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★附曲歓迎! 歌詞&タイトルの無断使用を禁じます。

「転生の月」 宝海大空

2018年05月19日 | 大衆演劇のスター
宝海大空(たかみ おおぞら)さんは「宝海劇団」の23歳の座長。
人気のカテゴリー《大衆演劇のスター》シリーズも19作目。
併せて5/19は宝海大空さんの誕生日。
《今日が誕生日のアーティスト》 に
2011年以来、2度目の書き下ろ詞です。
空4 空1

転生の月
空5
生まれ変わりは 男だろうか
ひとまわりして 女になるか
どっちみち 同じプロセス繰り返し
いつか通ったルートに戻る

順風も逆風も 風ならなんでもいい
運命を変えるチカラなんて 俺にはいらない
ただ 天空の月が示す場所で
少年、青年、壮年と 
その一瞬を 刻んでみせる
空6
成れるとしたら 獣はどうだ
モノさえ言わぬ 草でもいいが
ときとして 人に生まれたメリットと
人であるゆえリスクを思う 

騒音も雑音も 音などどうでもいい
旋律に叶うモードなんて 俺しか知らない
ただ 転生の月が映る酒を
夜ごと、明け方、白昼に
嗚呼 なみなみと 食らわせたまえ


ひとこと:宝海大空さんは幼き頃からスーパーちび玉として
各メディアで活躍し1歳5ヶ月で初舞台を踏む。
彼の舞踊や巧みな扇子さばきや刀さばきは
劇団の売り物の一つで多くの観客を魅了し続けている。
空2 空3
2011年、このブログを始めた初期に書き下ろした
「DREAM MAP ~夢への地図」のときは16歳。
7年ぶりの書き下ろ詞となりました。
舞台衣装を脱ぎ、化粧を落とせば彼も今どきの若者!
それに見合う、むしろ真逆な線を狙いました。
●転生とは生まれ変わること。転じて、環境や生活を一変させること。
そこかしこにアウトローな詞句が自然発生的に並びました
(画像をお借りしました)

「紅とかげ」 大川良太郎

2018年03月06日 | 大衆演劇のスター
『今日が誕生日のアーティスト』シリーズ、通算306編め
今日 3月6日は大衆演劇の人気役者 大川良太郎さんの誕生日。
「花と盃」以来、2度目の書き下ろ詞です。
良4 良3
紅とかげ

昔のあんたは 夜ごと 酒の虫
部屋に明かりが ともったことがない
 雨が降ったら ベランダで
 風が吹いたら ガラス窓
 あたし ぴったり貼りついて
 あんたを じっと待っていた ・・・ 紅とかげ
yjimage
好きだよ 惚れたと ふいに聞かされて
うれし涙で その気にさせた人
 恋に手だれの 男には
 女ごころは お手のもの
 毒も嫌味も ないかわり
 本性見ずに 泣きをみた ・・・ 紅とかげ

今ではあんたも 悪さ しなくなり
早い時間に ゆれてる影ひとつ
 厭きがくるほど 遊んだら
 あとは出不精 決めこんで
 年令(とし)を五つも 取り急ぎ
 あたしのことも 忘れたろ ・・・ 紅とかげ

良1 良2
ひとこと:このブログでは『大衆演劇のスター』のカテゴリーで
11人の役者さんに13篇の書き下ろ詞をUPしてきた。
大川良太郎サンは劇団九州男の座長としての活躍はもちろん
歌手の曲に合わせて踊る舞踊や数多くの舞台出演など多方面での
活躍はファンの皆さんならご承知のこと。 
今回は、別れた男を恋しがりながら、それでもどこか醒めた眸で
男を心理的に観察している女をテーマに、とかげ、しかも恋情を
あかく染めた紅とかげに見立てた、ちょっと偏執めいた書き下ろ詞です。
大川サンももちろん、歌って踊って芝居して、の大衆演劇ですから
女形姿で舞踊にも合う詞に仕立てました。  (画像をお借りしました)

「ぎんせんか」大川竜之助

2017年08月03日 | 大衆演劇のスター
★8月もさまざまに想定した歌い手さんと、いくつかの
シリーズも組み入れながら実験的、挑戦的に
書き下ろしていきます!さて今日のカテゴリーの
マッチは2つ。「大衆演劇のスター」「今日の誕生花」
シリーズです!8月3日の花は ぎんせんか です。
名の由来は花の色と形が銀銭を思わせることからの
ようです。想定したのは 大川竜之助 さん、人気役者です!
O4

