秋の英国男優祭⑤
「イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密」
第二次世界大戦時下のイギリス。ケンブリッジ大学の数学教授アラン・チューリングは、ナチスドイツ軍の暗号“エニグマ”を解読するチームの一員となるが…
日本で今もっとも人気のある英国男優といえば、やっぱベネディクト・カンバーバッチでしょうか。そんなバッチさんが、今年のアカデミー賞で主演男優賞にノミネートされ、世界的なスターとしての名声を確立した話題作。
まさに天才はつらいよ、な話でした。人間、頭が良すぎるというのも考えものです。いろんな映画で、さまざまな天才主人公を見てきましたが、みんな例外なく不幸で破滅的な人生。あまりにも突出した才能って、神さまからのギフトではなく悪魔からの呪い、とさえ思えてしまいます。悲劇的な天才たちに比べて、私の人生は何て平和で幸福なんだろう…と安堵しつつ、凡人には縁のない情熱的な破滅とか波乱万丈が目映くもあって、羨望も覚えずにはいられません。
それにしてもアラン・チューリング…そのコミュ障っぷりときたら。彼って、いわゆるアスペルガー症候群だったのかな?症状にドンピシャ当てはまりますよね。何でも思ったことを口にしてしまう、遠まわしなオブラートな表現が理解できない、何でも額面通りに受け取ってしまい冗談や皮肉が通じないetc.彼自身には悪意など微塵もない、むしろ正直で純真なんだけど、周囲にとっては無神経でKYで無礼な迷惑人間以外のナニモノでもなく、怒りや憎しみえ買ってしまう。エニグマ解読チーム、軍の偉い人との円滑にコミュニケーションできない、噛み合わないやりとりを見てると、チューリングのように生きづらい人ってたくさんいるんだよな~と、暗澹とした気持ちにかられてしまいます。今でこそ、アスペルガーについては社会的に認知もされてきてるけど、昔はただの変な人、迷惑な人として疎まれ嫌われることが多かったんですよね…
チューリングはアスペルガーなだけでなく、同性愛者という十字架まで背負ってたので、より深刻。今では考えられませんが、ひと昔前のイギリスって、同性愛行為は犯罪だったんですね。同性愛者は刑務所かホルモン注射打つか、なんて非道すぎる人権蹂躙。チューリング、生まれたのが早すぎましたね。今だったら、あんな重く苦しい人生を歩まずにすんだでしょうに…
“人と違う”ということで迫害されたり嫌悪されたりする悲しさ、辛さ。でも、必要以上に人に媚びたり迎合したり、人の思惑や感情を気にしすぎるあまり、本当の自分を抑えたり隠したりして生きることのほうが、みじめで病んでいるようにも思えます。人と違っていい、人と違う自分を誇れる社会や人間関係の中で生きられたらいいですよね…
チューリング役を熱演し、オスカーにノミネートされたバッチさん。彼、ほんと変…じゃない、個性的な顔してますよね~。ワタシ的には男前でもイケメンでもないけど、ファンが多いのがすごく理解できる魅力の持ち主ではあります。チャラチャラしてない、誠実で真面目そうだけど、どっかフツーじゃない、私たちとは違う独自世界で生きてるような浮き世離れ感がユニーク。不幸そうな翳りがあっても、重苦しくない優しい悲哀があるところ、寂しげで傷ついた風情に胸キュン。コミュ障演技も、演技がヘタな俳優だとわざとらしくてイラっとなってたところですが、バッチはリアルで痛ましいけど時々クスっとさせるトボけた味わいもさりげなく出してて、上手だな~と感嘆。バッチって、他の英国俳優と違って、意外と小柄でずんぐりしてる?
