月中旬の気温である。先日は、一月というのに太平洋側で100㎜を超すような大雨に見舞われた。異常気象で、今年はこれからどんな気候になっていくのか予想もつかない。

中国で発生したしたコロナウィルスが、サーズを上回るような勢いで感染を広げ、中国で7000人以上の感染者、100名を超す死者が出た。世界中から人の集まる武漢が発症地ということもあって全世界へ感染が広がっている。武漢から、滞在していた日本人の帰還が行われ、国内で11人のウィルス感染者が確認されている。

節分と立春がそこまで来て、気の早い梅の便りも聞こえてくる。西国では、寒のうちに梅が咲く。寒中早咲き梅であるのか。蕪村の句に

寒梅を手折る響や老が肘 蕪村

2月になると、梅を探しに野山に出かけたいと思っている。但し、来週にかけて雪マークの予報が出ている。


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冬ごもり

2020年01月30日 | 日記
一夜明けて、青空が広がった。大平山に朝日が当たってぐんと近くに見える。雨上がりとはいえ、暖冬でもやはり戸外に出る機会は少なくなる。朝食を終えて、かかり付けの医院に薬をもらいに行く。正月を越して、血液の数値が心配であったが、A1Cは正常で、前回よりも改善されている。

冬籠り猫が聾になりしよな 内田 百閒

漱石の弟子であった百閒は大の猫好きであった。自らも、老いの身で冬は家に籠りがちだ。飼い猫はいつなもら、呼び掛けると、鳴き声で返してくるのだが、火鉢のそばで返事をするでもない。やはり、猫も年をとって、暖をとるのに夢中で、主人の呼びかけを無視しているのだ。

わが家でも猫を飼っていた。勤めから帰ってきて、炬燵に入ると待っていたように胡坐の上に乗ってくる。背中を撫でると、ごろごろと喉を鳴らし、気持ちよさそうに寝入ってしまう。人の体温は猫にとって快適なものであるらしい。

内田百閒に『贋作吾輩は猫である』というのがある。師の向こうを張ったもので、猫好きでなければ書けない小説だ。主人公は口ひげを生やした大入道で、五沙弥という元教師だ。吾輩は苦沙弥先生のところで飼っていた吾輩が、死んだのだが、生きかえって、大入道の家に入っていくところから話は始まる。

話の筋はともかくとして、主人の友人ら猫を観察している手紙が来る。実に詳細に猫の生態の観察が書かれている。

「一体に野良ネコは別にして、家ネコは甚だゼイタク者である。魚類がくついていないと飯を喰わない。飯は無論銀シャリである。その他はウドンやソバが好きで、パンもバタつきならそのついたところだけ喰う。私は時時叔母の家で小皿に盛られた彼の食事を、そして彼がきわめて落ちついて召しあがっているのを見ると腹が立って来る」

ネコをゼイタクにさせているのは、飼い主である。猫かわいがりという言葉があるくらいで、昔から飼いネコを可愛がるのは、漱石や百閒の時代でも変わりはない。
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雨降り

2020年01月29日 | 日記
大寒の雨降り。雨雲が厚く、朝から夕方のように暗い。久しぶりで本屋をのぞいてみた。しばらく行ってなかったので、店内の棚も変更されて、雑誌のコーナーも随分縮小されたように感じる。2月1日から県立の図書館が改装してオープンする予定だという。これからは、本を買う機会は益々少なくなっていくような気がする。地元のことを調べる本が欲しいのだが、図書館で探すことになるような気がする。

山形で唯一残っていた老舗百貨店が破産手続きを開始した。子どもを連れて街に出て買い物をするほは、老舗の本屋か百貨店であった。買い物のシーンは、時代とともに大きく様変わりをしてしまった。郊外のショッピングセンターが、車でやってくる顧客の受け皿になって久しい。実際、この年齢になって、百貨店で買い物をするものがない。家の中のものは、着なくなった衣類などは捨てなければならない。

本にしてもそうだ。たまった本は増えていく一方で、電子ブックで読めるなら、これ以上買う必要がないのだ。あとは図書館から借りてくれば、この年の読書量ではあり余ることになっている。暗い雨の日は、心のなかも暗くなる。せめて、本屋にはどんな本が並んでいるのか、それを確めることが今日はできた。以前は、本屋で時間を使うことが多かった。本屋にきた以上一冊だけは買う、というが決まりだった。今日はどの本にしようか、棚の隅々を探してその時の自分にふさわしい一冊を見つけるのが楽しかった。今日は、一冊も買わずに本屋を出た。
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シクラメン

2020年01月28日 | 日記
朝方は冷え込んでいたが、昼前に雨になった。南から北上してきた低気圧に向かって暖かい湿った空気が流れ込んでいるらしい。四国の方で1時間に100㎜もの大雨が降った。やはり、大寒の季節に雨が降るのは滅多にない異常なことだ。オリンピックが開催される頃は、梅雨が長引き、一気に大変な猛暑になるかも、という天気予報が出ている。それにしても、中国で起きたコロナウィルスの感染拡大は目を見張るものがある。新型のためにワクチンなどの特効薬もなく、手洗いや日頃の体調管理に気をつける以外にないらしい。抑え込みが長引けば、それこそオリンピックの開催にも影響が出てくるかも知れない。かつてのサーズ騒動が思い起こされる。

ブログを見ていると、もう南の方からは蠟梅や水仙の花だよりが聞こえてくる。こちらではまだ室内のシクラメンなどの花を見るぐらいだ。しかし、暖冬で里山ではオオカメノキの新芽が伸びはじめている写真も紹介されている。寒梅なども、今年の開花は早いような気がする。

シクラメン花のうれひを葉にわかち 久保田万太郎
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新年会

2020年01月27日 | 日記
今年の山友会の新年会は、天童温泉の滝の湯で開かれた。39名の会員のうち30名が出席するという盛況で大いに盛り上がった。年間30回以上の山行を共にし、きつい山道を歩くことで、日頃のコミュニケーションは十分である。怪我をしたり、事情があって山行に参加されない方も顔を出され、懐かしい話に花が咲いた。例え小さな趣味の会であっても、酒を酌み交わして話すことで、山登りが更に楽しいものなっていく。会というものは、実に生きものである。退会する人もいるし、新規で入ってくる方もいる。

新年会のあくる朝、ある人が言った。「この会は、個性の集団」全くその通りだと思う。花の名や鳥の名を知り尽くした人、カメラを持って景観を撮りまくる人、山のなかに歴史を掘り下げる人、剣舞の基礎のために脚力を鍛える人、山菜やキノコ採りに目がない人、木の種類にやたら詳しい人、遠くに見える山座を同定する人、趣味が高じてインストラクターとなって他のグループでも山を案内する人、体力が減退していった時の山を探す人。新しく山を始めた人たちは、これからどんな登山家として自己をきたえていくのだろうか、楽しみである。

滝の湯の宴会は、メインが山形牛のすき焼き。ブリの照り焼きが美味であった。男性陣は酒好きが揃ったようで、美味しい酒と料理で宴会は大盛り上がり。今年は、詩吟の新年会を辞退したので、今年唯一の新年会になった。今年の山登りにはどんなドラマが待っているのか、楽しい想像は尽きることがない。
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