たくさんのお話をしましょうね。

午後、携帯電話のベルが鳴りました。
その電話に出た主人の声が、驚いていました。
私も驚きました。

その彼女は、ドイツに帰っていると聞いていたからです。

昨年、彼女はここに尋ねてきてくれました。
一昨年、やはりここで初めて会った時、可愛い笑顔が印象的でした。
昨年も、変わらない久しぶりの笑顔で尋ねてきてくれた、その彼女からの電話だったのです。

彼女は、ドイツ生まれのドイツ育ち。
昨年の８月、私達がここを離れる時、「来年はここにいないかもしれない。」と
言っていました。

今年６月、私達がこちらに来た時、彼女はドイツに帰ったと聞いたのです。

「今どこにいるの？」　その主人の問いに、彼女が答えているのが遠くから聞こえてきます。
「えっ、ここ(この近く)にいるの？」

そう、彼女は、やはりこの地で暮らすことにしたようです。
私がなんとなく、納得したのは、彼女はこの地が好きだと思っているからです。
一昨年、彼女は言っていました。
自然が多いし、おいしいものがたくさんあるし、特にじゃがいもは美味しい…と。
暮らしていたドイツと似た雰囲気があるのかもしれません。

そんな彼女ですから、この地で再就職することにしたようです。
ここから近いワインの販売店でのお仕事が決まったと言っていました。
「お茶でも飲みながら、いろいろとお話しましょう。」ということで、
近いうちに、そのワインのお店に行くことにしています。

彼女の、あの可愛い笑顔に会えるのを楽しみにしましょう。