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★恋の歌・愛の歌 おとこ唄・おんな唄 ★毎日が書き下ろ詞 
★附曲歓迎! 歌詞&タイトルの無断使用を禁じます。

「花と盃」 大川良太郎:劇団九州男 座長

2011年10月31日 | 大衆演劇のスター
大川良太郎2

咲くが花なら 女の花は
色香ほどよく 咲けばいい
なみなみ注いだ 盃の
酒に映った 花顔(花かんばせ)
おまえ、おまえが男の 夢しるべ

大川良太郎

にがい酒ほど 男の胸を
凍りつかせる ときもある
名もない花の 真心を
たぐり寄せれば 朱の盃に
ふたり、ふたりの命の 夢ひとつ

朱盃

明日の運命(さだめ)と 男の道は
人にたよらず 拓くもの
夜風にそよぐ 花びらを
散らすまいぞと 咲くけなげさは
おいら、おいらの女の 夢あかり


ひとこと:先日、演劇の調べものがあって
大衆演劇に興味が湧いた。
このブログでも既に、沢竜二・梅沢富美男サンたちを
UPしているが、まだまだ歌のうまい人気役者が
多いことに気付き、今日はその第1弾として
大川良太郎サンを取り上げた。
2003年「劇団九州男」座長襲名。
NHKの「ごきげん歌謡笑劇団」準レギュラー出演。
都はるみ特別公演では相手役に抜擢もされている。
この詞は男役も女形もこなす彼を
花を女性に、盃を男に見立て「夢」を核にして
なおかつ舞踊としてもいけるように書いた。

「霧立ちの宿」 友近(水谷千恵子)

2011年10月30日 | 唄う俳優・女優/タレント/芸人 
友近

あなたでしょうか…
朝の狭霧の むこうから
来てくれましたね 待ちました
ひと汽車 遅らせ 人目をさけて
愛をはらんだ しのび逢い
瀬戸内 山あい 霧立ちの宿

霧
ふたりきりです…
あけた襖を また閉めて
抱きよせられれば うれし泣き
吐息を殺して 唇寄せて
わずか二日の 乱れ萩
瀬戸内 ゆく秋 霧立ちの宿

露天
啼くは山鳩…
闇に夜霧が たちこめて
湯を浴む露天に ふたつ影
あしたを思えば 今夜がつらい
抱いてください 双乳房
瀬戸内 洩れ月 霧立ちの宿



ひとこと:愛媛県の四国中央市新宮町は
霧の立つ町として有名で「霧の森高原」や
「霧の森温泉」があります。
朝霧・夕霧・夜霧とさまざまに霧が立ち
なんとも風情がありそうです。
テーマはしのび逢いする男女。
想定した歌手は松山市出身の女性タレント兼歌手の
友近です。ブログには2回目の登場。
現在、演歌の歌番組を司会していて
まんざら無縁とは言えません。

「湯の町みなと」 松原のぶえ

2011年10月29日 | 演歌女性歌手
松原のぶえ3
ゆかねばならない 男の肩に
別府しぐれが ふりかかる
行かせたくない 女の胸に
速水灘から 別れ風
三ヶ月(みつき)待つのね… すぐに戻るよ
名残りを惜しむ 湯の町みなと
別府

浮気や よそ見は いやよと泣いて
萌えて女は 肌を噛む
それを許した 男がぽつり
魔除け封じの 守り札
笑いながらも 涙拭き合う
いで湯の宿の 三泊四日
湯けむり

さがしておけよ と 男がふいに
店を持つか と 抱きよせる
まさか、ほんと と 女ははしゃぎ
白いハンカチ 振るばかり
ずるい人です… それが土産さ
湯けむりなびく 湯の町みなと


ひとこと:全国ご当地をめぐる作詞も12作め。
大分県は別府を選びました。
温泉町で港があって…テーマには充分です。
この詞のシチュエーションは
「明日あるいっときの別れ」
男は船でどこへ行くのでしょうか。
船乗り?地方への仕事?
女は土地の人でしょう。
湯の宿で別れまでの何日かを過ごし
いざ、船出という間際に
(帰ってきたら二人で店を持とう)と
男は置き土産の言葉を言い残す。
女はうれしくて、待つ甲斐が出る。
あとにはゆる~く遠く、湯けむりがなびく…。
想定した歌手は大分県出身の松原のぶえ。
このブログには、もう何回も登場していて
やはり以前から評価の高い歌手には
詞ごころをそそられる、ということでしょうか。

