釉や素地に、必ず含まれる、長石について、述べます。
・ 長石に含まれる、「アルミナ」には、以下の働きが有ります。
① 熔融温度を、上げる作用がある。但し、量が少ないと、熔融温度を、わずかに下げます。
② 「アルミナ」の量の変化は、焼成温度の、変化に対して、釉の物理的性質を、大きく変化させない。
(安定化させる)
③ 失透や、結晶生成を、防止する働きがある。又、貫入も、防止する。
6) 長石について
① 長石は、「アルミナ」成分を、多く含むと共に、「シリカ」成分と、CaO、MgO、K2O、Na2Oなどの、
「アルカリ」成分を含み、釉の調合には、必要な物です。又、素地にも含まれています。
② 産地によって、名前が付けられ、その成分も、かなりの差が有ります。
それ故、長石の種類が変わると、同じ様な調合でも、釉が変化します。
③ 長石の化学分析より
) 「アルミナ(AL2O3)」 成分の多い順と、100g当りのモル数は、以下の様に成ります。
平津長石(0.195) > 福島長石(0.182) > 釜戸長石(0.142) > 対州長石(0.122)
) 「シリカ(SiO2)」 成分の多い順、及びモル数は
対州長石(1.325) > 釜戸長石(1.267) > 福島長石(1.111) > 平津長石(1.098)
) 「アルミナ」成分の中で、K2O(カリ)とNa2O(ナトリウム)が、多い順は
平津長石 > 福島長石 > 釜戸長石 > 対州長石 と成ります。
・ 「アルミナ」の内、マグネシア(MgO)が、飛び抜けて多い(10倍以上)のは、平津長石です。
④ 朝鮮カオリンと、蛙目(がいろめ)粘土
長石ではありませんが、「アルミナ」を多く含む物質に、カオリンと、蛙目粘土が有ります。
長石の「アルミナ」分の不足を、補ったり、マット釉を作る時に、使用します。
) 「アルミナ」の成分は、平津や福島長石の、約2倍程度多く、含みます。
即ち、100g当りのモル数は、朝鮮カオリンで、約0.38モル、蛙目粘土で、約0.34モルです。
) 「シリカ」成分は、長石類の、約半分程度で、各、0.76モル、0.83モルです。
尚、自然物の長石や、カオリン、蛙目の化学分析値は、必ずしも、この値を取る訳では、ありません。
一応、参考程度と、考えて、調合の際は、色々試す必要が有ります。
次回は、乳濁釉、マット釉について、述べます。
長石について
・ 長石に含まれる、「アルミナ」には、以下の働きが有ります。
① 熔融温度を、上げる作用がある。但し、量が少ないと、熔融温度を、わずかに下げます。
② 「アルミナ」の量の変化は、焼成温度の、変化に対して、釉の物理的性質を、大きく変化させない。
(安定化させる)
③ 失透や、結晶生成を、防止する働きがある。又、貫入も、防止する。
6) 長石について
① 長石は、「アルミナ」成分を、多く含むと共に、「シリカ」成分と、CaO、MgO、K2O、Na2Oなどの、
「アルカリ」成分を含み、釉の調合には、必要な物です。又、素地にも含まれています。
② 産地によって、名前が付けられ、その成分も、かなりの差が有ります。
それ故、長石の種類が変わると、同じ様な調合でも、釉が変化します。
③ 長石の化学分析より
) 「アルミナ(AL2O3)」 成分の多い順と、100g当りのモル数は、以下の様に成ります。
平津長石(0.195) > 福島長石(0.182) > 釜戸長石(0.142) > 対州長石(0.122)
) 「シリカ(SiO2)」 成分の多い順、及びモル数は
対州長石(1.325) > 釜戸長石(1.267) > 福島長石(1.111) > 平津長石(1.098)
) 「アルミナ」成分の中で、K2O(カリ)とNa2O(ナトリウム)が、多い順は
平津長石 > 福島長石 > 釜戸長石 > 対州長石 と成ります。
・ 「アルミナ」の内、マグネシア(MgO)が、飛び抜けて多い(10倍以上)のは、平津長石です。
④ 朝鮮カオリンと、蛙目(がいろめ)粘土
長石ではありませんが、「アルミナ」を多く含む物質に、カオリンと、蛙目粘土が有ります。
長石の「アルミナ」分の不足を、補ったり、マット釉を作る時に、使用します。
) 「アルミナ」の成分は、平津や福島長石の、約2倍程度多く、含みます。
即ち、100g当りのモル数は、朝鮮カオリンで、約0.38モル、蛙目粘土で、約0.34モルです。
) 「シリカ」成分は、長石類の、約半分程度で、各、0.76モル、0.83モルです。
尚、自然物の長石や、カオリン、蛙目の化学分析値は、必ずしも、この値を取る訳では、ありません。
一応、参考程度と、考えて、調合の際は、色々試す必要が有ります。
次回は、乳濁釉、マット釉について、述べます。
長石について
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