わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

失敗と対策 (削り作業)

2008-07-22 23:51:06 | 失敗と対策
 1) 底を削る

 底削りでの失敗は、片削り、削り過ぎ(孔が開)、削り不足(作品が重い)など

 が有ります。

  イ)片削り・・作品が均等に削れず、片側が多く削れる現象です。

    原因・・電動ろくろで作陶した物は、一般に電動ろくろ上で削ります。

     ・ 作品がろくろの中心に置いていない。

     ・ 中心に置く事は、初中級者には中々難しい作業です。

     ・ 口縁が歪んでいたり、シッタを使う(口縁が小さい、細い)場合や

       変形した作品は特に難しいです。

     ・ カンナを持つ手が、しっかり位置が固定されていない。

       (輪高台が、三日月高台になってしまう等)

    対策・・ろくろの中心に置くように、練習する事ですが、自分で良しと

      思っても、実際は狂っている事が多いものです。

     ・ 先生や指導者がいる場合、確認をしてもらう。

     ・ 中心に置くとは、削りたい場所が中心に有ると言う事です。

      即ち底を削る場合は、底から1cm位の所が、ろくろの中心に有る事で

      口縁は中心に有る必要は有りません。

   ロ) 削り過ぎ(孔が開く)

    削り過ぎると肉がどんどん薄くなり、孔が開いてしまいます。

    特に、高台の付け根は、高台を高くしようとして、削り過ぎて孔が開く

    事が多いです。

    又、片削りも孔が開く原因になります。

    対策

    ・ 削り出す前に、削る部分の肉厚を測って置く。

    ・ 肉の厚みは、指で弾いた音で判断出来ますが、慣れ無いと難しいです

    ・ 高台を高く見せる方法で、削りを少なくする。

      高台付け根から、高台脇に掛けれ斜めに削り、使用時の目の位置から

      は、高台を高く見せる。

  ハ) 削り不足(作品が重い)

   削り作業で多い現象です。(削り過ぎより不足の方が、圧倒的に多い)

   対策

    ・ 高台だけでなく、高台脇から腰の部分も削ります。

      高台、高台脇、腰と連続して削って下さい。この一連の削りを数回、

      繰り返します。 高台削りを終わらせから、高台脇を削ると言う方法

      は、取らない事。

    ・ 高台の内側も削り不足に、なり易いです。

      内側の底の形状に拠って、高台内の削る形も変わります。

      (ただ平らに削るだけでは、いけません)

    ・ 高台の径が大きすぎる、肉厚になりがちです。

      一般に高台径は、口縁の径の1/2 ~ 1/3程度です。

      

    
コメント
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