わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

窯を築く 5 窯の設計 4

2016-06-15 14:59:30 | 陶芸の窯を築く
窯を作るに当たって、必要な事柄は図面化する必要があります。

2) 設計時に用意する物。

 ① 各種の参考資料。    

  ⅰ) 手に入る窯の材料をリストアップしておく。

   a) 窯作りの資材

    耐火煉瓦(軽量)、耐火モルタル、シリカボード、耐火ウール(ファイバーブランケット)、

    煙突(ステンレス製)、耐火アルミナセメント、扉用鉄板、耐熱塗料、蝶番(扉用)、

    火格子(薪窯の場合)、ガス又は灯油バーナー(バーナヘッド付き)、ブロアー(灯油用

    送風機)、電熱線、各種配線用素材、ブレーカー、スイッチ類、ベニア板(発砲スチロール)

    その他。鏝(左官用こて)、水準器、水糸、巻尺、曲尺(かねじゃく=直角度を見る)、

    金鋸、溶接一式又はネジとナット等があります。

今日からの話はここからです。

  チ) ガス又は灯油バーナー(バーナーヘッド付き)、ブロアー(送風機)に付いて。

   ・ ガスバーナーには、都市ガス用とプロパンガス用があり、各々自然燃焼方式と強制燃焼

    方式があります。都市ガスの場合は強制燃焼式が多い様です。都市ガスの利点は燃料の補給

    を必要としない事です。当然ですが、都市ガスが来ている地域に限定されます。

    強制燃焼方式は燃料(ガス)圧を上げ、ブロアーで空気を強制的に供給し、短時間で炊き

    上げますので、経済的とも言われています。ただし、自然燃焼式よりも、騒音は大きく成る

    のが欠点です。尚、ブロアーには100V電源が必要になります。

   ・ 自然燃焼方式は、空気取り入れ口より必要な空気の量を吸い込みますので、燃焼時間が長

    くなりますが、焔が軟らかい感じになりますので、釉も趣の有る色艶になると言われています

   ・ バーナー一基には、火口が一個の物と二個の物があります。容積の大きな窯では二個の

     バーナーを複数個設置する場合もあります。

   ・ ガスバーナーは、ベンチュリー式と呼ばれる鋳物製の物が多く使われています。で

    形状は真直ぐの物とバーナーヘッド部分(耐熱セラミック製)が直角に曲がった物(L字形)

    があります。当然取り付ける方法が異なります。即ち、真直ぐな物は、窯の横方向から、

    直角な物は下から差込む事に成ります。

     注: ベンチュリー式は、火口が一個で構造が簡単で安価なガスバーナーです。ノズルから

      ガス噴射により、大気中の空気が自然吸引され、燃焼用一時空気を取り込みます。

      空気の取り込み量を無段階に調整する回転盤が手元にあり、酸化や還元焼成する事が

      出来ます。

   ・ バーナーの点火方法も、自動と手動着火方式がありますが、ご自分で窯を築くのであれば

    手動の方が構造が簡単になります。尚、後で述べますが、ガスの配管は専門業者に任す事に

    なります。尚、灯油用のバーナーの場合には自動スパーク点火が無難です。

  ・ 窯の容量により、バーナーの数も変化します。バーナーは窯のメーカーから購入できますが

   バーナーのみを販売しない所もあります。 又、バーナーの種類は色々あります。以下の様に

   ネット上で、メーカーとバーナーを見付ける事も可能です。

  ・ 灯油用ロータリーバーナー: 回転させることで油と燃焼用空気が同期し、同時に燃焼気化

   室に送られる構造になっています。

   低圧空気噴霧式オイルバーナ: 全自動、半自動の物があります。

   ガンタイプオイルバーナー。

 尚、灯油バーナーはガスバーナーより選定が難しい様ですので、採用すつに当たっては、メーカー

 等と良くご相談の上決めてください。

以下次回に続きます。
      
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