近況とお知らせ

年明けはほぼ全国的に天候もよかったのに
さすが冬！寒いのは当たり前！数日前には
猛烈な寒波でしたね。（↓だからアタシは冬眠中）

さて、1/3から始めた
「はじめて書き下ろす歌手」シリーズは
書き下ろ詞の内容や想定した歌手の知名度などの
兼ね合いで毎回のアクセスには多い少ないが
ありましたがおおむね好評で14篇の書き下ろ詞を
UPしてきました。1月も今日で終わり。2月は過去
に のべ205篇を書き下ろしてきたカテゴリーの
「今日が誕生日の歌手」シリーズを始めます。
その合い間には「はじめて書き下ろす歌手」が
まだまだいて書いてみたいので並行して書き下ろし
ます。どんな歌手 タイトル 内容 でお目にかかれ
ますか、楽しみにして下さい。
（あぁ～早くあったかくならないかなぁ～）

『心にいつも詞を置いて』 をモットーに
一作一作に込めた 修練 という名のポリシーで
頑張ります。

「越路吹雪 トリビュートコンサート」

永遠の大スター、の名曲を歌い継ぐ
トリビュートコンサートなる催しが3/28と3/29に
開かれる。日替わりも含めてすごく豪華な出演者たち。
越路さんが亡くなって37回忌だと。
へぇ～もうそんなになるんだ、自分はその頃なにを
してただろう？ もちろんレコードは買いCDも手に入れ
いい歌をいっぱい聴いた。
　　　コーちゃん　My　favorite　Best5
　　　　1.夢の中に君がいる
　　　　2.アプレ・トワ
　　　　3.イカルスの星
　　　　4.ジジ・ラモローゾ
　　　　5.筏流し
そういえば出演する杜けあきサンに書き下ろ詞
「ほほえむ手のひら」 をUPしています。

検索してぜひ見てください！

「岐路 ―わかれみち―」幸田和也

1月も早や終わろうとしています。
日を追って好評をいただいてきた
「はじめて書き下ろす歌手」シリーズ。
多くの方からアクセスいただき感謝です。
今日、想定した歌手は 幸田和也さん。

「岐路　―わかれみち―」

昨夜(ゆうべ)もあなたは 時間どおりに
いつもの鋪道(みち)を 帰っていった
たった２時間 もえた肌
こっそり刻んだ 爪あとひとつ
そろそろかしら 潮どきかしら
けだるい躰を横切る 岐路(わかれみち)

ブラシとタオルと ワイングラスが
ふたりをつなぐ せめての証し
住所(ところ) 番地や どこの駅
聞いてはいけない 決めごとばかり
疲れてきたわ 潮どきかしら
いえいえ 女の勝手な わがままね

いくつになっても さみしがりやと
欲ばる癖は 表と裏ね
水をもらった 花びらは
何度もきれいに 咲きたいものよ
それでもつらい 潮どきかしら
ときどき明日(あした)の見えない 岐路(わかれみち)

ひとこと：早いですねぇ～。1月も早や29日。
幸田和也サンは2008年の歌手デビュー。
SNSなどでは精力的に各地に飛び回っているようで
その頑張りは必ずやヒットとなって実を結ぶことを
願わずにはいられません。なんと言っても作品次第
ですねぇ～。良くも悪くも幸田サンのようにアクも
シミもなさそうな歌手がヒット戦線上に切り込んで
いくには今はジャンルとスタンスを明確にし確立して
いく手段が必要でしょう。そんな勝手なことを考え
つつ彼にはムード歌謡っぽい作品が合うのじゃないか
と思い、カラオケ店やキャンペーン先に集まる女性
にも歌ってもらえるような女歌の書き下ろ詞です。

●このブログにアクセスしてくださる方でプロ、アマ問わず、
附曲したい、自分のオリジナル曲としてCD化して唄いたい　など
問い合わせをいただきます。すべて歌手名は『想定して』あるだけで、
作品化の希望があればどうぞご連絡ください。

「国東夜雨」三代沙也可

★「はじめて書き下ろす歌手」第13弾。
これまで一度も想定して書き下ろしたことがない
歌手にスポットをあて新しい切り口で書き下ろして
きました。今日想定した歌手は三代沙也可さん