「オリーブ月夜の散歩道」 松本明子

2011年10月26日 | 歌謡曲女性歌手
松本明子
オリーブ月夜の 散歩道
香りにゆれて ふたりづれ
 勇気を出して 言ってくれたわ
 きみはボクの 花嫁さん
張り裂けそうに うれしくて
つぼみもはじける オリーブ月夜
オリーブ園
オリーブ月夜の 散歩道
潮風吹いて ゆれる花
 みどりの果実 秋に実れば
 きっとなれる しあわせに
木立ちにもたれ はじめての
くちづけうれしい オリーブ月夜
オリーブの花
オリーブ月夜の 散歩道
恋人たちの 愛の道
 あしたもここで 会ってほしいの
 月のしずく 浴びながら
ふるさとだもの 小豆島
あなたとわたしの オリーブ月夜


ひとこと:ご当地ソングは香川県。
なんといっても「うどん県」で有名ですが
小豆島のオリーブの生産も盛ん。
どっちをテーマにしようか迷います。
香川出身の歌手、松本明子を想定したら
あえてオリーブをモチーフに
おもいきりロマンティックに歌謡曲風に
仕立てました。彼女は今ではタレントとしての
活動が主だが、「スター誕生」の出身で
しっかり数10枚のレコード発売もしているので
歌唱力は保証済み。
 



「伊豆恋情」 松原健之

2011年10月25日 | 演歌男性歌手
松原2

  右も左も 海ひとつ
  月の明かりに 影ふたつ
  ほどかなくても たばねた髪を
  潮風(かぜ)が小粋に ふりほどく
   どこかでたしかに 見たような
   絵物語が 伊豆にある
  恋の覚悟が 目尻に走り
  くちびる熱く 花あかく

伊豆
  
   銀の波立つ 春の海
  青が沁み入る 夏の海
  季節ふたつを 見送る日々は
  夢も見ないし 追いもせず
   哀れと情けを ないまぜに
   絵物語を 伊豆に描く
  胸の騒ぎを 腰から逃げて
  足もとつよく 砂を踏む

伊豆2

  闇を七重に 夜が往く
  潮の香りに むせて咽く
  ことば少なに 歩幅を合わせ
  宿にもどれば 二幕め
   燃えたらそのまま 逝かせてと
   絵物語が 伊豆に舞う
  のんだお酒が 毒でもいいと
  素肌をきつく かさね合う



ひとこと:今回は静岡県。やっぱり伊豆ですね~。
     伊豆がテーマといえば、多くの作品があるが
     自分はドラマチックでメイキングな
     伊豆を書こうと思い、男女の激情や情炎を
     色彩も豊かにからめて、表現した。
     歌手の想定は袋井市出身の注目株、松原健之。
     詞は女歌だがあえて男性にした。
     彼も、あまり健在ぶった
     刺激のない歌だけでなく
     情念を唄える歌手になってもらいたいもの。

「もいちど大阪」 中村美律子

2011年10月23日 | 演歌女性歌手
  中村美津子
  とんずらトンビが 道頓堀(とんぼり)
  けつねを肴に 呑んでたと
  洒落にもならない うわさ風
  あいも変わらず 好き勝手
  しているようじゃ 男が泣くで
  もいちど大阪 土性っ骨
  見せたらどないや なぁあんた

  屋台のヤの字も 押せないで
  おまえに苦労は させないと
  誓って渡った 戎橋
  裏目裏目に 出る駒を
  投げ出すようじゃ 男が泣くで
  もいちど大阪 浪花華
  咲かせてみせてや なぁあんた

  女のかよわい 細腕で
  死ぬ気ではじめた この店が
  今では生きがい たからもの
  たった一度の 人生を
  腑抜けたまんまじゃ 男が泣くで
  もいちど大阪 がしんたれ
  気張っていこうや なぁあんた