チューリングと親密になるジョーン役、キーラ・ナイトレイも好演しオスカー候補に。私、キーラのことがすごく苦手なのですが、今回の彼女は役のおかげで好感度が高かったです。常に毅然としていて、チューリングが同性愛者と知っても動じず、ありのままの彼を受け入れようとしてくれるジョーンのような人、なかなかいないですよね。男と女の範を超えた愛って、憧れます。いびつかもしれないけど気高い愛を、受け入れることができなかったチューリングが悲しかったです。
MI6の諜報員役のマーク・ストロングが、シ、シブい!長身で恰幅がよく、スーツが似合うダンディな紳士だけど、一目でただ者じゃないと判る陰影、ミステリアスさが素敵。彼もフツーの男役ができない俳優ですよね。それにしてホント働き者なストロング氏です。バッチとは「裏切りのサーカス」でも共演してましたね。今さらな感想ですが…「裏切りのサーカス」って、バッチにトムハ、コリン・ファースにマーク・ストロング、ゲイリー・オールドマン。とんでもなく豪華キャストだよな~。
主人公は同性愛者ですが、ゲイゲイしいシーンは皆無。アランの少年時代の初恋が、切なすぎて腐涙。
↑オスカー授賞式などでのバッチさん、気取らないノリがよすぎるおちゃっぴーな姿に好感を抱かずにいられません。バッチさんって、絶対いいひとですよね!
「イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密」
第二次世界大戦時下のイギリス。ケンブリッジ大学の数学教授アラン・チューリングは、ナチスドイツ軍の暗号“エニグマ”を解読するチームの一員となるが…
日本で今もっとも人気のある英国男優といえば、やっぱベネディクト・カンバーバッチでしょうか。そんなバッチさんが、今年のアカデミー賞で主演男優賞にノミネートされ、世界的なスターとしての名声を確立した話題作。
まさに天才はつらいよ、な話でした。人間、頭が良すぎるというのも考えものです。いろんな映画で、さまざまな天才主人公を見てきましたが、みんな例外なく不幸で破滅的な人生。あまりにも突出した才能って、神さまからのギフトではなく悪魔からの呪い、とさえ思えてしまいます。悲劇的な天才たちに比べて、私の人生は何て平和で幸福なんだろう…と安堵しつつ、凡人には縁のない情熱的な破滅とか波乱万丈が目映くもあって、羨望も覚えずにはいられません。
それにしてもアラン・チューリング…そのコミュ障っぷりときたら。彼って、いわゆるアスペルガー症候群だったのかな?症状にドンピシャ当てはまりますよね。何でも思ったことを口にしてしまう、遠まわしなオブラートな表現が理解できない、何でも額面通りに受け取ってしまい冗談や皮肉が通じないetc.彼自身には悪意など微塵もない、むしろ正直で純真なんだけど、周囲にとっては無神経でKYで無礼な迷惑人間以外のナニモノでもなく、怒りや憎しみえ買ってしまう。エニグマ解読チーム、軍の偉い人との円滑にコミュニケーションできない、噛み合わないやりとりを見てると、チューリングのように生きづらい人ってたくさんいるんだよな~と、暗澹とした気持ちにかられてしまいます。今でこそ、アスペルガーについては社会的に認知もされてきてるけど、昔はただの変な人、迷惑な人として疎まれ嫌われることが多かったんですよね…
チューリングはアスペルガーなだけでなく、同性愛者という十字架まで背負ってたので、より深刻。今では考えられませんが、ひと昔前のイギリスって、同性愛行為は犯罪だったんですね。同性愛者は刑務所かホルモン注射打つか、なんて非道すぎる人権蹂躙。チューリング、生まれたのが早すぎましたね。今だったら、あんな重く苦しい人生を歩まずにすんだでしょうに…
“人と違う”ということで迫害されたり嫌悪されたりする悲しさ、辛さ。でも、必要以上に人に媚びたり迎合したり、人の思惑や感情を気にしすぎるあまり、本当の自分を抑えたり隠したりして生きることのほうが、みじめで病んでいるようにも思えます。人と違っていい、人と違う自分を誇れる社会や人間関係の中で生きられたらいいですよね…
チューリング役を熱演し、オスカーにノミネートされたバッチさん。彼、ほんと変…じゃない、個性的な顔してますよね~。ワタシ的には男前でもイケメンでもないけど、ファンが多いのがすごく理解できる魅力の持ち主ではあります。チャラチャラしてない、誠実で真面目そうだけど、どっかフツーじゃない、私たちとは違う独自世界で生きてるような浮き世離れ感がユニーク。不幸そうな翳りがあっても、重苦しくない優しい悲哀があるところ、寂しげで傷ついた風情に胸キュン。コミュ障演技も、演技がヘタな俳優だとわざとらしくてイラっとなってたところですが、バッチはリアルで痛ましいけど時々クスっとさせるトボけた味わいもさりげなく出してて、上手だな~と感嘆。バッチって、他の英国俳優と違って、意外と小柄でずんぐりしてる?