「国東夜雨」

風がいきなり　色を変え
小半時には　雨を呼ぶ
　つれない季節の　移り気よりも
　あなたはもっと　薄情ですね
　　恋につまずき　大分の
　　女泣かせの　国東夜雨

霧が目かくし　とおせんぼ
こっちこっちと　鳥の声
　半月前には　戻ってきたと
　あなたの噂　聞きつけました
　　せめて答えが　ほしくって
　　女ひとりの　国東夜雨

雨に打たれる　樊噲草(はんかいそう)
なぜにさびしく　ぬれて咲く
　ひとりで生きると　決めたのだから
　あなたをはやく　忘れてみたい
　　未練ふりきる　大分の
　　女なみだの　国東夜雨

ひとこと：江ノ島、鎌倉と続き逗子のシリーズもので
頑張っている三代沙也可サン。
歌手デビューは平成4年、もう25年目。師事した
伊藤雪彦さんの作品が圧倒的に多いが、それはそれで
良しとして伊藤さんのメロディーラインと三代サンの
歌の幅を拡げられるならと思い、舞台を国東半島に
移し、愛した人を思い切れずその地にまで訪ねる女の
心情を書き下ろした。国東半島は、大分県の北東部に
位置し <日本の秘境100選>でもある。
1番の 恋につまずき大分の 大分＝おぉ～痛っ は
語呂遊び。大分にしか咲かないといわれるハンカイ草は
ぜひ使いたかった。伊藤先生、いい曲をつけて下さい！
　　　　　　　　　　　　　　　　　（画像をお借りしました）

「霧の都会（まち）」 黒木じゅん

逢えたことが
よかったのか　悪かったのか
都会（まち）はときに　
思いがけない　お節介をする
　曇りのない眸は　幸せな証拠
　指先も　荒れてやしない
　よかった　よかった
　そう言うだけが　精いっぱいで
　夜霧が二人に　目かくしをする

とうの昔
別れたまま　それっきりの人
一人、二人
顔と名前が　おぼろげなまま
　みじかい愛でも　燃えていた心
　あの女（ひと）も　そのうちのひとり
　いいんだ　いいんだ
　そうあきらめて　飛び込んだ酒場（みせ）
　夜霧が心を　おもたくぬらす



　いけない　いけない
　もう愛なんて　追いかけたって
　夜霧が言うのさ　一人でいろと

ひとこと：黒木じゅんサン、今年こそと気合いを
入れて頑張っているようだ。このブログには
初登場だがお得意の歌謡曲の線を狙った書き下ろ詞。
　都会を歩いていると、ごくたまに予告なく
　見知った人に出会ったりします。
　いい思い出の残る人ならともかく
　にがい思い出のある人なら、通り過ぎてしまい
　たい場合もあるはず。男と女ならなおさらのこと。
　そんな都会のワンシーンをモチーフに
　男の心情をクールに表現しました。

「恋々酒」宍戸マサル

好評をいただいている1月のシリーズは
「はじめて書き下ろす歌手」です。
これまで一度も想定して書き下ろしたことがない
歌手がまだまだ多いので、そういった歌手に
スポットをあて新しい切り口で書き下ろしています。
今日、想定した歌手は 宍戸マサル さん