   ひとこと:東芝EMIからキングレコードへ
        移籍後はどうもパッとしないですねぇ~。
        この人の持ち味はなんといっても
        大阪人の持つエネルギッシュと明るさ。
        本音をぶっちゃけた歌が一番似合う。
        '10 12/17にも同じ思いで
        「浪花かあちゃん」をUPしたが
        全国ご当地演歌・大阪篇では
        東大阪市出身の彼女を想定し
        彼女自身への起爆の意味もこめて書いた。

「冬海岸」 杏里

2011年10月22日 | J-POP女性歌手
杏里
かわいそうな人ね あなたも
私なんかを 好きになって

こんなところまで 追ってきたのね
海辺には 古いホテル

あなたの孤独 すこしはわかる
陽炎みたいな 愛でよければ
私の胸 貸してあげる

だけど今は だれも愛したりできない
憶い出が引いては寄せる 胸が痛くて

帰りましょう 風が出てきたわ
ひと気ない 冬海岸
海辺

さびしすぎる人ね あなたも
私なんかを 抱きたがって

季節にはぐれた 大人どうしね
渚には 割れた貝殻

男のなみだ はじめて見たわ
なぐさめまじりの 夢でよければ
私の胸 貸してあげる

だけど今は だれも愛したりできない
憶い出のいいことばかり 胸にせまって

忘れなさい 船が着くまでに
見送るわ 冬海岸


だから今は だれも愛したりできない
憶い出にただようだけの 私だから



  ひとこと:あれは逗子か、葉山の海辺だったか…
       海からの冬風に吹かれ
       波打ちぎわを歩いた記憶。
       海岸線からも遠く
       ふりむけば瀟洒なホテルだけが
       聳え立っていた。
       そんないっときを憶い出して書いた。
       ご当地は神奈川県。
       どこに限らず、テーマやモチーフは
       いろいろあり、いかようにも書けるが
       まずはJ-POP仕立てで。
       歌手の想定は大和市出身の杏里を選んだ。

「wagtail よ鳴かないで」 沢田知可子

2011年10月20日 | J-POP女性歌手
沢田知可子
踊りの季節だよ 戻っておいでよ と
懐かしい人から弾んだ声
 故郷の人たちは どうしてあんなに元気なんだろう
 都会にいると 不安と焦燥 
 50:50抱えてて ちっぽけな自分になっている

 wagtailよ 鳴かないで
 わたしまだ翔べないでいる
 あの夏空と 水辺のほとり
 おぼえていたいから もう少し待ってて

転がる石になる できたらそうしたい
お利口なふりしても疲れるだけ
 故郷のNEWS見て 初めてこんなに胸を熱くした
 自分できめた ノルマとリスク
 50:50かぶさって 恋愛もすっかりあとまわし

 wagtailよ 鳴かないで
 わたしまだあきらめてない
 その羽根の色 さえずりのメロディ
 忘れていないから その日まで待ってて

せきれい


            wagtail/セキレイ
            50:50/フィフティフィフティ


  ひとこと:ご当地は岩手県。
       盛岡市の鳥はセキレイです。
       岩手の夏の風物詩「盛岡さんさ踊り」は
       8月1~4日、東日本大震災からの
       復興を願う人々の強い思いと
       絆の証しをテーマに盛大に催されました。
       
       セキレイと「さんさ踊り」をモチーフに
       故郷を離れ、都会に出た女性の心情を
       POPSふうに仕立てました。
       想定した歌手は盛岡で生まれた沢田サン。
       透明な歌声とセキレイがマッチするはずです。

「相惚れ酒」 岩出和也

2011年10月17日 | 演歌男性歌手
岩出和也

酒を欲しがる お前の気持ち
わかりもしないで よせよ と叱る
俺が挫折(ころ)んで いるばっかりに
涙が匂う 女になった
 何で返そうか 埋めようか
 喉につかえる 詫びことば

腕に多少の 自信はあるが
世間を見る目が はずれてばかり
意地の心棒 二振り三振り
負けたらあかん 放棄(なげ)たらいかん
 見せてください やりなさい
 お前 気丈に 眸ですがる

