福田の雑記帖

www.mfukuda.com 徒然日記の抜粋です。

オバマ氏は米国の大統領なのだ

2009年03月16日 04時04分57秒 | 政治・経済 国際関係
 今、人類全体が直面している問題があまりにも深刻なために、また、時期的に米国の大統領選挙が重なったためにオバマ氏はまるで世界の救世主みたいに扱われている。オバマ大統領就任式は寒空の中200万人も集まったという。
 就任式を含めて選挙戦の後半の様相は私には異様な光景に映った。これが選挙か?と思わせるような信じ難いほどで、フィーバーそのものであった。

 米国だけでなく全世界が、21世紀の新しい指導者の出現にある種の感動を覚えただろう。今までの政治家のイメージとは大きく異なっている。久々のアメリカンドリームの実現である。黒人と言えどそれほどでなく、肌色はやや濃い有色人種とされるようなレベルに思える。身体も締まり表情も清楚であり、笑顔も良い。47歳の新しいタイプの政治家が国民の心をつかんだ理由がよく分かる様な気がする。

 それだけ大きな期待を背負っていると言うことであるが、頼り過ぎは危険である。「オバマは大統領であって救世主ではない。だから、あまり期待を大きく持つとむしろ政権を危うくする」と思う。大統領候補者としていかに「Change!!」と叫んで新しいアメリカを目指していることを叫んでも、大統領になれば古いアメリカの歴史、前政権の遺産を引き継がなければならないし、議会制民主主義であれば政策に反論は常に出て行き詰まることもあり得ることである。

 それでも、オバマ候補の演説には希望を感じさせる。聞くところによると5人ほどのライターが彼の演説を支えているのだという。誰の手によって書かれた原稿であろうと、すべて自分のものにしていて、よどむことはないし、訴え方も直線的でクリアである。

 最初の大きな決断として自動車業界に公費を拠出した。環境問題に力を入れることを強調しているが、そこに息の長い需要がと見ていて失業対策をテコにして社会構造を変えようとしているのだろう。

 オバマ氏が大統領に就任して2ヶ月経過した。経済対策も進めている。しかし、実際には米国の経済は好転していない。株価は低迷している。 

 日米欧や新興国が参加した20ヶ国(G20)の財務相・中央銀行総裁会議が開かれた。ここでは米国や先進国だけの改革路線では経済の改革は困難であることが語られ、新興国への期待が強調された。
 次の舞台は4月2日に開かれるG20金融サミットである。この時、主役はオバマ大統領である。どのような指導力を発揮するか注目している。

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