「恋々酒」

知らぬどうしが　見えない糸を
むすび合わせて　二重三重
日なた歩ける　二人じゃないが
なにはなくとも　駅裏の
隠れ居酒屋　指定席
恋々　酒を飲む

虫は虫でも　浮気の虫は
とうに封じた　二年前
おそい出会いの　おまえと俺は
見た目似合いの　つれあいと
聞けば 酔わせる　泌みてくる
恋々　酒の味

先に逝くなよ　俺より先に
云えばだまって　目をぬらす
おつりみたいな　人生行路
おなじ歩幅で　身をよせて
注いで注がれて　酌みかわす
恋々　酒の夜

ひとこと：唄がうまくてキャリアもあって見た目も
悪くない、なのに歌がヒットしない。なにゆえか?
素人ながらそう思う歌手は少なくない。作家か作品か
事務所かレコード会社か? 結局は本人か? 驚くほど
精力的に地方へも足をのばし営業活動していて
ヒットが出るといいなぁと願わずにいられないのに。
さて宍戸マサルさんの芸能界デビューは最初ドラマ
俳優としてだった。歌手としては2006年からで昨年
にはレコード会社も移籍し期待したい歌手。
キャリアは申し分ないだけに今年こそヒットが待た
れる。そんなわけで今回の書き下ろ詞は彼には
やっぱり王道演歌を突き詰めて勝負してもらいたくて…
　きまじめに生きてきたはずもない男が心を預けられる
　女性との出会いでぬくもりといたわりを持てる生き方
　に変わる。たかが酒がモチーフではあるが酒ゆえに
　酒こそが互いの本音と心情を通わせられるものなのだ。
そんなコンセプトの書き下ろ詞だがバケれば宍戸さんの
新境地拡大になると期待をこめた。

「恋をしなくちゃネ」大城バネサ

好評をいただいている1月のシリーズは
「はじめて書き下ろす歌手」です。
これまで一度も想定して書き下ろしたことがない
歌手がまだまだ多いので、そういった歌手に
スポットをあて新しい切り口で書き下ろしています。
今日、想定した歌手は 大城バネサ さん

髪を染めたの　化粧も変えた
お目当てだった　服も買ったわ
見た目どんなに　きれいでも
そうよ 女は　恋をしなくちゃネ
　友だちばかりで　恋人知らず
　今は気にもしてないわ
　恋を見つけるまでは

どんな季節も　ミラクルだけど
やさしくなれる　春が好きなの
まさかまさかの　déjà-vu に
わたし気づいた　恋をしなくちゃネ
　夢中になっても　醒めればアウト
　それはわかっているつもり
　恋は気まぐれだもの


　友だちばかりで　恋人知らず
　今は気にもしてないわ
　恋を見つけるまでは

ひとこと：昨年あたりからずいぶんキレイになり
安定感すら感じさせる大城バネサさん。歌手とは
不思議なもので彼女も「逢いたい島」のスマッシュ
ヒットで知名度もUPしレギュラーのBS歌番組でも
遜色ない。

そんなことを考えていたらタイトルも
内容も彼女に等身大の書き下ろ詞になった。
恐ろしく不似合いなテッパン演歌よりも馴染みやすい
昭和歌謡ふうが彼女にはマッチするように思ったり。
書きながら少しばかり全盛期の黛ジュンさんが
見え隠れした…今後はもっと各地に出かけて大いに
キャンペーンなどして活動の幅を拡げてほしいものだ。

「砂の斜塔」西村一輝

好評をいただいている1月のシリーズは
「はじめて書き下ろす歌手」です。
これまで一度も想定して書き下ろしたことがない
歌手がまだまだ多いので、そういった歌手に
スポットをあて新しい切り口で書き下ろしています。
今日、想定した歌手は 西村一輝さん。

「砂の斜塔」

傾きは　愛になるまえに
始まっていたかも知れない
予告なく　波がこなければ
くずれたりしないと　信じてる

　ぎりぎりの　危うさを秘めて　
　日々をかさねても
　あなただけは　失くしたくない
　刹那さにふるえる　女ごころ　
　砂の斜塔

暗やみの　胸の奥底に
潮鳴りがおもたく聴こえる
目をとじて　耳をふさいでも
わがままな涙が　押し寄せる

　人はなぜ　誘惑に負けて
　愛をもとめるの
　あなただけに　すがりつきたい
　愚かさに耐えてる　女ひとり　
　砂の斜塔

ひとこと：西村一輝サンという歌手を知っている
人はよほどの音楽通だろう。「イケメン総選挙」
なる催しでグランプリを獲得したといえば分かる
人がいるかも。2015年に歌手デビューだが
ジャンルはなんと演歌だとか。とはいえ歌手と
してTVに出るわけでもなくPVが流れることもない。
演歌だというので書いてみようと思い立った。
今回の書き下ろ詞は歌謡曲調の女歌。危うさと
不安が入り混じる愛は例えれば砂で作った塔の
ようなもの。しかもそれは傾きいつ崩れても
不思議でない脆さを秘めている。それでも女は
愛を失くしたくない、すがりつきたいと願うもの…

