たとえば俺たち男らは 都会のかかしだよ
暑かろうと寒かろうと 似たようないでたちで
急がされて 右へ左へ
せき立てられて 東へ西へ
靴は減るし腹は空くし たまったもんじゃない
気の合う奴らと呼べるのは 何人もいないけど
愚痴ばなし与太ばなし たがいについばんで
へろへろに 酔いどれて
つくづくと 現実を噛みくだく
小樽 ここに生まれて やさしさ幾つかぞえた
小樽 振り向けばいつも 透んだ眸をした幼な子のままで
妻あり子がいる男らの 家路はまだ遠い
今日のことや明日のことや 会話さえないままに
泥のように 眠りこけて
ただくりかえし 月日が過ぎる
若い頃の夢の刻(とき)は しめった冬花火
行き着く処は名も知らぬ 荒れ野の草むらか
大の字に寝ころんで 流れる雲見れば
じんわりと 眸がぬれて
ふかぶかと 過去に舞いもどる
小樽 ここに生まれて やさしさ幾つもらった
小樽 つぶやけばなぜか すこし汚れたこころ洗われて
ひとこと:10/10~10/12に日本歌手協会・創立50周年記念、歌謡フェスティバルが
催される記事を見た。新旧、現役を含め多数の歌手のなかには懐かしい歌手や
もう何年も新曲を発売していない歌手がいっぱい。それでも現役は現役!
昨日今日の歌手とはキャリアと貫禄が違う!
そんななかから何人かをセレクトして持ち味を生かした、
なおかつ新鮮な詞を書き下ろしていきます。
さて、どんな歌手が登場するやらお楽しみに!
1970年に野村真樹の芸名で「一度だけなら」でデビュー後、
改名し現在に至る彼も芸能活動42年目、59歳になった。
現在も歌手活動はしているものの、なんといっても『水戸黄門』の柘植の飛猿役の方が
知名度は抜群。
大都市あたりじゃスーツ族の多くは、過酷で多忙であたふたと日々を送っている。
そんなひとりの男が故郷である小樽に安らぎを求めに帰る、と
いう設定で、団塊世代のロハスな心情を受けとめてもらえば良い。
『この歌手のお勧め曲』1.歌舞伎町の女 2.一度だけなら 3.信じてほしい