わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

失敗と対策 (化粧掛け)

2008-07-24 23:01:27 | 失敗と対策
 化粧掛けは、元々赤土などで作陶した作品の焼き上がりに、黒や茶色の色が付く

 のを、綺麗に見せる為に、表面を白い土で覆う作業です。

  現在では、むしろ装飾性が強い作業です。

  (地の色と、化粧土の色の対比が、見所です。)

 化粧掛けは、前述の様に、一般に色の付いた土の上に、白化粧を施しますが、

 その他に、地が白い土の上に、黒、グレー、黄色、紫、青、緑など好みの化粧土

 を塗る場合も有ります。

 (地の土や白絵土に、練り込み用の顔料を入れて、化粧土を作ります。)

  ・ 化粧土を塗る方法は、刷毛目と粉引きが有ります。

  ・ 掻き落とし・・・化粧掛けの後、部分的に模様を描き、その模様の外側、

     又は、内側を「彫刻刀」や「カンナ」を用いて、削り取ります。

     そして、地の色と化粧土の色の差で、模様を浮き上がらせます。

  ・ 刷毛目、粉引き共、地の土との相性で、「剥がれ」の問題が発生します。

     (粉引きの場合が特に剥がれ易いです)

 1) 刷毛目(ハケ目)

   底削りの終わった作品の、内、外又は両方に刷毛を使い、化粧土を塗ります

   ・ 化粧土の濃度は、水の量で調節します。又やや乾いた作品に、塗ります

     ので、線は延びません。C M C(化学糊)等を入れて、刷毛が滑る様に

     します。

   ・ 二色以上の化粧土を使う場合、下の化粧土が乾いてから、更に上を塗り

     ます。二色が混ざった色の効果を出すには、濡れた状態で塗ります。

   ・ 刷毛で塗ると、必ず刷毛の通った痕が残ります。

   ・ 一般に化粧土が薄く掛かる為、地の土の色が見えます。

  2) 粉引き

    底削りの終わった作品を、やや濃い目の化粧土の入った容器に、漬けて塗

    ります。又流し掛けで塗ります。 (素焼後に塗る方法もあります。)

   ・ 刷毛目よりは、化粧土が厚く掛かります。

     それ故、地の土の色を完全に隠します。刷毛の痕は残りません。

   ・ 墨流し・・・二種類以上の化粧土を、皿などに柄杓で流し込み、急いで

     強く動かし、化粧土を混ぜ合わせて、マーブル状の模様を作ります。

 3) 化粧土の剥がれ

   剥がれは、地の土と、化粧土の乾燥時、又は本焼き時の収縮率の差、拠って

   起こります。

   イ) 化粧土の縮みが大きい場合

     化粧土に「ひび」が入る様にして、剥がれる。

    対策  収縮し難いカオリンや、蝋石(ロウセキ)、珪石を10~20%

       加えます。

   ロ) 化粧土の縮みが小さい場合

     乾燥後、やや大きい面積の化粧土が、剥がれ落ちたり、浮き上がる。

    対策 木節粘土や蛙目粘土、磁器土、赤土など粘土類を加える。

   ハ) 化粧土を厚く(濃く)掛けると剥がれ易くなります。

   ニ) 化粧掛けのタイミングも、問題です。

      即ち作品の乾燥が進み過ぎると、収縮差は大きくなり、且つ濃度も

      濃くなります。

 4) 作品が溶けて壊れる。

   化粧土を掛けるタイミングが合わないと、作品が化粧土の水分を多量に吸い

   溶けて、形が壊れます。特に粉引きの場合に起こります。

   即ち、作品の乾燥度が進むと、化粧土の水分を多く吸い込みます。

    逆に乾燥度が甘いと、化粧土の重みや水分で、形が崩れます。

  対策 結局、化粧土の調合と、タイミングを思考錯誤で見つける事に成ります。

    

     
   

  
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