盛り場横丁 赤ちょうちんに
ぽつり つぶやく こんばんは
ギターよ 今夜も よろしくたのむ
切るに切れない 相棒だもの
お馴染みさんも いちげんさんも
聴いてください こころ歌
小雨に濡れよと 風吹く日にも
待ってくれてる 人がいる
ギターよ おまえは わかってくれる
流し稼業を えらんだわけを
顔で笑って 心で泣いて
涙こらえる 夜もある
一曲たのむと 手招きされりゃ
流し冥利の 花舞台
ギターよ いつかは いい日がくるさ
それを信じて 唄おうじゃないか
これこそ俺の 持ち歌ですと
聴いてもらえる その日まで
ひとこと:いわゆる「流し」と呼ばれる人たちが大勢いたのは1960年以降がピーク
だったそうだ。私も地元にいた頃は飲み屋街で何人かの流しの人を知っていたし
彼らがレコード発売する機会を得た際にはいくつか作詞を提供したいきさつがある。
彼らのプロモート力はたいしたもので客という客にばんばんレコード盤を売りさばいて
驚嘆した。時は流れ時代が変るにつれ飲み屋の形態も多様化し流しはさすがに激減
していったが今また昭和レトロブームの再来とともに東京都心、近郊をはじめ地方
でも流し稼業の人はどっこい生きているようだ。さて『新聞記事で見かけた…』
シリーズが続くが先日も歌い手にまつわる「パリなかやま」サンなる流しを紹介する
記事を読んだ。恵比寿横丁などあちこちで7年の流し生活だがまだ30代で若い。
彼にも彼なりのポリシー、プライド、夢を持ち頑張っているのだ。
そんな彼にチャンスが訪れてオリジナルの持ち歌(CD)を発売する日がくることを願っている。
(画像をお借りしました)
花摘む野辺に 春を知り
リンゴ村から 夏だより
知るや知らずや 人それぞれに
今も胸打つ 歌がある
昭和恋しや 懐かしや
柿の木坂に 愁いあり
影を慕いて 何想う
時の彼方に 夢 去りゆけど
さんざ燦めく 歌がある
昭和恋しや 懐かしや
悲しい酒に 涙して
北の旅人 我もまた
歌は世につれ 世は歌につれ
永遠(とわ)に灯ともす 歌がある
昭和恋しや 懐かしや
ひとこと:久しぶりに『新聞記事で見かけた歌手』です。東京大衆歌謡楽団なる三兄弟による
昭和歌謡ばかりを唄い演奏するグループの記事を読みました。このグループはあくまでも
昭和歌謡にこだわりオリジナルはたぶん無いと思うのですがそれはもったいないと思い
昭和への愛着と惜慕をこめてあえてこのグループを想定した書き下ろ詞です。
そもそも私も昭和歌謡にはことのほかウンチクを持っていて「波浮の港」から「川の流れの
ように」までいわゆる懐メロ/軍歌/戦時歌謡/演歌/歌謡曲に至るまでほとんどと言って良い
くらい音源は所蔵しています。ですからこの東京大衆歌謡楽団のような正統派とも言うべき
歌唱とレトロ感あるヴィジュアルの稀有なグループにもっと光が当っても良いのではないかと
さえ思うのです。ただこのスタイルとジャンルを今後どう確立して幅広く活躍するかが
彼らにとっての課題ではありますが…。
胸のチーフが 小粋なおじじ
昔 モテたと のっぽなおじじ
ギター 命の 奴もいて
会えば気が合う 唄が出る
人生 捨てたもんじゃない
おれたちゃ 花咲くオジジたち
しゃがれ声でも 泣かせるおじじ
女房たまげて 二度惚れおじじ
酒は死ぬまで 呑めるけど
声は出すもの 唄うもの
人生 捨てたもんじゃない
おれたちゃ 花咲くオジジたち
髪はシルバー ダンディおじじ
売りは笑顔の ゆるキャラおじじ
昭和ひと桁 同志でも
唄がとり持つ 縁かいな
人生 捨てたもんじゃない
おれたちゃ 花咲くオジジたち
ひとこと:だから新聞は読まなきゃいけない!たまに心暖まる拾い記事を見つける。
『しあわせ小箱』と銘打って夕刊に4日続きで掲載された『バンドの夢、再び』は
区内を拠点に活動する高齢者10人のバンド、その名も「おじじバンド」
平均年令71才の面々は主に老人福祉施設などを回り、昭和の名曲を演奏するという。
もちろん歌手が本職ではない。だけど演歌好きでギターやベースが得意の彼らが
若い日の情熱を蘇らせ、人前での演奏に気持ちよさを共有するのがなんともいい話だ。
同世代の多くの人たちに元気を配るため、そして最高齢のストリート・ミュージシャンを
目指すとのこと。
そんな彼らに触発されて、持ち歌のひとつもあっていいだろうと書き下ろ詞。
(画像をお借りしました)
なお、このブログで、似たように夕刊記事からinspireされて書き下ろしたものに
「三杯までよ」と「人生 道化でいきましょう」をUPしています。
そちらもぜひ見てください。
滑稽 結構 コケコッコー
今朝も元気に 目が覚めた
玉子ごはんに 味噌汁で
それで幸せ いいじゃないですか~
生きてるだけで 丸もうけ
人生 道化で いきましょう
派手派手 ピーチク 鳩ポッポー
日なたぼっこで ひと休み
好きな演歌を 昼オケで
それで幸せ いいじゃないですか~
生きてるだけで 丸もうけ
人生 道化で いきましょう
夕星 小星が チッカチカー
今日もお勤め ご苦労さん
ちょいと一杯 赤ちょうちん
それで幸せ いいじゃないですか~
生きてるだけで 丸もうけ
人生 道化で いきましょう
よもやま:時代は進化しアプリやパソコンであらゆる情報が入手できるが
新聞もまだまだ捨てたもんじゃない。
夕刊を読んでいると時折り目につく記事があったりで、なかなかおもしろい。
そんななかにJR平塚駅でピエロの格好をした人の紹介記事があった。
れっきとした歌手で名は大門三郎氏。こういった人にも光を当て
歌手と認めて詞を書いてみることをバカにしちゃいけない。