「26時に乾杯を」沢田正人

日を追って好評をいただいている1月のシリーズは
「はじめて書き下ろす歌手」です。
これまで一度も想定して書き下ろしたことがない
歌手がまだまだ多いので、そういった歌手に
スポットをあて新しい切り口で書き下ろしています。
今日、想定した歌手は 沢田正人さん

『26時に乾杯を』

365日　夜はあるけど
男と女　出逢いのチャンスは一度
キミは気付いて　いないよね
盗み見ている　腕時計

「帰らなくっちゃ」　
ちょっと待ってよ　終電はもうないよ
あとは面倒 見るからさ
おいしい酒だよ　26時に乾杯を

飲ませて酔わせてなんて　したくないから
ほんとの気持ち　今夜は聞かせてほしい
他人行儀な　ふりをして
がまんしている　さびしがり

「ずるい人です」　
それはちがうよ　チョイ悪なだけだから
機嫌なおして くれないか
大人の酒だよ　26時に乾杯を

ひとこと：朝のBS歌番組のレギュラーやSNSの
こまめな投稿記事でおなじみの沢田正人サンは
2012年歌手デビュー。まだまだ発展途上の歌手の
一人。今回の書き下ろ詞は、彼が今頑張っている
作品より、デンジャラスで魅惑的な線を狙った。
　男は今夜こそ意中の女との一線を越えようと
　もくろむ。女とてその気がないわけではない･･･
　恋愛に男女の駆け引きはつきもの。時刻は
　とうに真夜中。互いに酒が入り設定は揃っている。
　さてどうなることやら･･･

「バッカスの誘惑」KANA

★シリーズ「はじめて書き下ろす歌手」第8弾。
これまで一度も想定して書き下ろしたことがない
歌手にスポットをあて新しい切り口で書き下ろして
いきます。今日、想定した歌手はKANAさん

「バッカスの誘惑」

じゅうぶん飲んだわ　酔ってるわ
そばにこないで　それ以上
誰にも仲良く　できないで
私に目くばせ　したって無駄よ
　Ah… だめ だめ　なにかが私を　狂わせる
　Ah… いや いや　バッカスみたいな
　　　　　　　　　誘惑はやめて

勘ぐらないでよ　ほっといて
好きじゃないのよ　おせっかい
まんざら本音じゃないだろと
あなたのその手段（て）は　通用しない
　Ah… だめ だめ　不埒な女に　変わりそう
　Ah… いや いや　バッカスみたいな
　　　　　　　　　誘惑はやめて


Ah… だめ だめ　なにかが私を　狂わせる
Ah… いや いや　バッカスみたいな
　　　　　　　　 誘惑はやめて

ひとこと：1998年女性デュオ「Rose（ロゼ）」として
デビュー、レコーディングコーラスやツアーコーラス
で活躍後、2009年ソロデビューを果たした。
表記名を「可奈」としていた時期もあるようだ。
キャリア、実績、歌唱力と揃っていてヒット歌手に
浮上にはあとは何が必要か?制作陣のBACK-UPと
メディアへの露出度拡大か。
私が好きなタミー・ウィネット (Tammy Wynette)と
いう歌手がいた。「カントリー・ミュージックの
ファースト・レディ」と呼ばれたほどで
Stand by Your Man　はいつ聴いてもgood!

今回KANAさんを想定してタイトルを決めてから
タミーの曲のイメージを膨らませた。
　バッカスとはローマ神話の豊穣とワインの神で
　その崇拝は集団的興奮のうちに恍惚境に入る祭儀を
　伴ったといわれる。
まぁそんなに隠微に考えなくてもいいが、人はときに
お酒でどうにでもなる場合もあるというイメージで
KANAさんにはじゅうぶん大人の雰囲気に仕立てた。

●新年が明けてこのブログにアクセスしてくださる方で
プロ、アマ問わず、附曲したい、自分のオリジナル曲と
してCD化して唄いたい　など問い合わせをいただきます。
すべて歌手名は『想定して』あるだけで、作品化の
希望があればどうぞご連絡ください。

「八掛け人生」おおい大輔

1月のシリーズは「はじめて書き下ろす歌手」です。
これまで一度も想定して書き下ろしたことがない
歌手がまだまだ多いので、そういった歌手に
スポットをあて新しい切り口で書き下ろしていきます。

