福田の雑記帖

www.mfukuda.com 徒然日記の抜粋です。

バイオリンの巨匠ズーカーマ ン氏が人種差別発言

2021年07月15日 18時05分57秒 | コラム、エッセイ
 世界的なバイオリニストの一人、ピンカス・ズーカーマン氏 (72)が、韓国・中国・日本の音楽家に対して人種差別発言をし、波紋が広がっている。

 インターネットの音楽専門メディア「バイオリニスト・ドットコム」などが13日に報じたところによると、ズーカーマン氏は先月25日、米ジュリアード音楽院の主催によりオンラインで行われたマスタークラスで、韓国と日本を侮辱した、と言う。

 氏は「もう少し歌うように演奏を」とアジア系学生の姉妹に指示し、演奏が気に入らないという様子で、「韓国人は歌わない」、「芸術性が足りない」と言いたかったのだろう。
 「韓国人ではありません」という姉妹に対し、氏は「じゃあ、どこの出身なんだ」と尋ね、日本系のハーフだと答えると「日本人も歌わないのは同じ」と述べた。
 氏はマスタークラスの終了時も「韓国人は歌わない。歌うことは彼らのDNAにはない」と述べた。ジュリアード音楽院は、氏の発言を意識したのか、同氏のマスタークラスの講演をホームページに掲載しなかった。

 氏はイスラエル出身のバイオリンの巨匠。1967年には世界的に有名なレーベントリット国際音楽コンクールで、同じ19歳だった韓国のチョン・キョンファ氏と同時優勝した。現在はニューヨーク・マンハッタン音楽院の所属だが、外部講師としてジュリアード音楽院での講演を担当した。
 批判が沸き起こると、氏は「文化的に鈍感な発言だった。学生たちに個人的に謝罪したい」と声明を発表し、「誤った言葉を使い、多くの人を傷つけた」と電子メールを送ったが、波紋は収まっていない。
 SNSで拡散されているある動画では、ズーカーマン氏は中国人も侮辱している。動画の中で同氏は「中国人のみなさんは決してメトロノームを使わない。ただ速くうるさく演奏するだけ」として「みなさんは速くてうるさければ最高だと思っている。そんなふうに考えないでくれ」と述べた。
 インターネット上では「ボイコット・ズーカーマン」という書き込みがあふれている。

 指導者と指導を受ける者の間には技術的にも、音楽性においてもその差は小さくない。だから若手はこぞって指導を受けるのだ。今回の発言は指導者としての要因を欠くものだ、と私は思っている。指導される側の立場は尊重しなければならない。
 個人的な問題点を指摘するならまだ理解できるが、韓国、日本、中国人をあげたことからはアジア人に対するいわれもない冒涜、人種差別発言とも取れる。

 私も氏が演奏したレコードや、CDなどを通じて音楽を楽しんでいただけに残念なニュースであった。
 氏もついにボケたのかという心配もしている。
コメント
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