過ぎる暦の 秋から冬を
お前と越えれば 春また近い
道を這いずる 蟻ン子だって
身を寄せながら 生きてるものを
 しゃくな憂き世と くさらずに
 ふたり相惚れ 酒を酌む

蟻

ひとこと:歌手を14年もやってれば、もう中堅。
     歌はうまいしルックスもいいのに
     ブレイクしきれない岩出クン。
     事務所のせいか、メディア露出の不足か。
     どっちにしても本人次第。
     岸和田生まれのだんじり魂で
     ドブ板作戦でも張って
     本気で勝負してほしいもの。
     すぐうしろには氷川・山内・竹島・北川あたりの
     若手がぐいぐい迫ってきているのだ。
     前回は1/14に「北の港駅」を書いた。
     あれも期待をこめて書いた詞だったが…。
 

「満たされなくて」小柳ルミ子

2011年10月16日 | J-POP女性歌手
小柳ルミ子2
おまえはいつも 笑っていると・・・
それはあなた お門違いよ
あのとき奪った こころという名の
ジグソー・パズルのひとかけら
見つからないまま 死んでるふりで
わたしはあなたに 抱かれてる
 満たされなくて いいえ・・・ それは言わない
 燃え尽きたくて そうよ・・・ それが弱味なの

欲しけりゃ全部 呉れてもいいと・・・
それはあなた 傲慢過ぎる
オンナが保護(かば)った いのちという名の
ステンドグラスのヒビ割れを
こさえたことさえ 気付きもせずに
あなたはわたしを 組み伏せる
 満たされなくて いいえ・・・ それは言わない
 愛されたくて そうよ・・・ それが本音なの 

 満たされなくて いいえ・・・ それは言わない
 愛されたくて そうよ・・・ それが本音なの



ひとこと:小柳ルミ子嬢も今回で3回目のUP
「マティーニでさようなら」「愛に生きて」を
書いたが反響が良くて、まだまだ根強いファンの
多いことに驚き!と応援の気持ち大。
彼女もさすがプロで、ボイトレを欠かさない。
平尾先生の変わらぬ後押しで
どんどん新曲を発表してほしいもの。
女性はいつも愛されたい、そして満たされたい。
愛のはざまにゆれる女ごころを書いた。

「泣き虫酒」 安倍里葎子

2011年10月12日 | 歌謡曲女性歌手
あべりつこ

涙と未練が 四分六割りの
お酒は恋の 忘れ水
 いけませんよね だめですね
 泣き虫酒は
夜がくるたび とまり木港
あなたという名の 船を待つ
止まり木

北国生まれと 南国育ち
女と男 ながれブイ
 いけませんよね だめですね
 泣き虫酒は
結びきれずに くだけた夢を
追うほど酔うほど また泣ける

叱ってください やめろと云って
あなたの声を 恋しがる
 いけませんよね だめですね
 泣き虫酒は
恋のつらさと 夜更けの海は
ひとりじゃ越せない さだめ波


愛のきずな

ひとこと:安倍里葎子はなんといっても「愛のきずな」が
思い浮かぶが、この人ほどレコード会社の
移籍が多い歌手はいないんじゃないか
と思うほど各社を渡り歩いている。
そのたびにブレーンやスタッフが変わるから
コンセプトやジャンルが一定せず、おのずと
ヒット戦線からも遠ざかることになる。
まことに残念なことだ。
1970年のデビュー以来、低迷期はあったものの
すでに40周年を越えている。
一時期、デュエットの女王などと
言われてヒットを出したが
いま一度、代表作がほしいと思うのは
わたしだけだろうか。そんな思いも含めて
10/7は彼女の誕生日でもあったから
ここに取り上げることにした。
彼女はいわゆる演歌はほとんど唄っていない。
以前、競作で「人妻しぐれ」を出したが
これは他の歌手のものに比べて
アレンジが良くなかった。
だけど、徳間ジャパン時代の作品を聴くと
結構、演歌のカヴァーを唄っても
いい味が出ている。
そんなわけで、ここでは演歌を書いた。
4/26にも「雨の夜噺」をUPしているが
どちらも、そんな期待をこめて書いたものだ。