「八掛け人生」おおい大輔

汗を流して　身を粉にして
なにをそんなに　生き急ぐ
人はだれでも　一生一度
歩合稼いで　なんになる
百の二割を　割り引いて
ゆったりいこうよ　八掛け人生

隣り そのまた　隣りを見れば
しかめ面した　顔がある
無理に笑えと　云わないまでも
半歩先見て　立ちどまれ
女房 子供が　そばにいりゃ
感謝感激　八掛け人生

酒は死ぬまで　呑めるじゃないか
欲を出したら　きりがない
金も宝も　あの世とやらに
持ってゆけない　運べない
百の二割に　目をつぶり
損して得とる　八掛け人生

よもやま：年々デビューする歌手はひきもきらず
また、長らく唄ってきてあまり話題にならずとも
活動している歌手もいる。おおい大輔サンの名を
見ると彼が長年付き人をしてきた天童よしみサンが
思い浮かぶ。天童サンとはヒット歌手として
ブレイクする前から少なからず縁があるからだ。

おおいサンのデビューは1999年。昨年は入院で
一時は歌手活動の休止をしたが復活。
12枚のシングル発売があるがそろそろ おおい大輔
の名を広く知らしめる時期だろう。
　「八掛け」というのは定価に0.8を掛けた値段の
　　ことをいう。人はなんでも100%が一番なら
　　最高だろうが腹8分目と同じようにほどほどが
　　いいのだ。人生もまた同じ。あれもこれもと
　　欲張るよりも今生きる喜び、幸せを見つめて
　　ゆったりし損して得取れば感謝も生まれてくる。

「ひとり寝まくら」たくみ稜

★1月のシリーズ「はじめて書き下ろす歌手」第５弾。
これまで一度も想定して書き下ろしたことがない
歌手にスポットをあて、歌手のイメージを残し
ながらも新しい切り口で書き下ろしていきます。

「ひとり寝まくら」

のこり香に　邪魔されて
もう三日　寝不足ぎみ
捨てようか　取り替えようか
こたえ出せない　ひとり寝まくら

接吻(くちづけ)で15分　抱かれたまま15分
そして 乱されて　1時間
まくらが床に　落ちてた…

涙あと　消えないで
今さらに　あとをひいて
くらやみを　えび寝のままで
ずっと抱いてる　ひとり寝まくら

十六夜の月を愛で　グラスを手に夏の風
そして 秋と冬　夢はぐれ
まくらがすべて　見ていた…

接吻(くちづけ)で15分　抱かれたまま15分
そして 乱されて　1時間
まくらがひとつ　減るだけ…

ひとこと：たくみ稜サンの歌手デビューは1984年
というから今年で33年目。長いキャリアだけに
レコード会社もいくつか変わってきた。より良い
環境を求めて移籍するのは当然で、TVや映画で
俳優としての顔を持つだけにそれは歌にも生かされて
いることだろう。いい意味で男歌でも女歌でもイケる
人だから今回初めての書き下ろ詞は女歌。
　男女にとって愛を交わした月日は長いのか短いか
　キーワードは各節最後の<まくらが･･･>の部分
　情感たっぷりにテライなく唄うとこういった詞は
　活きてくる。
今年も活躍を期待したい歌手の一人です！

「ほおじろの宿」野村美菜

★1月のシリーズ「はじめて書き下ろす歌手」第４弾。
これまで一度も想定して書き下ろしたことがない
歌手にスポットをあて、歌手のイメージを残し
ながらも新しい切り口で書き下ろしていきます。

「ほおじろの宿」

長い尾を　白くひらいて
ほおじろよ　どこへ飛ぶの
あの人を　はやくつれてきて
　青畳に　正座して
　お点前を　いただいています
　冬の日差し　あたたか
　宿は　山あい･･･

背の色は　赤い褐色
ほおじろが　枝にとまる
わたしにも　とまる胸がある
　お連れさまはと　控えめに
　聞くひとに　ほほえみかえす
　冬の暮れは　足早や
　宿は　灯ともす･･･

草木（そうぼく）の　種子（たね）をついばみ
ほおじろは　とうに鳴かない
あの人に　寄せる胸さわぎ
　紅ひく手を　黒髪を
　恋しさに　ふるわせています
　冬の離れ　音なく
　宿は　しんしん･･･