ぎんせんか         

紙風船の 形した
その実のなかに 種子(たね)がある
 あなたの心に ひとつでも
 わたしの想い はぢけてますか
  ぎんせんか ぎんせんか 
  朝露に咲いた ・・・ 恋でした
ぎ2
名も知らないで 気にもせず
目にする花の いとしさよ
 あなたを失くした 哀しみを
 わかってくれる なぐさめの花
  ぎんせんか ぎんせんか
  朝もやに消えた ・・・ 恋でした
ぎ1
白銀(しろがね)色に 咲く花は
憐れをさそう 儚な色
 あなたにこの先 もう二度と
 逢えないままで 生きられません
  ぎんせんか ぎんせんか
  朝風に散った ・・・ 恋でした


ひとこと:しばらくぶりに大衆演劇のスターを想定した
書き下ろ詞に多くのアクセスがあった。これまでに17篇を
UPしているが、そのたびに大衆演劇に詳しい人や興味を
持つ人を含め反応があるのは有難い。今回は「劇団大川」
から平成15(2003)年に《劇団竜之助》を創立した
三代目 大川竜之助さんを想定した書き下ろ詞。
O1 O2
歌がうまくCDも発売している。女形で唄うのをイメージ
したのと、あえて芝居がかった部分を含まない演歌と
しても通用する詞に仕立てた。  (画像をお借りしました)

「致命傷」門戸竜二

2017年06月27日 | 大衆演劇のスター
★今日の書き下ろ詞 「致命傷」
想定した歌手は大衆演劇の人気女形・門戸竜二 さん!
●カテゴリー「大衆演劇のスター」16作めです。
も1
致命傷

雨が 二日つづくと
胸の傷 ヒリヒリ痛む
なんでもないフリ すればするほど
酒に逃げこむ・・・
せめて 眠るときだけは
あいつ 闇に消えてくれ
いくつかの 恋をして
地獄を見た 命とりの 致命傷

海は 今も怖くて
波の音 じんじん泣かす
のばした両手を つかみきれずに
渦に巻かれた・・・
崖に クルマ停めなけりゃ
あいつ ドアを開けなかった
最低の 恋をして
地獄を見た 命とりの 致命傷
崖
せめて 眠るときだけは
あいつ 闇に消えてくれ
いくつかの 恋をして
地獄を見た 命とりの 致命傷


ひとこと:このブログでは2011年から12年にかけて
『大衆演劇のスター』のカテゴリーで9人の役者さんに
それぞれの特徴を生かした書き下ろ詞をUPしてきた。
お気に入りのスターを検索して見てください!(画像をお借りしました)
も2 も4
●「大衆演劇のスター」カテゴリの最新記事
「京(みやこ)舞い」松井誠
「紅とかげ」 大川良太郎
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「浅草の母」 大沢桃子 with浅香光代
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「宴の謎」 桜春之丞:劇団花吹雪 座長
「孔雀」 竜小太郎
「DREAM MAP ~夢への地図」宝海大空:「宝海劇団」
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「北山杉」 都 若丸:「都劇団」座長
「昭和一代女」 橘大五郎:橘菊五郎劇団
「一本〆だよ人生は」 近江飛龍
「ほむらみち」 松井誠:劇団「誠」
「花たまゆらに」 桜春之丞:劇団花吹雪 座長
「花と盃」 大川良太郎:劇団九州男 座長

「あだばな」 竜小太郎

2014年07月10日 | 大衆演劇のスター
竜小太郎
命をさらす 覚悟して
あなた ひとりに 咲きましょう
 腰まで伸びた 黒髪が
 血よりも赫い くちびるが
 恋しさゆえに 狂い咲く
  女 徒花(あだばな) 夜叉の花

夜ごとにきしむ この胸を
あなた なだめて くださいな
 骨までしみる 火の酒が
 消えてはともる まくら灯が
 いとしさつのり 寝もやらず
  女 徒花(あだばな) 修羅の花
あだばな

すがりも出来ず 追えもせず
あなた 身も世も 闇ですね
 涙の糸が 目尻から
 もつれてからむ つま先へ
 はかなさつれて ほとばしる
  女 徒花(あだばな) 咲かず花


