引き続き、「続失敗と対策の話」を、続けます。
3) 素焼き前の装飾
) 象嵌、掻き落とし
a) 象嵌(ぞうがん)とは、轆轤などで成型した表面に、削りなどで凹みを作り、異なった色の
土を詰めて、表面を平らに仕上げ、模様を表す技術です。
イ) 少し厚めに成型した表面を、鋭い釘等を使い、深めに線彫りして、素地とは異なる色の
泥をやや硬めに溶き、削った凹みに埋めて行きます。
・ 深く彫らないと、綺麗な文様になりません。
ロ) 線彫りの場合には、スポイトで色土を絞り出し、表面より盛り上がる様にして、埋めて行き、
水気が無くなったら、竹箆(たけへら)等で、刷り込む様にします。
(盛り上がった色土も、乾燥するに従い、凹んで来ますので、再度充填する必要が、
出る場合が有ります。)
色土を刷り込む様にすると、模様が解から無く成りますが、一皮削りますので、
心配無用です。)
ハ) 表面を「カンナ」や、鉄ヘラ等で、削りますが、模様の彫り方向に逆らわずに、
なるべく手で、余分な土を、削り取ります。
二) 素地土と化粧土(色土)の収縮が、同じに成る様にします。
収縮の度合いが異なると、境目に「ひび」が入ります。又、表面も均一(同一面)に、
成らない事があります。
・ 同じ素地土に、顔料を入れて色土を作ります。又、白い色土を作るには、蛙目粘土50%
長石30%、素地土20%位の割合で、調合すると、密着が良いと、言われています。
・ 色土は一色でなく、2~3種類にすると、華やかさが出ます。
その際、模様が交差し無い様にしないと、色が混ざり、反って汚く成ってしまいます。
ホ) 成型後に、刻印を押し、素焼後に、白泥を刷り込む方法もあります。
但し、この方法で作った作品に、趣が無いと言う人も居ます。
簡単で、安全に作業出来る事から、広く行われている方法で、白泥も素焼用に作るか、
素焼用の白化粧土も、市販されています。
ヘ) 象嵌で有名な作品は、青磁象嵌雲鶴文梅瓶(12世紀、高麗時代)などが有ります。
象嵌後に青磁釉を掛けた物ですが、象嵌部の白や黒い色が、しっかり出ています。
これは、薄青磁(青白釉)を掛けた物と思われ、青磁釉の様に厚掛けしません。
薄青磁の調合例 1)白釉(基礎釉)100、ケイ酸鉄 3、 バリゥーム7
2)白釉(基礎釉)100、ケイ酸鉄 3
尚、象嵌は、手間隙、掛かる割には、良い作品が、中々出来ません。
(「労多くして、効少なし」の感が、無きにしも有らずです。)
b) 掻き落とし
以下次回に続きます。
3) 素焼き前の装飾
) 象嵌、掻き落とし
a) 象嵌(ぞうがん)とは、轆轤などで成型した表面に、削りなどで凹みを作り、異なった色の
土を詰めて、表面を平らに仕上げ、模様を表す技術です。
イ) 少し厚めに成型した表面を、鋭い釘等を使い、深めに線彫りして、素地とは異なる色の
泥をやや硬めに溶き、削った凹みに埋めて行きます。
・ 深く彫らないと、綺麗な文様になりません。
ロ) 線彫りの場合には、スポイトで色土を絞り出し、表面より盛り上がる様にして、埋めて行き、
水気が無くなったら、竹箆(たけへら)等で、刷り込む様にします。
(盛り上がった色土も、乾燥するに従い、凹んで来ますので、再度充填する必要が、
出る場合が有ります。)
色土を刷り込む様にすると、模様が解から無く成りますが、一皮削りますので、
心配無用です。)
ハ) 表面を「カンナ」や、鉄ヘラ等で、削りますが、模様の彫り方向に逆らわずに、
なるべく手で、余分な土を、削り取ります。
二) 素地土と化粧土(色土)の収縮が、同じに成る様にします。
収縮の度合いが異なると、境目に「ひび」が入ります。又、表面も均一(同一面)に、
成らない事があります。
・ 同じ素地土に、顔料を入れて色土を作ります。又、白い色土を作るには、蛙目粘土50%
長石30%、素地土20%位の割合で、調合すると、密着が良いと、言われています。
・ 色土は一色でなく、2~3種類にすると、華やかさが出ます。
その際、模様が交差し無い様にしないと、色が混ざり、反って汚く成ってしまいます。
ホ) 成型後に、刻印を押し、素焼後に、白泥を刷り込む方法もあります。
但し、この方法で作った作品に、趣が無いと言う人も居ます。
簡単で、安全に作業出来る事から、広く行われている方法で、白泥も素焼用に作るか、
素焼用の白化粧土も、市販されています。
ヘ) 象嵌で有名な作品は、青磁象嵌雲鶴文梅瓶(12世紀、高麗時代)などが有ります。
象嵌後に青磁釉を掛けた物ですが、象嵌部の白や黒い色が、しっかり出ています。
これは、薄青磁(青白釉)を掛けた物と思われ、青磁釉の様に厚掛けしません。
薄青磁の調合例 1)白釉(基礎釉)100、ケイ酸鉄 3、 バリゥーム7
2)白釉(基礎釉)100、ケイ酸鉄 3
尚、象嵌は、手間隙、掛かる割には、良い作品が、中々出来ません。
(「労多くして、効少なし」の感が、無きにしも有らずです。)
b) 掻き落とし
以下次回に続きます。
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