ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

東京クヮルテットとわいわい会と女子会と、そして可愛いハンスも来てくれた!

2011年08月14日 | 友達とわたし
Tokyo String Quartet performs benefit concert for Japan




『東京クヮルテット(英語:Tokyo String Quartet)は国際的に著名な弦楽四重奏団。
メンバーの幾度の交替を経て、米国ニューヨークを拠点に活動を続けている。

1969年にジュリアード音楽学校において結成。
創設メンバーは桐朋学園大学の卒業生であり、斎藤秀雄の門下生であった。
結成後まもなく、コールマン・コンクールやミュンヘン国際音楽コンクールなどで優勝し、ドイツ・グラモフォン・レーベルとの契約に至った。
BMGクラシックス(RCAビクター)と専属契約を結んでいた時期もあった。

録音数はアルバム40点にのぼり、数々の賞を獲得してきた。
これまでに、モントルー・ディスク大賞グランプリや、ステレオ・レヴュー誌ならびにグラモフォン誌における『室内楽部門年間最優秀賞』に輝き、グラミー賞にも7回ノミネートされている。

1994年の世界ツアー中、設立25周年を記念して、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲の全曲演奏に挑んだ。
「セサミ・ストリート」など,アメリカ合衆国のテレビ番組にもたびたび出演している。
2003年から92nd Street Yをニューヨークの演奏拠点とし、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲全16曲と、ピアノ曲を組み合わせた演奏会シリーズを、2008年より3年間の計画で行う。
名匠アントニオ・
現在のメンバーは、1995年より日本音楽財団より無償貸与された、ストラディヴァリによって製造された楽器のコレクション(通称『パガニーニ・カルテット』)を演奏に用いている。
メンバーは、クヮルテット・イン・レジデンスとして1976年よりイェール大学音楽学部に出講している他、桐朋学園大学をはじめとする世界各地で、マスタークラスを開催している』以上、ウィキペディアより。



上記の、ヴァイオリン奏者の池田菊衛氏の奥様Mさん→はとこちゃん→emillyちゃんつながりで、『東京クヮルテット』の演奏会があることを知り、うちから車で3時間のところにある、Norfolkという所まで出かけた。
そこには、イェール大学の教授陣が夏の間過ごすコッテージがあり、毎年夏に、室内楽フェスティバルが開かれているらしい。
奥様Mさんが、演奏会前に、コッテージで『わいわい会』をやりますのでどうぞ、という、嬉しいお誘いをしてくださり、もちろんありがたく受けさせてもらった。
ということで、演奏会は夜の8時からなのだけど、『わいわい会』出席のため、家を正午に出る。

まずは車の腹ごしらえ。ニュージャージー州はガソリン代が米国の中で最も安い三羽州に入るので、もちろん満腹になってもらう。
なんで他のとこに行きたい?→そらここやろ!という文句の宣伝。自信満々だけあって、安いニュージャージーの中でも更にめちゃ安い。

 
おなじみタッペン・ジー・ブリッジを渡ってニューヨーク州&コネチカット州へ。


我々より少し先に着いていたはとこちゃんとemillyちゃん。はとこちゃんは予告通り『浴衣美人』で登場!


シュタインウェイのピアノの上には、かの『ストラディヴァリによって製造された楽器のコレクション(通称『パガニーニ・カルテット』)がさりげなく置かれていた。


ケースを内緒で開けて、楽器の香りを嗅いだり撫でたりしてみたい欲求がフツフツと……あかんあかん、他のことを考えろ自分っ!

築百年以上という、うちと同じ御年の部屋の様子をパチりんこ。


だんだんに増えてきたお料理の数々。やっぱ和食っしょ!菊衛氏は二階でお昼寝中だということで、我々なりに静かにしたつもり……ほんまかいな。


手作りういろう(あきちゃん作)まで登場!


コッテージの周りはこんな感じ。水のせせらぎがずっと聞こえている。


めちゃ広々としたポーチ。網戸が一面に張られているのがうらやまし過ぎ!


アンティークなキッチン。


演奏会直前の演奏者のお宅で、すっかりくつろぎまくるお客の我ら。
この『わいわい会』には、ブログで知り合ったkikiさん夫妻、らすかる母さん夫妻とご両親、それからはとこちゃんとemillyちゃんとあきちゃんが参加していて、やっとパソコン画面の向こうのお顔が見えて嬉しかった。


外の様子。浴衣美人がぎょうさんいます。


 

演奏会場は、コッテージから車で数分の所にある高台。芝の広場に車を停めて……。


続々と人が中に入っていく、山小屋風の演奏ホール。


入り口には、今年の演奏者の方々の写真が貼られてあった。


すてきだ!


