福田の雑記帖

www.mfukuda.com 徒然日記の抜粋です。

台風15号(1)、台風19号(3) 台風21号 河川の状況を見に行く心理はわかる

2019年10月24日 18時30分05秒 | コラム、エッセイ
 今年最強クラスの勢力をもつ台風19号が関東に上陸、その後太平洋沿岸をかすめて去った。

 千葉県などに被害をもたらした15号の直撃から1カ月しか経っていない。地元では住宅の復旧もまだだったのに、また次のが来た。10月13-14日に台風19号は15号を上回る被害を広域に及ぼした。千葉県の被害はまたも甚大であった。私も群馬県に出かける予定をキャンセルし、ダリアの保護に集中した。

 更に、明日25日は台風21号関連の集中豪雨が千葉・茨城・福島県などの各県下で予想されている。最近の気候情報は結構正確である。該当する自治体やライフラインに関係する企業・施設は、情報の把握、適切な人員配置を考えてほしい。

 住民の危険回避活動も検証が必要であろう。

 その中で、「外の様子を見に行く」、「川の様子を見に行く」、「田んぼの様子を見に行く」、と言って被災される方も後を絶たない。批判されやすいが、私はその心情がわかるような気がする。

 私は岩手県の片田舎で育った。
 その地域の北上川は子供達の遊び場、釣り場であった。
 北上川は天候や降雨の影響を受けて毎回様子が違っていた。気軽に渡れる場所も渡れなくなる、流れが急になると膝下程度の推進でも足を取られて危険など、子供なりに安全と危険について色々経験した。また、雨が続くと氾濫し、周囲の田畑が水没した。この北上川の変化を知っていることは自分たちの危険防止にも役立った。

 小学4-5年生の頃だろうか、上流で小学生が船遊びをしていて流され、数人死亡、行方不明一人出たことがある。
 事件から2ヶ月後頃、私はいつもの如く数人で北上川辺りで遊んでいた。
 当時の川には稀ながら子ブタの死体、イヌ・ネコの死体も流れて来たり、川べりの潅木の間に引っかかっていることもあった。決していいものではないが慣れた光景であった。ある時、そこに人間の頭部らしきものが見え、一部学生服も見えた。頭部はほとんど白骨化していた。この死体発見の経験のショックは大きく水の危険を認識した。

 台風の接近や大雨などは子どもにとっては何かがおこるのでは??、と期待して興奮したものである。私も北上川が大きく氾濫するたびに様子をみにいった。

 「様子を見に行く」といっても、どのような様子になっているのか知りたくなり、出かけてしまうケース。もうひとつは田畑の耕作者が状況を知りたくて外出せざるを得ないケースがあるだろう。

 前者の行動はリスクを過小評価しているから危険である。
 後者の「田畑が心配で」、と様子が気になる、という心情を責めることはできない。居てもたってもいられなく体が動いてしまうのだろう。このような場合、安全について正常な判断がしづらくなる。
コメント
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