ひとこと:10月に『大衆演劇祭り2014』と題して都内各地でも舞台が
くりひろげられるとか。今回は門戸竜二、竜小太郎、大川良太郎サンの
競演でお芝居、舞踊、バラエティショー。
大衆演劇
さて、このブログでは2011年から12年にかけて『大衆演劇の
スター』のカテゴリーで9人の役者さんに書き下ろ詞をUPしてきた。
2014年の現在でも『人気アクセス記事』にはその頃の記事がランクイン
しているので、これらを機会に前述の3人に新たな書き下ろ詞をUPして
いきます。今日は竜小太郎サン。「浪花のチビ玉」の呼び名でブレイクし
「流し目のスナイパー」と称される竜サンは歌手としてもCDをいくつか
発売している。前回は「孔雀」をUPしました。女形であでやかに舞う姿を見ると孔雀のように思えるところからイメージし
女の夢・女の愛を孔雀になぞらえて書き下ろしました。
今回は、咲いても実を結ばずに散る花=徒花にたとえて、男女のかなわぬ
恋がテーマです。竜サンももちろん、歌って踊って芝居して、の
大衆演劇ですから女形姿で舞踊にも合う詞に仕立てました。

「宴の謎」 桜春之丞:劇団花吹雪 座長

2012年05月03日 | 大衆演劇のスター
桜春之丞

飲めや 歌えや 歌えや 飲めや
上もなければ下もなし
花 満開の 宴の宵だ

 馬鹿どもめ 隙を作りおって
 者ども ぬかるな 手はずのとおり
 めざすは一通 恋文なるぞ
巻き手紙

遠路もろびと もろびと集い 
よくぞ来られた ありがたや
舞い 笛、太鼓 宴を囃せ

 いや、ならぬ 何人たりとも
 手にかけ 襲うな 狙いのままに
 在りしとにらんだ 恋文何処(いずこ)
桜春之丞2

散るは櫻か 櫻は散るが 
舞うは女人の群れなるか
時 めでたくば 宴も栄える

 引きあげろ これに間違いなくば
 周囲(あたり)を汚すな なにごとも無く
 いざいざ手中(て)に入り 恋文 秘文(ひぶみ)


ひとこと:昨年、集中的に「大衆演劇のスター」と題して
9名の座長などに書き下ろした詞のうち
今も最もアクセスの多いのが、劇団花吹雪 座長の
桜春之丞サンです。
それにお応えして、今回再度書き下ろしました。
この詞は芝居仕立てで、時は平安。御代の館では宴の真っ最中。
そこへ、ある使命をおびた一団が忍びこみ…といった設定。
詞にはちょっとヒネリがあります。
頭2行は宴に狂乱する側の描写、以下は忍びこんだ一団の動きを、
といった、そのまま大衆演劇の演目になりそうな詞に挑戦しました。

「孔雀」 竜小太郎

2011年11月08日 | 大衆演劇のスター
竜小太郎2

孔雀が羽根をひらくとき
女の夢が叶います
愛する人が 近づいてきて
待たせてごめん と 抱くのです
 あんなにきれいな羽根だから
 わたしは夢かと思ってしまう
 幸せ色の この胸は
 信じてました と 泣くのです
孔雀
孔雀が羽根をたたむとき
女の愛は死ぬでしょう
愛する人が 背中を向けて
許しておくれ と 去るのです
 あんなにきれいな羽根だけど
 わたしの愛には似合っていない
 哀しみ色の この胸は
 捨てられました と ふるえます

どうして孔雀の羽根なんて
わたしは魅かれてしまうのでしょう
女の色は いつだって
おとこの心で 染まります


ひとこと:「浪花のチビ玉」の呼び名でブレイクし
「流し目のスナイパー」と称されるほどのオーラを放つ
竜小太郎も37歳なんですね~。
竜小太郎
現在は俳優としても幅広く活躍し
歌手としても何枚かのCD発売がある。
すっかり男ざかりの彼も
ひとたび女形であでやかに舞う姿を見ると
孔雀のように思えるところから
この詞がイメージされました。
羽根をひらくのはオスの孔雀なんですが
そのヒネリを詞の随所に取り入れたつもりです。

「DREAM MAP ~夢への地図」宝海大空:「宝海劇団」

2011年11月07日 | 大衆演劇のスター
大空
 夢を描く 夢を信じる 
 そして 夢を伝えたい

ちっぽけだって ささやかだって
誰にだって 夢は持てる
何になりたいか と 少年は聞かれ
一番になりたい と答えた
 地球儀をくるりと回し
 止まった国へ 行ってみようか
 何もない 何もないから
 なんだって出来るのさ
 夢を描く 夢を信じる 
 そして 夢を伝えたい

