わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

化粧土と色土53 色土の技法4 タイル模様、亀甲模様

2013-12-06 21:32:57 | 陶芸入門(初級、中級編)

1) 色土を単色で使う方法。

  ① 色土をタイル状に使う方法。

   作品の表面に各種の色土で作った色々な模様や、色々の形の物を貼って、好みの模様にします

   作品の種類は問いません。即ち貼れるスペースがある作品ならば、どの様にも対応可能です。

   小振りな食器や壷、花瓶から、大きな物では陶壁などもこの方法で装飾制作する事も出来ます。

   但し、貼り付けますので、作品が厚くなり重くなります。

   尚、あえて色土を使わなくても、化粧土や絵付け、色釉を使っても、同じ効果が得られますが、

   質感や見た目などに大きな差がでますので、色土を使う人も多いです。

  ) 幾何学文様の色土を貼り、模様を作る。

    a) 三角、四角、丸などの幾何学文様を、適度の厚みに制作し、好みの形に配置します。

       表面が平らの物や、凹凸のある物など自由に制作できます。

    b) 貼り付ける方法には、色土同士を隙間無く並べる方法と、適度の間隔を開けて並べる

      方法があります。後者の場合、その隙間に他の色土を埋め込み、表面を平らにする

      方法と、凸凹の状態のままの方法もあります。食器などの場合は、平面にした方が良いです

    c) 作品本体と色土の乾燥度合いが同じであれば、接着面に刻みを入れ、「どべ」を塗って

       接着できます。     

  ) 不定形の色土を貼り模様にする。

     例えば、花の模様にする場合、花(花びら)になる色土と、葉になる色土、茎(又は枝)になる

     色土などが、構成要素に成ります。同様に動物の模様にするならば、頭、顔、胴体、足、

     尻尾などの各パーツを異なる色土で作り、一つづつ作品に貼り付けます。

     上記の様に具象的である必要はありません。抽象的な模様であっても、貼り付ける方法は

     同じです。

  ② 異なる色土を団子状に丸め、五角又は六角形(亀甲)の連続模様を作る。

   ) ボールなどの器の内側に、団子状にした色土を並べます。

      蚊帳などの布をボールの内側に被せるか、ボールの内側に片栗粉を塗り、型離れを良く

      します。又、一つの団子の色土の周囲は、異なる色の団子を並べます。

      団子の大きさが、一つの色土の大きさ(面積)に関係します。大きな団子では大きな模様に

      なります。全ての色土の大きさを統一した方が、綺麗な模様に成ります。

   ) 丸い団子を潰して五角や六角形にする。

      潰す道具は、乳鉢と一緒に使う乳棒の様に、先端が丸い物が適します。

   ) ボールなどの中心部分から、一つづつ渦を巻くように順番に潰していきます。

      団子を真上から潰すと、周囲の団子の影響で、自然に五又は六角形になります。

      同時に団子同士にある隙間も埋まり、圧接されます。

   ) 潰す量は作品の肉厚に関係しますので、均一の力で潰す事です。

      更に、各色土の乾燥具合もほぼ同じにする事で、色土同士の接着性を良くし、潰した面も

       凸凹の少ない綺麗な面になります。

    ) ボールの内外の模様は同じです。

       ボールに接している部分は、ボールのカーブに沿って綺麗な形に成ります。

    ) 乳棒などで押さえた面は、多少凸凹するものです。

       ボールの入れた状態で削れる程度に乾燥後、丸いカンナを使って表面を削り仕上げます。

  割合簡単な方法で、綺麗な亀甲型(六角形)などの文様を作る事が出来ます。

  尚、小さな作品で試してから大きな作品にトライして下さい。

以下次回に続きます。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 化粧土と色土52 色土の技... | トップ | 質問8-1 シリカ・アルミナ... »

コメントを投稿

陶芸入門(初級、中級編)」カテゴリの最新記事