「鶯梅の春」 島津亜矢

2011年10月08日 | 演歌女性歌手
島津亜矢2

功なり名遂げて 晩成を
日がな費やす 絵は浮かばない
古梅 鶯梅 梅の香つれて
冴え返る心の 底ふかく
沁みてただよう 寂しさは
どこからくるのか …時節(とき)は春

成せるか否かは 無いままに
事を果たすも 終わりにあらず
古梅 鶯梅 梅の香だけに
問い浸る心の 哀情を
曝しながらも 寂々と
風立つばかりの …時節(とき)は春
鶯梅
頂点(いただき)極めた 歓びは
むしろ他人(ひと)のみ 嬉しきことか
古梅 鶯梅 梅の香つれて
佇みし心は 幾日を
かさね過ぎれば 晴れようか
古木を撫でつつ …時節(とき)は春



ひとこと:島津亜矢サンにはデビュー当時から
大変注目していた。
市川昭介、星野哲郎のヒット作家が目をかけ
力づよい作品を発表していた。
あれはいつだったか、彼女のコンサートを見る
機会があって、そこに星野先生も来ていらした。
彼女のライフワークとでもいうべき
「歌謡名作劇場」からの選曲も取り入れ
ドラマチックなステージだった。
後年「感謝状」で紅白初出場を果たし
この先は紅白常連になるだろうと思っていたが
どうしてもその願いはかなえられない。
シリーズもののCD「BS日本のうた」を
聴いてもわかるように、あらゆるジャンルの
歌を唄いこなす実力は、誰しも認めるところだが
発売する作品のテーマやコンセプトに波があって
ヒットに結びつかないでいる。
ここには以前1/2「ふるさと暖歌」をUPしているが
今回は、彼女の本領発揮とでも言うべき
重厚で格調ある詞を書いた。
モチーフとなったのは、「赤穂浪士」の
大石内蔵助が討ち入りを果たしたあと
ある古梅の庭に立ち、えもいわれぬ心情を
吐露したいう、逸話を取り入れた。
こういった内容やテーマこそ
彼女にふさわしく、万人の心に響くものと
確信できる。

  


「冬ごころ」 山本譲二

2011年10月04日 | 演歌男性歌手
山本譲二

むかし負傷(いた)めた 右肩が
ズキッと痛む 夜がある
 忘れていい と 言い残し
 時雨の坂を 下りてった
うつらうつらで 見る夢に
なんであいつが 舞い戻る

先に眠っていいから と
さすってくれた 手のぬくみ
 ちっぽけすぎて 見逃して
 粗末に放った 花ひとつ
二年たっても 経つほどに
春をとび越え 冬ごころ

言葉足らずの 別れぎわ
止まったままの 胸時計
 うらやむほどの 倖せに
 暮らしていれば いいけれど
にがさふくんで のむ酒は
あいつばかりが 対手する



ひとこと:'76に再デビュー後、それでも3年ほど
      ヒットは出ず、'79に「眉子」に
眉子
レコード会社も力を入れ
      キャンペーンにも同行し
      いろいろ回ったが不発。
      翌'80に「みちのくひとり旅」が
      発売となるが
      実際、火がついたのは'81になってから。
      ヒット戦線に浮上するまで
      長い辛抱の期間だった。
      このブログでは「君、別れることなかれ」
      「おやじ屋台」をUPしてきたが
      どれも根底には、男の思いやり、
      いたわり、をベースにしている。
      キャニオン時代のお気に入りを挙げるなら
      「山本譲二物語」「からたちのふるさと」
      「酔いざめの水がほしい」がいい。