二十歳の頃に… 30過ぎて…
そしてもっと 歳をかさね…
どんな自分だろう 将来を思い
折り折りに書きとめる 履歴書(メリット)
 世界では欠片(かけら)のパンも
 おいしい水も 口に出来ない
 そんな人 そんな子どもら
 哀しみに痛む胸
 夢を描く 夢を信じる 
 そして 夢を伝えたい

大空2
ひとこと:「宝海劇団」次男の宝海大空は16歳
舞台はもちろん、TV出演でも大変な人気で
彼の舞踊や扇子使いの妙技は劇団の売り物の一つ。
大衆演劇シリーズも8人目。
演歌系ばかりを書いてきたが、やはり彼には
年相応の詞でいきたい。



「北山杉」 都 若丸:「都劇団」座長

2011年11月05日 | 大衆演劇のスター
都若丸2

訳は死んでも言わないで…
伏してあずけた 乳呑み児ひとり
 「あんた ほんまによう似てはる」と
 他人(ひと)があの子に 耳打ちばなし
過去の痛みに しのび泣く
知っているのは 北山杉よ

うちが芸妓で いるうちは
ひとり操を とおして生きる
 「誰ときたんか よう知らんけど」
 問わず語りに あの子は云うた
母よ、娘と 名乗るには
女すぎます あゝ舞扇
北野をどり

よわいからだを かくすのは
みんな私が 悪いのやから
 「あとはよろしゅう お願いします」
 せめてあの子の 白無垢すがた
うつす鏡を 胸に抱く
想いはるかな 北山杉よ


ひとこと:作家・水上勉の作品はいくつも読破してきた。
特に初期の短編ものが好きで、心に残るものが多い。
この詞は氏の短編「北山踊り」からヒントを得た。
京都の遊里に働く芸妓の目を通して
環境に流されていく女の弱さを描いている。
芸者の母は病弱なため、生後まもない我が子を
人に預ける。一人前の芸妓として『北野をどり』で舞う
娘の姿に涙する、という内容のもの。
佐久間良子や梶芽衣子によってTVドラマ化もされた。

都若丸
ここでは関西を中心に活動し,京都での公演もある
「都劇団」座長、都 若丸サンを選定した。
1982年、2歳での初舞台から2001年に20歳で
座長を譲り受け、商業演劇での出演も多い。

並行して書き下ろしているシリーズ
「全国ご当地演歌」の京都篇としても
カテゴリーに加えます。

「一本〆だよ人生は」 近江飛龍

2011年11月03日 | 大衆演劇のスター
近江1

親に貰った 名に恥じず
生きてみせるが 人の道
意地と根性を 浮かべる酒に
明日のゆくてが 見えてくる
一本〆だよ 人生は

黒と白とを 取りちがえ
道をはずした 馬鹿もいる
人を笑うは たやすかろうが
いずれ我が身に 降る火の粉
一本〆だよ 人生は

人にもまれて 角がとれ
泥をかぶれば 丸くなる
憂き世 世間に 正面切って
筋を通して 勝ちを取る
一本〆だよ 人生は

近江2
ひとこと:近江飛龍サンは19歳のときに座長を襲名し
各地で精力的に活躍している劇団。
38歳でもあり、もしも唄うなら
もっと今風のものを…と思ったりもしたが
まずは王道の人生演歌を書いてみた。
こういう類の詞は、お客さんと一体になれる。

「ほむらみち」 松井誠:劇団「誠」

2011年11月02日 | 大衆演劇のスター
松井誠2

恋ひ恋ひて…
ようやく今宵は 逢坂の
かくれ宿…
おんな緋の色 朱のこころ
 帯をとく手が もどかしい
 裾の乱れも 気にしない
 洩れる吐息に 二の腕噛んで
 おぼろ おぼろの 谷の瀬を
 這ってのぼって のぼって堕ちて
 あなたと分け入る 焔(ほむら)みち
ほむろ
(あわ)月を…
浮かべて呑みほす 辛酒を
くち移し…
それが毒でも 本望と。
 火照る躰を 風が舞う
 髪のほつれが 汗を吸う
 酔いにまかせて 一幕二場を
 あけびみたいな 熟れ肌で
 這ってのぼって のぼって堕ちて
 あなたと分け入る 焔(ほむら)みち 

