花摘む野辺に 春を知り
リンゴ村から 夏だより
知るや知らずや 人それぞれに
今も胸打つ 歌がある
昭和恋しや 懐かしや
柿の木坂に 愁いあり
影を慕いて 何想う
時の彼方に 夢 去りゆけど
さんざ燦めく 歌がある
昭和恋しや 懐かしや
悲しい酒に 涙して
北の旅人 我もまた
歌は世につれ 世は歌につれ
永遠(とわ)に灯ともす 歌がある
昭和恋しや 懐かしや
ひとこと:久しぶりに『新聞記事で見かけた歌手』です。東京大衆歌謡楽団なる三兄弟による
昭和歌謡ばかりを唄い演奏するグループの記事を読みました。このグループはあくまでも
昭和歌謡にこだわりオリジナルはたぶん無いと思うのですがそれはもったいないと思い
昭和への愛着と惜慕をこめてあえてこのグループを想定した書き下ろ詞です。
そもそも私も昭和歌謡にはことのほかウンチクを持っていて「波浮の港」から「川の流れの
ように」までいわゆる懐メロ/軍歌/戦時歌謡/演歌/歌謡曲に至るまでほとんどと言って良い
くらい音源は所蔵しています。ですからこの東京大衆歌謡楽団のような正統派とも言うべき
歌唱とレトロ感あるヴィジュアルの稀有なグループにもっと光が当っても良いのではないかと
さえ思うのです。ただこのスタイルとジャンルを今後どう確立して幅広く活躍するかが
彼らにとっての課題ではありますが…。