

コブラが逃げた後に、病院へ行こうと思い、医師の技術力や私の経済的にぜひ行きたいのは国立ウドン病院だが、付き添いを求められるのが多いし、命に関わらない手術は順番待ちなのでパスし、骨折はウドン病院から専門医が来られるワタナ病院にした。娘も半年前に肘を骨折したのだが、対応も良くこちらの疑問にも丁寧に答えてもらったので信頼できると思ったのだ。店へ居る妻に電話して救急車の手配をやってもらい、我家へ来らせるには場所の説明が面倒なので隣の集落のアナマイ(保健所)で待ち合わせるようにした。
コブラが怖かったのか助っ人には来てくれなかった隣人は、まだ外の駐車場から様子を見ていたので、アナマイまで3輪バイクで運んでもらった。アナマイの前でじっと救急車を待つのだが、待っても待っても来ない。血圧が下がったのか目の前が暗くなり音も聞こえなくなったので、慌ててベンチに座る私。妻には何度も電話を入れさせて、1時間弱経った頃にようやく救急車が到着。もし噛まれていたら死んでる時間だ。もっと近くに大きな病院はいくつもあり、救急車で迎えに来てくれるが、どれもパッとしない経験があるので悩むところだ。急ぐならボランティア団体のレスキューが良いかもと思った。
救急車に乗ったら先ず考えたのは通訳の確保。息子へ電話をして、救急車で塾へ居る息子を拾って病院へ。ワタナ病院へ入ると外科の救急医が見てくれ、レントゲン撮影。腕を動かすので痛みが酷くなり、痛み止めのモルヒネを一本注射されるが痛みは増すばかり。ウドン病院からの骨折専門の医師が来て診察し、骨をピン(金属の金串)で固定すると言われるが、全身麻酔なので手術は食後6時間は出来ないらしい。15時半頃には痛みは火鉢に手を突っ込んでいるように激しく痛み始めた。もう我慢できないと伝えると、少し早いが手術しましょうとなった。
手術室へ入る時に、麻酔薬を入れて指先が痺れ始めたら『YES』と言う様に伝えられ、歩いてベッドに横になる私。怪我をした手を台に載せるように言われるが痛くて無理。麻酔医らしき男性が右手の点滴の分岐から注射器で薬を注入し始めたので、手先が痺れるのを待ったところで記憶が途切れた。途切れる記憶の中で息を吸おうと3回吸い込んだが吐き出せない憶えがある。
看護婦の柔らかい手で頬を数回軽く叩かれたので目が覚めた。熟睡した後のような爽快な目覚めに似ていたが、居るのはICU。人工呼吸器の跡か喉が少し痛む。看護婦さん二人で体を拭かれたが、ボーとして恥ずかしい意識も無かった。その後に妻や子供が入ってきて少し話したが、そのまままた眠る私。病室へ運ばれた時は暗くなっていた。
病院から付き添いが欲しいと言われて息子が残ることに。妻と娘は夜のタクシーで帰したくないので友人に頼んで車で送ってもらう。痛み止めが効いているのか、手の痛みは筋肉痛レベルで気にならない。深夜に何度も看護婦の巡回があり、点滴、検温、血圧測定。どれも異常なし。深夜にそう言えば晩飯を食ってないと気が付いたが、特に空腹も感じなかった。
