陶芸では、作品が完成するまでの間に、多くの失敗が付き物です。
今までにも、失敗に付いて述べて来ましたが、別の視点で、原因や対策を述べたいと思います。
1) 土はしっかり締める事。
手捻りは勿論、電動轆轤に於いても、言える事ですが、土は締める事により、「割れ」や
「ひび」の発生を防ぐ事が出来ます。
土を締めるとは、外部より、力を加えて、圧縮して密度を高める作業です。
作陶中に土を締める事は、陶芸の基本的な作業とも言えます。初心者の方は、この作業の重要性を
認識していない人も、多い様です。
・ 締める方法には、指や手で圧して締める、指で摘んで締める、用具(叩き棒、叩き板など)を
使って締める、径を小さくして締める、更には、土を下に落として締める、等が有ります。
・ 土は全体を均等(均一)に締める必要があり、締める所と締めない所を、作ってしまうと、
逆に、「割れ」や「ひび」の原因と成りますので、注意が必要です。
・ 土は肉厚が厚い程、締まる率は大きくなります。但し、表面付近は、締まり易いですが、
中心付近は、締まりが甘く成り勝ちです。電動轆轤で、肉厚を薄くしてしまった為、苦労した方も
多い事と思います。肉厚が薄い場合には、土を締める事も出来ません。
以下色々な場面での、土の締め方に付いて、お話します。
① 手捻りの場合
)玉作り: 湯呑み茶碗程度の、小物の作品を作る際に、採る方法で、初心者向きの作り方です。
一塊の土から、作り出す為、継ぎ目が出来ませんので、作業が簡単に成る、利点があります。
a) 4~500gの粘土を、丸く団子状に作り、手回し轆轤中心に、叩きつける様に、載せます。
叩き着ける事により、作品の底に成る部分の、土が締まります。
(但し、叩き着けると、轆轤の中心から、ズレ易いですから、土の裾野を手で、横から
叩く様にして、中心に移動させます。)
b) 両手の親指で、中心を掘り込みます。底の厚みは1cm程度残します。
次に、底の内側を、必要な径まで、広げますが、その際、轆轤をゆっくり、回転させながら、
指で下に押す様にして、土を締めながら径を、広げます。
即ち、轆轤に叩き着けた時は、底の外側を、指で押さえる事により、内側から土を締める事に
成ります。
c) 土を両手の指で、摘みながら薄く延ばす際にも、指先に力を入れて、土を締めます。
肉厚が均一に成る様に、土を摘みます。
又、薄くすると、直径が大きく成りますので、径を詰める(小さくする)様に両手の指を
近づけて、土を締めます。(器の側面の土を、締める事に成ります。)
d) 形を作る際にも、土を締めます。
・ 径を小さくする場合には、両手で摘んだ土を、寄せて土を締めながら、細くします。
・ 径を大きくする際には、当然内側から外側に、力を入れますが、器の外側も、手(指)を添えて
内側方向に力を入れて、土を締めます。
・ 口縁も、しっかり土を締めます。まず口の内側、外側、真上に指を置き、押し付けて土を締めます。
次に、皮を使って、滑らかにします。単に皮のみの作業では、土の締めが弱いですので、
口縁の強度が弱くなります。
) 紐作りの場合
以下次回に続きます。
今までにも、失敗に付いて述べて来ましたが、別の視点で、原因や対策を述べたいと思います。
1) 土はしっかり締める事。
手捻りは勿論、電動轆轤に於いても、言える事ですが、土は締める事により、「割れ」や
「ひび」の発生を防ぐ事が出来ます。
土を締めるとは、外部より、力を加えて、圧縮して密度を高める作業です。
作陶中に土を締める事は、陶芸の基本的な作業とも言えます。初心者の方は、この作業の重要性を
認識していない人も、多い様です。
・ 締める方法には、指や手で圧して締める、指で摘んで締める、用具(叩き棒、叩き板など)を
使って締める、径を小さくして締める、更には、土を下に落として締める、等が有ります。
・ 土は全体を均等(均一)に締める必要があり、締める所と締めない所を、作ってしまうと、
逆に、「割れ」や「ひび」の原因と成りますので、注意が必要です。
・ 土は肉厚が厚い程、締まる率は大きくなります。但し、表面付近は、締まり易いですが、
中心付近は、締まりが甘く成り勝ちです。電動轆轤で、肉厚を薄くしてしまった為、苦労した方も
多い事と思います。肉厚が薄い場合には、土を締める事も出来ません。
以下色々な場面での、土の締め方に付いて、お話します。
① 手捻りの場合
)玉作り: 湯呑み茶碗程度の、小物の作品を作る際に、採る方法で、初心者向きの作り方です。
一塊の土から、作り出す為、継ぎ目が出来ませんので、作業が簡単に成る、利点があります。
a) 4~500gの粘土を、丸く団子状に作り、手回し轆轤中心に、叩きつける様に、載せます。
叩き着ける事により、作品の底に成る部分の、土が締まります。
(但し、叩き着けると、轆轤の中心から、ズレ易いですから、土の裾野を手で、横から
叩く様にして、中心に移動させます。)
b) 両手の親指で、中心を掘り込みます。底の厚みは1cm程度残します。
次に、底の内側を、必要な径まで、広げますが、その際、轆轤をゆっくり、回転させながら、
指で下に押す様にして、土を締めながら径を、広げます。
即ち、轆轤に叩き着けた時は、底の外側を、指で押さえる事により、内側から土を締める事に
成ります。
c) 土を両手の指で、摘みながら薄く延ばす際にも、指先に力を入れて、土を締めます。
肉厚が均一に成る様に、土を摘みます。
又、薄くすると、直径が大きく成りますので、径を詰める(小さくする)様に両手の指を
近づけて、土を締めます。(器の側面の土を、締める事に成ります。)
d) 形を作る際にも、土を締めます。
・ 径を小さくする場合には、両手で摘んだ土を、寄せて土を締めながら、細くします。
・ 径を大きくする際には、当然内側から外側に、力を入れますが、器の外側も、手(指)を添えて
内側方向に力を入れて、土を締めます。
・ 口縁も、しっかり土を締めます。まず口の内側、外側、真上に指を置き、押し付けて土を締めます。
次に、皮を使って、滑らかにします。単に皮のみの作業では、土の締めが弱いですので、
口縁の強度が弱くなります。
) 紐作りの場合
以下次回に続きます。
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