「愛を欲しがる子供のように」 森本英世

2011年10月03日 | 演歌男性歌手
森本英世2

別れたらつぎの人 さがせるほど器用じゃない
すべて捧げ みんなあげて 私は棄てられた
逢えたのが偶然で 抱かれたこと遊びなら
心ひび割れて 涙に血がまじる

 誰かそばにいて 死にたくなるから 
 そして あたためて凍える胸
 わたし 今はただ 
 愛を欲しがる子供のように
 抱きしめてほしいだけ

信じたら無防備で 疑うことしたくなかった
夢は破れ 時は止まり 私は孤独びと
くらやみの壁を見て ひとりごと つぶやけば
心かさついて 涙がくだけ飛ぶ

 誰かそばにきて 死にたくなるから
 そして おしえてよ忘れる術(すべ)
 わたし 今はただ 
 愛を欲しがる子供のように
 言うことがきけるから

 わたし 今はただ 
 愛を欲しがる子供のように
 抱きしめてほしいだけ



ひとこと:1979年「敏いとうとハッピー&ブルー」が
     移籍して「よせばいいのに」で
     いきなりヒットを飛ばした。
     当時のボーカルが森本英世で
     キャンペーンにも付き合った。
     このグループは敏いとうの権限たるや絶大で
     敏が箸をつけないと食事もできない、などと
     逸話も聞いたほど。
     森本自身も、この時期がいちばんノッていて
     人気も高かった。
     LP道
     後年、競作となった「道」で
     私の作品を歌ってくれたが
     彼の歌唱が一番安定していた。
     ムード歌謡などという言葉は
     今では使われなくなったジャンルだが
     そのキャッチは今でも彼にふさわしい。
     この詞は、そんな彼の持つムーディーな
     部分を念頭に、女性の脆い恋の心情を
     フランス映画ふうに書き下ろした。
     ところで現在、彼はどうしているんだろう。




「海岸道路」 研ナオコ

2011年10月02日 | J-POP女性歌手
研ナオコ
ムカシ・・・といってもアンタが
生まれる前のハナシだもんね
来たことあったよ ここら
誰と来たかはヒミツの 海岸道路

アンタ、運転だいじょうぶ?
まさか こうしてこういう場面
うれしすぎるわ 笑ってしまう

すこし黙っていてくれ なんて
そうね、そこがアタシのいけないところ

ずっと2車線 潮風吹いて
髪がステキになびくの見ると
ちょっと自慢もしたくなる Only My Son

どっち行くのよ T字路は
迷っちゃいけない 人生も
決めたとおりに ガンガンやって
疲れたときには 道の駅
海岸道路

岩と岩とが突き出して
トンネル過ぎれば 海カモメ

アンタ誘う娘 いるんでしょ
アタシ、好みは知ってるよ
1つ、2つか年上で
コトバ、ジョーシキ 普通にできて
化粧うすめの そんな娘ね

アンタ、やさしいだけじゃダメ
キメるところはガンキメで
押して引き潮 足りなきゃ満ち潮
なってほしいよ happyに。

アタシ 今日の日 忘れない
誘ってくれて うれしいよ
いつかいっぽん立ちするときは
思い出しましょ ふたりの海岸道路


ひとこと:移籍後の1970年代中盤から1980年代中盤にかけて数々のヒット曲を連発し
特に「中島みゆきを唄う」のLPはプレスが追いつかないほど、
レコード店からの注文が殺到し、ヒットした。
研 LP
彼女のプロ意識を垣間見るのは、タレントやコメディアンヌとしての様相から一変、
歌手としての雰囲気の持って行き方の落差は秀逸。
お気に入りは数多いが京都の女の子/一年草/おもいで河/雨の日の映画館 が特にいい。
カヴァーものの1979年「阿久悠作品集」収録の「さだめのように川は流れる」は
現在もCD未収録(たぶん!)の必聴もの
研 AKU
     
1987年に生まれた愛息はイケメンとの評判!
前回7/6に「坂道」をUPしたが、このときも愛息とのふれあいをテーマにした。
     
9/26UP分からはじめた『かかわりのあった歌手』シリーズだが
今回の詞もやはり、愛息といっしょで親子ふたりが、どこかの海岸道路をドライブするという、
一風変わった設定で、しかも詞の字数も、韻も踏まないという
いわば、河内音頭や江州音頭の口説節パターンを取り入れ自在に唄いあげる仕組み。
それをJ-POPで試みた。ラップまでには至っていないが。