翌日は息子の塾があったので、早く退院させてくれと頼み、担当の医師が早めに来てくれたのだが、退院の許可が出ても治療費の請求処理が進まない。何で遅いのか訊ねると、私が加入するバンコク損保の承認に時間が掛かると言われたのだが、冷蔵庫の食品の清算に来たのも昼過ぎだし、病院の処理自体が遅れていた様子。15時過ぎになってようやく請求書が届いた。治療費の総額は約4万8千バーツ(約15万円)。私が加入する保険で2万バーツ(6万円弱)払ってもらえるが、不足の2万8千バーツは払わなければならない。手持ちのお金では足りなかったので病院前のATMへ。逃げる人が居るのか、看護婦と男性職員も同行。会計を終わらせて薬を貰ったら16時。もう息子の塾には間に合わない。タクシーで帰宅。
帰ると真っ先に治療費を訊ねられたので伝えると、妻は無口になった。11月から後期授業が始まり、学校や塾の支払いがあるのに・・・今年はデモの影響で売り上げが厳しいのに・・・、頑張ってくれている妻の顔を見ていると晩御飯は砂を噛むようだった。
さて片手が使えない生活が始まったのだが、私の主夫の仕事の多くは出来なくなり、皿洗いと子供を送迎する車の運転は妻の仕事になり、犬の散歩と洗濯は息子。風呂や服の着替えなど身の回りの世話は娘がやってくれている。家族には大きな迷惑を掛けているが、実は家族の協力に小さな幸せを感じている私だ。この埋め合わせはどこかでやろう。
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コブラはそれほど興奮させなければ
目の前に立っても積極的に飛び掛ったりしないしない
場合が多いのですが、
人を見ても素早く逃げないので
間違えて踏んだり掴んだりすると噛まれます。
もし噛まれると30分以内に血清と言われますが
我家は郊外なので難しいです。
定住外国人は住民票を作れば
国民健康保険の対象らしいですが
大量の患者に少ない医師ですから
骨折程度なら数日待たされるだろうと思って
国保が効かない私立へ行きました。
ホテルのような個室でサービスも良いのですが
やはり高いですね。
近所の日本人が私と同様に手首の骨折をして
別の私立病院へ行ったら60万円だったそうです。
高いので有名な病院です。
そして高いです;; ま、お金は命にはかえられませんが
保険会社の審査は2時間と聞きましたが
土曜だったからかえらく待たされました。
日本的には、こんなもの事前に準備しとけよですが
タイだからこんなものでしょうか?
今回は振り返られた程度ですが
近所の人は追い掛けると言われます。
コブラは毎年数匹見ますが
今年は近くで高級老人ホームの造成をしたからか
何度も見かけますよ。
全額保険会社負担だと年間38000バーツですか。
確かに高いですけど安心できますね。
KAZUさん
コブラは太いし、なかなか逃げませんから
迫力があります。
近くで見るととても綺麗で
毒が無ければ飼いたいくらいですよ。
太目の青大将という感じで
人を見ても慌てて逃げませんから分かります。
室内にも入りますのでお気をつけになってください。
イサーン在住日本人さん
あーのんびりしたいと思ってましたら
病院で寝かされました。
手が不自由ですし健康が一番ですね。
メールは頂いてますが
返信はこれからです。
NAOさん
屋外ですから逃がせばよいのに
追い掛けて手を出すのでこうなります。
手首は痛いですが
命があって良かったです。
家族にも感謝してます。
スズカさん
後ろへ数歩下がったつもりですが
慌てるのでこうなったのでしょう。
手で衝撃を吸収しなければ
腰をやってたかも?
