福田の雑記帖

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県がJA秋田厚生連に13億円補助(1)新聞報道から

2009年03月10日 05時54分26秒 | 秋田の話題
 財政危機の中、支出削減に躍起となっている秋田県が、厚生連に13億円の補助を出す検討が進んでいる、と3週間ほど前に新聞に報道されていた。どうなるか注目していたが、それが決定したことが本日の秋田魁新聞に報じられた。
 私共は報道記事からしか実情を知ることが出来ないが、米国の自動車ビッグ3の経営危機関連の記事を見ているようである。若干長いが引用させて頂く(秋田魁新聞 2008/3/9より全文)。

 県内で9病院を運営するJA秋田厚生連が経営の危機に立たされている。
 2008年度決算が3年連続の赤字となる見込みを受け、県が08年度一般会計補正予算で緊急に約13.5億円を補助することを決めた。
 県は抜本的な経営改善を求めているが、厚生連が挙げる赤字の大きな要因は医師不足などによる減収。解決の決定打が見いだせない難問だけに、今後の経営改善の見通しは不透明。

 収支改善には、赤字幅の大きな病院の機能縮小や、近接病院間の役割分担なども検討される見通しで、今後の地域医療に影響を及ぼす可能性もある。
 厚生連は08年度、2.400万円の黒字を見込んだが、現状で12億円近い赤字となる見通し。06年度決算で24億円の赤字を計上、07年度も13.2億円の赤字となり、いずれも累積剰余金で穴埋めした。しかし、08年度は剰余金も底をつき、累積欠損に転じることが確実となり、県に緊急支援を要請した。

 県医務薬事課は「3年連続の赤字となると、新たな借り入れができなくなり、病院業務や、現在進んでいる鹿角組合総合病院の新築工事に影響が出る恐れがあった」と緊急補助の必要性を説明する。
 小棚木章JA秋田厚生連理事長は「公費支出は申し訳ないが、経営努力の及ばないところがあった」と話す。累積欠損に陥れば厚生連自体の存続が危うくなり、病院の自治体移管なども検討せざるを得ない状況という。

 本年度は延べで入院119.5万人、外来233.5万人の患者を見込んでいたが、入院で5万人、外来で12万人落ち込む見込み。派遣元の大学への引き揚げや開業による退職によって常勤医が減少、病床の一部休止などに追い込まれた。
 厚生連総務課は「消化器など必要な診療科で医師を確保できないケースがあった」と説明する。県医務薬事課によると、昨年4月時点の厚生連九病院の一般病床数は約3.800床。県内全体の4割近くを占める規模で、各地の中核病院としての役割を担っている。

 老朽化の進む病院改築では、県が建築費の3割を負担するなどして積極的に改築を後押ししてきた。厚生連は過去10年に3病院を新築し、現在、1病院を新築中。借入残高は220億円に上り、返済も大きな負担になっている。
 
 県は救急対応など政策的医療に対する補助を毎年行っているが、今回のような運営費補助は初めて。同課は異例の補助の慢性化を懸念し、「厚生連には抜本的な経営改善を求めている」と言う。厚生連はことし1月末、出資するJA本体や金融機関などを交えた経営対策委員会を設置。診療科など病院機能の再検討を含め、赤字幅の大きい病院の経営改善策や、医師確保に向けた具体策などを検討する。同課は「広域的な医療圏の再編にもつながりかねない話。改善策を出してもらうことが先決だが、県としての支援策も考えていきたい」と話している

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