二部の演奏がもうじき始まりますよ~という、お知らせバンド。


あまりに素晴らしい演奏(全曲モーツァルト。五重奏変ロ長調K174,四重奏ト長調K387,五重奏ト短調K516)だったので、手が震えてうまく撮れなかった。


四人の、そしてゲストを迎えた五人の、それぞれのうたが、一音一音に込められていて、
それが絡み合ったりこだまし合ったり、知らん顔してすれ違ったり、繊細で優雅でコケティッシュで哀しいモーツァルトの音楽が、木の空間に響き渡った。
この心地良さ、この満足感、どうして今の今まで演奏会で聞かずにきてしまったのか……唖然としてしまうほどの素晴らしい演奏だった。

楽屋で興奮のあまり、アホな質問を浴びせまくるわたしに、ニコニコと親切に、丁寧に答えてくださる菊衛氏。


もうひとりの日本人でヴィオラ奏者の磯村氏に、「曲中に、ファゴットやアルトサックスやフレンチホルンのような音色が聞こえてきてびっくりしました」と伝えると、
「彼ね、実は内緒で楽器を持ち替えてるんですよ」と、いたずらっぽく笑いながらおっしゃる菊衛氏。
「いや、それはない!でも、モーツァルトの音楽ってのは、ひとつの楽器だけでは表現しきれないところがあって、それで僕はわざと、そういう音色を作ろうとしているので、そういうことを言ってもらえるのは嬉しいなあ」と磯村氏。

ピアノを弾いていて、いろんなイメージをもとに、ここはこういう楽器が演奏している、などと思いながら音作りをすることはよくあるけれど、
聞いている者にまで、まるで別の楽器が奏でているように聞こえる音色を作り上げてしまうなんて……。

奥様Mさん、菊衛さん、演奏前の大事な時間に、温かくもてなしてくださり、本当にありがとうございました。
お料理は美味しかったし、景色はきれいだったし、会話は楽しかったし、そしてなにより演奏が素晴らしかった!
すてきな夜になりました。本当にありがとうございました!


感動と感心を胸に、お泊まり先のはとこちゃんちに移動。
同じコネチカットといえど、山深い、ここで迷たら一生出てこれんぞ!的な山中を抜け、
町中に出たら出たで、わざとふざけてんのか?とツッコミ入れたくなるほどにややっこしい道を走り、とうとう到着。
はとこちゃん車の誘導が無かったら、絶対に着けんかったし……マジで。

もうすっかり遅かったけど、同じくお泊まりのemillyちゃんもいるし、やっぱせっかくやん!という気持ちが募り(多分わたしだけ)、
お腹が減ってきたはとこちゃんが出してくれた、はとこ家畑からの胡瓜とプチトマトと麦茶で女子会。
するとはとこちゃん、浴衣を畳みながら、めっちゃ気色悪い映画の話をし始めた。
題名はすっかり忘れたけど、人間ムカデを作ろうと思い立った変人生物学者の映画で、拉致してきた三人の男女の腸と口を縫い付けるとかなんとか……、そっから先の話はここでは割愛。
「見る?」と、何回も誘われたけど、emillyちゃんとわたしは断固としてお断りさせていただいた。
なにやら、一回でも見てしもたら、一生トラウマになること確実!なブツらしい……。
そんなこと言われて誰が見るんじゃコラッ!

翌朝、暗くて挨拶できなかった、はとこ家のシンボル『ピエ郎&ピグ郎』にご挨拶。


近くのダイナーで朝食を食べ、やっと会えたはとこちゃん旦那おじゃる氏とも盛り上がり、別れ難い(多分これもわたしだけ)気持ちを胸に秘め、一路我が家へ。


派手な自動車修理屋さん。


昨日からニューヨーク&ニュージャージーは、えらい雨降りだったらしく、洪水やら事故で渋滞の嵐。
結局4時間近くかかっちまいました……しくしく……。


そして、今日の我が家のお客さま、ウーヴェとケリー夫妻とハンスくん。


旦那はパスタを、わたしはかぼちゃスープを作ってお出迎え。

彼らと過ごす時間は、旦那とわたしの一番のお気に入り。
いろんなことを話すし、それぞれお互いに興味を持っていて、話題が全く尽きる事がない。
ひとりだけが長々と話し続けることも無い。そのバランスがとても心地良い。
暮らしのこと、政治のこと、音楽のこと、芸術のこと、子育てのこと、自分自身のこと、国のこと、地球のこと。
いつだって楽しい時間をありがとうって、心から思う。
こんなふうに話せる人ってなかなかいないから、すごく大切にしたいと思う。

連チャンでちょっとバテてしまってたけれど、来てくれてありがとう!