木曜に医師へ見せましたが
内出血や腫れも少なく経過は良いようです。
月末にレントゲンを撮って
良ければピンが抜けるようです。
タラートタイ近くの所有地でも
大蛇やオオトカゲに何度か遭遇しましたが
一番驚いたのはワニでした。
ぺんぺん草さん
日本へ居る頃は蛇を見るのも嫌いだった私が
まさかコブラと戦うとは思いませんでした。
我家の周りは昔は沼だったそうで
コブラが多い場所だそうです。
農園は水がありますので蛙の楽園。
餌があるので蛇が多く
蛇も食べるコブラが寄るようです。
もっと頻繁に消毒が必要ですね。
海外暮らしさん
治療費は本当に高いですね。
手術だけの見積もりが3万2千バーツで
手術室の利用料だけで1万6千バーツでした。
それに1泊2日の入院と救急車で1万6千バーツ。
経済的に厳しいので国立病院とも思ったのですが
火鉢に手を突っ込んだような激痛を耐えながら
数日を手術の順番待ちとか
折れて段違いの手首を局所麻酔で引いて戻されるとか
考えただけでもゾッとします。
近所に私と同様に手を骨折し
金具を入れられた日本人が居られるのですが
その方は十万バーツ請求されたそうです。
だからその高い方の病院は近いのですが避けました。
来年からはもっと高額保障の保険へ入ろうと思います。
HIDEさん
私も手で済んで不幸中の幸いだったと思います。
例え骨折でも、骨盤や背骨でしたら動けませんね。
今は片手で車も運転しますし、家事もボチボチやってます。
妻からも蛇を見たら逃がすように言われました。
逃げなければ民間ボランティアのレスキューを呼べば良いそうです。
ナリカーさん
折れた直後はそれほどでも無かった痛みが
時間と共に強くなって
最後は火鉢に手を突っ込んで焼かれるような痛み。
手術の時は医師が神に、看護師は天使に見えました。
帰宅してからも優しくしてくれる家族に感謝の毎日です。
当分頭は上がりません。
朝太郎さん
噛まれなくて本当に良かったです。
コブラは街灯の虫やペットの臭いにさそわれて
家へ寄って来ますので注意が必要です。
今回狙われていたのは飼っていた小型犬のようでした。
ライオンのように毛を刈った犬で
ギリギリ飲めるサイズのようです。
タイではドアの下など隙間だらけですから
FaceBookでは屋内へ侵入したコブラの映像が
いくつかあります。
怖いですよ。
jabbaさん
一番大変な時に家事も出来ないと
鬼嫁から文句を言われましたよ。
ゆっくりしたくても
子供の学校が休みに入りましたから
思い通りにはなりませんね。
サコンナコンさん
サコンナコンさんのブログにも
一度コブラの写真がありましたね。
餌が多い池や外灯の周りは多いですから
お気を付けになってください。
緊急の病気や怪我の時はどうされるか、
ご家族と話して置かれるのも良いと思います。
とりあえずアンプー設置の国立病院。
それから症状にあわせて転院でしょうね。
ウドンでも一番腕が良いのは国立ウドン病院と言われます。
但し廊下やエレベーターホールまでベッドが並びますし
特別室も2週間以上待たないと空きませんし
手術も緊急以外は順番待ち。
だからウドン病院の医師が骨折の治療をされると
知っていた病院を選んだのですが
私立は保険無しだと厳しいですね。
短期滞在なら保険付きカードでも持つのが正解ですね。
私はバンコク銀行系列の傷害保険で
1年に1700バーツ払ってます。
mugaさん
情けないですけど
脚がついてこなかったのでしょう。(ToT)
いきなり後ろに転がって
左手が重いので見たら段違いになってました。
いまから動ける体になれば良いのですが
また怪我をしそうな私です。
月曜から男性職員を雇って
農園周辺の蛇の住処を整理する予定で。
もう少し涼しくなったら蛇によく効く殺虫剤散布。
それでも駄目なら毒餌攻撃ですね。
今日は蛇の餌を減らそうと子猫を貰ってきましたが
蛇の脅威になるまで育つか
それとも餌になってしまうのか?
痛々しい腕の写真、瞬間的に反応したけど、脚がついてきませんでしたか。
体重の何倍もの重量が乗っかっちゃったんでしょう。
攻撃はしたが、防御力に問題がありましたね。
もし攻撃せずに、そのままほっとけば何度でも出てくるでしょうし、困りましたね~…
対策としては、サッカーなどやって動ける体にするのか、それとも散弾銃をぶっぱなすのか?