 明けを知らせて 百舌が鳴く
 笹の葉ずれが 霧を刷く
 烏金(うきん)色した あなたの胸の
 紅の刻印(きざ)みに そそられて
 這ってのぼって のぼって堕ちて
 あなたと分け入る 焔(ほむら)みち
 

松井誠
ひとこと:松井誠サンは今では大衆演劇の枠だけでは
収まりきらず、むしろ俳優として、役者としての
活動のほうが目をひくようになった。
大小劇場での公演以外でもメディア作品に積極的に出演し
なおかつ歌手でもある。
それでもひとたび女形となれば
「生きる博多人形」の美しさは健在で群をぬいている。
そういった松井誠の魅力を詞にするとなると
おもいきり情炎の世界を、これでもかと鮮やかに
なおかつ格調高く書くしかない。
この隠れ宿には特定の宿をイメージしたわけではないが
いつぞや行ったことのある各地の数ヶ所の宿のいい所や
記憶に残る場面をチョイスして
半端ない男女の情愛を書いた。
「ほむら」(焔)とは燃え盛る炎のことだが
激しい感情や欲望で燃えたつ心をたとえて
その道のまっただなかにいる男女を表した。
そこには当然、性愛も存在する。

「花たまゆらに」 桜春之丞:劇団花吹雪 座長

2011年11月01日 | 大衆演劇のスター
桜春の丞1

さだめ短かく 散りゆく花の
あわれを悼み 去く春よ
(くさび)刺すよに たがいの是非は
口にしないと 約定を
かわす非情に 
涙したたる 花たまゆらに…

花散り

雨を恨むか それとも風か
どちらも似たり 時の綾
たどる岸辺も 見えないままに
かさね通した 愛恋は
儚な 刹那に
紅も褪せゆく 花たまゆらに…

桜春の丞2

ひと夜 燃え尽き 明ければ他人
おんなを封印(とじ)て 生き急ぐ
浮世草紙の 空ごと絵ごと
胸にくすぶる みれん火を
意地で消すのも
いずれ うたかた 花たまゆらに…


ひとこと:桜春之丞サンは劇団花吹雪の座長。
11月も広島で精力的に公演をしています。
春之丞サンの女形は、姐さんといった感じの
粋でなまめかしい感じ、でしょうか。
大衆演劇の役者に総じて言えることは
なんといっても華があります。
衣装、化粧の華麗さもありますが
お客をとことん満足させる、という
絶対条件のもと、鍛錬と修業の賜物から
おのずと華がうまれるのでしょう。
そういった意味でも、前回に続き
タイトルに花がつきます。
たまゆら、とは一瞬、瞬間とでも例えられる
なんとも美しい響きの言葉。
この詞は言葉を吟味し、台詞仕立ても
加味して花のいのちと、男女の悲恋を
からめました。春之丞サンの華麗な舞踊が
目に浮かびます。

「花と盃」 大川良太郎:劇団九州男 座長

2011年10月31日 | 大衆演劇のスター
大川良太郎2

咲くが花なら 女の花は
色香ほどよく 咲けばいい
なみなみ注いだ 盃の
酒に映った 花顔(花かんばせ)
おまえ、おまえが男の 夢しるべ

大川良太郎

にがい酒ほど 男の胸を
凍りつかせる ときもある
名もない花の 真心を
たぐり寄せれば 朱の盃に
ふたり、ふたりの命の 夢ひとつ

朱盃

明日の運命(さだめ)と 男の道は
人にたよらず 拓くもの
夜風にそよぐ 花びらを
散らすまいぞと 咲くけなげさは
おいら、おいらの女の 夢あかり


ひとこと:先日、演劇の調べものがあって
大衆演劇に興味が湧いた。
このブログでも既に、沢竜二・梅沢富美男サンたちを
UPしているが、まだまだ歌のうまい人気役者が
多いことに気付き、今日はその第1弾として
大川良太郎サンを取り上げた。
2003年「劇団九州男」座長襲名。
NHKの「ごきげん歌謡笑劇団」準レギュラー出演。
都はるみ特別公演では相手役に抜擢もされている。
この詞は男役も女形もこなす彼を
花を女性に、盃を男に見立て「夢」を核にして
なおかつ舞踊としてもいけるように書いた。