わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

陶芸に於ける有害物質 13 (釉の廃棄)

2010-11-12 22:19:11 | 陶芸の困り事
釉の廃棄方法について

 釉の原料は、必ずしも、安全とは言えず、有害な重金属類も多く、含まれています。

 故意に、釉を破棄する場合は、少ないと思いますが、無意識に、釉を下水などに、捨てている事も、

 多いですので、注意が必用です。

 1) 釉は下水(本下水)に流さない事

   市販の釉は、色々な原材料が、交じり合い、どんな有害物質が入っているのかは、判りません。

   それ故、なるべく釉は、下水などに、流さない様にする、必要が有ります。

    (勿論、ご自分で調合した釉も、同じ事が言えます。)

  ) 大量の釉を、やたらに捨てる事は、無いと思いますが、施釉した際に、汚れた手や容器、

     柄杓、筆等も、専用の器の中で、大まかに洗い、仕上げで綺麗な水道水で、洗い流す様にします。

     この程度の少量の、釉ならば、環境にも大きな悪影響は、与えないと思います。

  ) 上記専用容器には、各種の釉が混ざり合いますが、1日放置して置けば、釉の成分は沈澱し、

     水と分離します。上澄み液を取り除き、より大きな容器に、蓄えて置きます。

  ) 釉が入った容器を、かき混ぜたり、施釉する際などに、釉が机の上や、床に飛び散る場合が

     有りますが、これを、スポンジや雑巾で、水拭きしすると、綺麗に拭き取ったつもりが、

     「拭き拡げる」結果に成ります。即ち、汚れの範囲を、広げた事に成ります。

   ・ この場合には、その汚れが乾燥するまで待ち、歯ブラシなどのブラシで、床などから浮かせて、

     紙などに、掃き入れます。釉以外に、粘土の粉末も、混入しますが、)で述べた、容器に、

     一緒に入れておきます。

  ) この混ざり合った釉は、花瓶、徳利、壺などの、袋物と呼ばれる、外から見えない、器の

     内側に使います。又、この釉に、弁柄などを、添加して、黒い釉にする事も、可能です。

     なるべく、何らかの方法で、釉を使い切りたい物です。

   ) 前回述べた、使用後の「栃渋」や「塩酸」も、直接下水に、流さないでください。

     「酸」ですので、環境に悪い影響を、与えます。重曹(重炭酸ナトリウム)や、石灰などの、

      アルカリで、中和してから、下水に、捨てて下さい。

   ) どうしても、不要になった釉は、素焼の容器に入れて、焼成すると、ガラス化しますので、

      安全になり、不燃物として、一般のゴミに、出す事も出来ます。

      但し、少量づつ、処理する必要があります。

 2) 釉は必要以上に、作ったり、購入しない方が、良いでしょう。

   私の古い友人が、健康上の理由で、陶芸を辞めざるを、得なくなりました。

   陶芸の窯や電動轆轤は、購入したメーカーに、引き取ってもらいましたが(料金は不明)、

   使い掛けの粘土や、釉をどうするか、悩んだそうです。

   又、将来、使うであろうと、多種類の釉を、大量に所持していましたので、この処分にも、

   苦労したそうです。

この話は、次回に続きます。

 釉の廃棄

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