まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

哀しみの熟年スパイ

2012-11-20 | イギリス、アイルランド映画
 「裏切りのサーカス」
 東西冷戦時代のイギリス。英国諜報部、別名サーカスの元諜報員スマイリーは、組織内に潜伏しているソ連の2重スパイの正体を突き止めるよう指令を受けるが…
 元スパイの作家、ジョン・ル・カレの小説「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」の映画化。スパイものといえばのアクションやサスペンスを一切排除したリアルフィクション、とでも言うのでしょうか。スパイなんて、私からすれば宇宙人や魔法使いと同じくらい非現実でファンタジーな存在なので、一般人の知らないところでこんなことがホントに起きてるのか、と観ていて不思議な思いにかられるばかりでした。当時の国際情勢もチンプンカンプンなので、スマイリーたちがいったい何をしているのか???で、話について行けませんでした。
 話が理解できない上に、暗くて淡々とした展開やムードがかなり寝るなー!寝たら死ぬ!な雪山遭難系で、何度も睡魔に襲われてしまいました。私はやっぱ。ミッション・インポッシブルや007みたいなド派手でエンターテイメントなスパイ映画のほうが好きです。
 それにしても。ひそやかで危険な諜報活動に命を賭けるスパイたち、お国のためとはいえ、邪魔になったりしくじったりしたら、虫けらのように踏み潰されてしまうのが哀れすぎる。諜報員って、でもどーやってなるんだろう?フツーに就活してなるのかしらん?
 キャストがシブくて魅力的です。

 スマイリー役で、意外にも初めてオスカーにノミネートされたゲイリー・オールドマン。かつては英国の異端児的な、知る人ぞ知る的な個性派男優だった彼も、ハリポタやバットマンなど超メジャーな人気シリーズで、すっかり映画ファンにはおなじみの存在に。彼が主役として高く評価されたのって、久しぶりのことではないでしょうか。静かな孤高の中にも冷徹な凄気を感じさせる演技、そして枯れた哀愁は、チャラい若造男優を見飽きた目には新鮮でした。
 いろんな映画にチョコチョコ出てる多忙俳優マーク・ストロングの、翳りのある男前ぶりも相変わらず良かった。TVシリーズ「シャーロック」で人気のベネディクト・カンバーバッチが、いちばん目立つ美味しい役だったかも。顔がキツすぎて、私はちょっと苦手ですが…
 コリン・ファースの胡散臭い紳士ぶりも秀逸でしたが、私がこの映画を観たのは言うまでもなく、my new 英国愛人トム・ハーディ目当てさ♪

 東側への出張スパイ役のトム、出番は少なかったけど、やっぱ可愛いいつもより長めの髪も、彼をいっそう若々しく可愛く見せてました。ゴツいけど優しそうなところがいいんですよねえ。それにしても。敏腕でタフな野郎系、でもロマンチストで女に弱いスパイ、なんて「BLACK & WHITE」と同じじゃん。見た目が明るく爽やかで強そうなので、絶望したり嘆いたりする沈鬱な役が似合わないトムです。
 この映画、かなりゲイ色が濃ゆいです。男色シーンとかはないのですが、絡み合う視線や切ない言葉で、シブい男たちがゲイゲイしく苦悩してます(笑)。でも、熟年男同士の愛は萌えませんわ。乙女脳な腐は、やっぱ若く美しいBLじゃないとキュンキュンこない♪

 ↑トム、甘えすぎ!ゲイリーおじさん、困ってるよそーいやこの二人、「ダークナイト ライジング」でも共演してましたね。こんなゴツくて可愛い男が甘えてきたら、愛い奴じゃのうと、おじさんもメロメロになりそうですね



 

 
 

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