チューリングと親密になるジョーン役、キーラ・ナイトレイも好演しオスカー候補に。私、キーラのことがすごく苦手なのですが、今回の彼女は役のおかげで好感度が高かったです。常に毅然としていて、チューリングが同性愛者と知っても動じず、ありのままの彼を受け入れようとしてくれるジョーンのような人、なかなかいないですよね。男と女の範を超えた愛って、憧れます。いびつかもしれないけど気高い愛を、受け入れることができなかったチューリングが悲しかったです。
MI6の諜報員役のマーク・ストロングが、シ、シブい!長身で恰幅がよく、スーツが似合うダンディな紳士だけど、一目でただ者じゃないと判る陰影、ミステリアスさが素敵。彼もフツーの男役ができない俳優ですよね。それにしてホント働き者なストロング氏です。バッチとは「裏切りのサーカス」でも共演してましたね。今さらな感想ですが…「裏切りのサーカス」って、バッチにトムハ、コリン・ファースにマーク・ストロング、ゲイリー・オールドマン。とんでもなく豪華キャストだよな~。
主人公は同性愛者ですが、ゲイゲイしいシーンは皆無。アランの少年時代の初恋が、切なすぎて腐涙。
↑オスカー授賞式などでのバッチさん、気取らないノリがよすぎるおちゃっぴーな姿に好感を抱かずにいられません。バッチさんって、絶対いいひとですよね!
飛行機の中で見られたんよね
字幕無かったでしょ 凄い!
今年も、数本しか劇場に足を運びませんでしたが。
家族に『オススメ!』と声高らかに
言ってもスルーされたまま。
たけ子さんの、レビューを読んで
振り返ることがでしました。
カンバーパッチって
本当に個性的な顔をしてますよね
作品を見て、惚れちゃう感じでしょか?
シャーロックでも、凡人ではなく
アランでも、凡人でなく
何かを持ってる役がハマります。
色んな役を演じてますが
孤独感を感じさせます。
外人(汗)には、本当に興味ないけど
この人の作品は被り付きで
みたいです。
『遺産争続』見てますよ
向井リーより、脇の怪演者たちが
目当てです。
飛行機の中では、ラッキーなことに日本語吹き替え版じゃったんよ!
はるさんは、映画館でご覧になったんよね。わしも今年は、観に行けんかった映画ようけあるわ~。
バッチ、ほんま面白い顔しとるよね~。孤独な天才役がオハコじゃけど、フツーの男役も巧い。「8月の家族たち」とか「スモールアイランド」とかのフツーなバッチも好きなんよ。my motherもバッチに今ハマってます。ジョニー・デップ共演の「ブラックスキャンダル」が待ち遠しいのお~。
遺産争族、おもろいよね~。一徳が最強。ムカイリー、濃ゆい脇役軍団に食われんよう頑張りんさいや~!
そうれはそうと、はるさん韓ドラ何観ようるん?わし、某時代劇に今ズッパまっとるんよ~。
お母様も、バッチさんに嵌ってるじゃね
気が合いそう☆
>8月の家族たち」とか「スモールアイランド」
好きっていう割に、シラナカッタ
フタバに走るわ~
たけ子さんが嵌まっちょる某時代劇
奇皇后?
私は、密会ってドラマ見てたよ
若い男性とアラフォーの恋愛物だと
思っていたけど‥韓ドラっぽくなくて
凝ったドラマでした。
バッチさん、8月の家族たちもスモールアイランドも、主役じゃないけどいい味だしてましたよ~。おすすめ!
オモオモ!何で分かったん?!そうです、奇皇后です!BSNHKの週一放送がもどかしくて、DVD鑑賞!もう休みの日はどこにも行かず、引きこもって奇皇后してます♪ハ・ジウォンのドラマ、ハズレがないですよね~。チュ・ジンモ、チョアチョア~!
密会、コロ先輩ことユ・アインくん主演ですよね?アインくんが熟女と色欲に溺れる内容ですか?!それなら観ます!