とりあえず、まずはゆっくりとお休みくださいませ。
そうですか、逃げても追いかけてくる場合があるのですね。それはコワイ(>_<)
腕の写真、コブラにかまれなくて良かったとは言えないくらいに痛々しい姿となりました。
瞬間的に反応したので、体重の数倍にもなる重量が乗っかっちゃったんでしょうね。
これはどうしょうもないですわ、サッカーとかやって体が動くようにしとくしか対策が思いつきません。
攻撃せずにほっといたところで何度でも出てくるでしょうし、困りましたねぇ。
とりあえず深いこと考えずに、ユックリとお休みくださいませ。
農場は草が茂って周りは水田。
蛇が出てもおかしくないですね。
きっと居ます。
びっくりして動くと怪我する
そんな経験私にもあります。
私には保険も病院の心当たりも無いし、
住んでるのは山奥の集落。
最悪な場合コブラに噛まれて死ぬって事ありますね。
でも、噛まれなくて良かったです。
集落近くに コブラが居るとは・・・・・・
サコンナコンの村で、大人子どもと大勢で 夜 虫捕りに行ったらら グリーンの蛇がいて、警戒しながら殺してました。
現在の私には、これしか言えませんが 「お大事に」
暫く大変な日々が続くと思いますが、家族一丸なら大丈夫だとおもいます。
怪我したお陰でいつもと違う目線でタイを見れるのは怪我の功名?
まぁ、手首の骨折で済んで「不幸中の幸い?」ということもできますが・・・。
このようなケース、ありえるリスクのなかで最悪なのは、
1-毒蛇に噛まれる。
2-後頭部を打つ。
1も2も死亡につながります。
家や農園で一人の時は、毒蛇を見ても戦わないほうがよいのかもしれません。
お大事に。
何となくお気持ちが判りますよ。
それにしてもICUだからでしょうか?高いですよね?
私はこれまで出産で2回、
デング熱と肺炎でそれぞれ1回ずつ数日入院しましたが
大体2万バーツ台だったと記憶しています。
ちゃんとした私立の病院でしたが。
メンカーム王国はコブラにとっては桃源郷なのでしょうね・・・家業での農薬散布もものとせず、逞しい限りです。(と、いって感心して良い話ではないのだが・・・。)
蛇蝎の如く・・・メンカームさんの事件を耳にし、蠍に刺された経験がある私は・『蛇蝎』が何ゆえに嫌われる事かを痛感しました。
まずはお大事に!・・・小さな親切・余計なお世話が必要な時は遠慮なく声を掛けてくださいね。(足を引っ張る助っ人)
本当にびっくりするととんでもない形で飛んでるのでしょうね。
うちはバンコクのすぐ北ですが、近くの草むらで2メートル
ありそうなコブラを見てますし、先日はうちの裏庭に
1m級の「ミズオオトカゲ」が登場。ホント ワイルドです。
人事ではなく心配します。
早く治るように祈ります。
本当に大変でしたね。
コブラとの戦いで、左腕(手首)骨折。イヤー大災難ですね。
ナンと言って良いのか判らないくらい心配です。同情を禁じえません。
幸いなことに、コレがきっかけで、ご家族の絆が強まったこと。
メンカームさんが、ブログを書き込めるほど、冷静で、お元気なこと。
少しは、安心しています。
私も、手首を骨折した経験がありますが、回復するには約4ヶ月くらい掛りました。
メンカームさん。ご家族の方々と共に、頑張ってください。
骨折して、手術、大変でしたね。一刻も早く回復して、健康になる事を願っています。こんな時に申し訳ないのですが、またいろいろお話したい事があります。後でメール致しますので、よろしくお願い致します。
小さなヘビは 時々見かけますが コブラはまだ見た事は
ありません。
一度、他所の犬が敷地内に入って来て我が家の犬達と
けんかをしているのを観て、応援に駆けつけようとした処
やはり 後ろにひっくりかえりました。
幸い怪我はありませんでしたが。
コブラとは 戦いたくありませんね。
コブラは追いかけてくるのですか?
私の集落ではコブラ見た話無いですよ
半分笑いました(涙)
私の場合は保険 一年間で38000バーツ払ってますから、入院の場合は全額保険会社負担です