ひとこと：2004年、三代目コロムビア・ローズで
デビューし2015年に日本クラウンに移籍、芸名も
本名に戻し心機一転の野村美菜サン。もう10年選手。
ヒットめざして頑張らねば。歌のイメージがどんな
ふうにでも浮かぶ歌手は書き手にはそそられる。
去年、関西方面の山深い老舗の和風旅館に宿泊した
とき山に囲まれた部屋から鳥が鳴くのを聞いて、訪ね
たら ほおじろ ですよと教えられた。私なんぞはどこ
へ行ってもダテに時間を過ごさない。この経験も
じゅうぶんウタツクリのヒントになっていた。
野村美菜サンを想定するにあたりテッパンふうの
宿もの演歌にしたくなくて、恋の相手を待つ女性の
さまを時系列ふうなドラマ仕立てにした。
各節6～7行目に余韻を含んで…　　（画像をお借りしました）

TV「今甦る！魅惑のムード歌謡スペシャル」

BSで「今甦る！魅惑のムード歌謡スペシャル」と
題した番組を見た。出演グループは少なかったが
VTRでは懐かしく好きなグループが出ていたので
ムード歌謡が好きで音源も腐るほど所蔵していて
我ながら詳しいと自負している自分には嬉しい
企画で「ロス・プリモス」と「コロラティーノ」
が聴けたのがよかった。
以下は出演した4組とVTRのみのグループの
マニアックに好きな楽曲をいくつかチョイス。
ムード歌謡の好きな人は聴いてみて下さい。
　
↑ロス・プリモス「夜霧のインペリアルロード」
　　　　　　　　「ぬれて横浜」「誘蛾燈」
　
↑マヒナスターズ「夜霧のエアーターミナル」
　
↑鶴岡政義と東京ロマンチカ
　　　　　　　　「あぁ北海道には雪が降る」
　
↑ロス・インディオス「夜を泣きたい」
　クールファイブ「西海ブルース」
　
↑高橋勝とコロラティーノ「思案橋ブルース」
　　　　　　　　　　　　「思案橋のひと」
　
↑アローナイツ「献身」「ぬれて大阪」
　平和勝次とダークホース「女の舟唄」
　
↑ハーッピー＆ブルー「さすらい未練」
　

「火の国岬」大川ゆり

1月のシリーズは「はじめて書き下ろす歌手」です。
これまで一度も想定して書き下ろしたことがない
歌手がまだまだ多いので、そういった歌手に
スポットをあて歌手のイメージを残しながらも
新しい切り口で書き下ろしていきます。

「火の国岬」

涙を波に　たとえれば
荒れる砕ける　はじけとぶ
ここは天草　仏崎
草を分け入り　背のびをすれば
見えるはずない　あなたの顔が
沖に遠のく　火の国岬

誰にも云わず　知られずに
恋を消したい　忘れたい
暮れて佐伯の　鶴御崎
野辺の小花を　小指に巻けば
あの日はずした　指環に見えて
またも涙の　火の国岬

おろかで弱い　女だと
流れ旅して　気がついた
明日は大分　地蔵崎
五日六日と　日をかさねても
火にはなれない　炎になれず
涙ふりきる　火の国岬


ひとこと：現在の歌手名とは違うが2002年に
デビューの大川ゆりサン。民謡の稽古もしている
そうです。キャリアは長い。知名度、そこが問題。
好みは別として遠慮のないインパクトが欲しいです。
大作詞家・星野哲郎先生はつねづね言われた。
<わたしならこう書いてやる、といった意気込みを
持つべき>と。だから想定した歌手に対してそれを
実行してきた。大川ゆりサンとて誰が唄っても
いいような歌ではつまらない。
　恋の別れはつらく悲しく哀れでも、相手が
　火の国出身の、となればそれだけで熱い詞を
　書きたくなる。恋を忘れ未練を捨て思い出が残る
　九州各地の岬を訪ねながらまた明日へと女は生きる…

*仏崎（ほとけざき）は
熊本県上天草市龍ヶ岳町樋島仏崎にある岬
*鶴御崎は大分県佐伯市の九州最東端の地200mの
絶壁の上に建つ鶴御崎灯台
*地蔵崎は大分県大分市佐賀関の佐賀関半島にある岬