水仙

それは、少し離れた場所でしたが、私にははっきり見えました。
なんと、仲睦まじいのでしょう。

これからの時期ですと、木々の葉が芽吹き、その葉を茂らせますが、
今はまだ、ほとんど何もないような場所なのです。
実は、このあたりにはたくさんの大きな栗の木があって、立派な実ができるのです。

その、まだ冬枯れたような場所に、水仙がポツリポツリとありました。
水仙は、春に先駆けて咲きますし、黄色い色が目を引いていました。

仲睦まじい…
そう思ったのは、二輪の花が肩を寄せ合うように咲いていたからです。
私は、思わず微笑んでいました。

そんな花に目を止めることができたことと、それを仲睦まじいと思えたことが、
今の私の気持ちと重なって、ちょっと嬉しく思いました。


　こんなに広い所に…見えますか？


　ほら…、仲睦まじい水仙です。