まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

ブルネット秘書の殺人捜査!

2013-11-27 | フランス、ベルギー映画
 赤ちゃん取り違え事件が今、世間の耳目を集めていますが…
 韓流ドラマか、昔の少女漫画か大映ドラマの中だけの出来事と思ってたけど、実際にも起きてるんですね。記者会見で、ほんとは裕福な家に生まれたのに、貧乏な家に取り違えられた男性が、何かそのことへの恨みがましさを吐露してましたが…まあ気持ちは理解できるけど…貧乏でも愛情たっぷりに育てられたら、ほんとは金持ちだったのに!という恨みは抱くことはなかったでしょうか…
 実は私、子どもの頃、わしはホントはよその子!ホントの親は大金持ちで、いつか私を迎えに来る!と頑なに信じてたんですよねえ。今まで育ててくれてありがとう!と感謝する私にmy motherは、残念じゃけどあんたの顔、私そっくりじゃけん、と冷笑するのでした。DNA鑑定するまでもなく、顔も性格も、my motherとの血のつながりは確実(笑)。ああ~今からでもいいので、どっかの大富豪が私を引き取ってくれんかのお!ちょっと浅ましくも夢見る夢子な私です♪

 「日曜日が待ち遠しい!」
 不動産会社の社長ジュリアンは、妻の愛人を射殺した容疑を警察にかけられる。やがて妻も何者かに殺害され、窮地に陥ったジュリアンの潔白を証明するため、秘書のバルバラが事件の真相を追うことに…
 フランソワ・トリュフォー監督の遺作です。軽妙洒脱な雰囲気、美しく優雅なモノクロなど、古き佳きハリウッド喜劇風で、最後の作品らしからぬ明るさ、楽しさに満ちたミステリータッチのコメディです。こういう小粋で洗練された映画、最近ではほとんど観ることができないので、とても新鮮でもあります。
 女探偵を気取り奔走するバルバラの危険な冒険が、軽やかなサスペンスタッチでテンポよく描かれています。片平なぎさも真っ青な、バルバラの素人探偵ぶりが笑えます。どこにでも颯爽と、シレっと潜り込んで探りを入れるバルバラの、大胆不敵な行動力が小気味よいです。娼婦に化けて、ヤバい盛り場に堂々と潜入し、ヤバい目にも遭いながら、ぜんぜんビビったり動揺したりもしないバルバラ、秘書にしとくにはもったいない肝っ玉!刑事にトラバーユすべきだと思った。事件を楽しんでる風もあるところは、少々不謹慎だとも思ったけど、そのマイペースさはかなりカッコいいです。
 事件の謎そのものは、日本の2時間ドラマみたいで、ちょっと拍子抜けします。犯人の正体も動機も大した驚きがなくて、かなりトホホではあります。無駄に殺されすぎなのも、日本の2時間ドラマと同じ。

 バルバラ役のファニー・アルダンの魅力が、余すことなく引き出されています。当時恋人だったトリュフォー監督の、彼女への愛が感じられます。彼女、ほんとカッコいいですよね~。ニューハーフみたいで男らしい(笑)けど、すごくエレガント。そして、どんな女優にもない知性が高級な香水のように漂ってて、私カッコいいでしょ?とクールな大人の女ぶって同性に媚びてる日本の女優なんて、ほんと薄っぺらいよなあと思わせます。彼女の美脚も素敵。ハイヒールでパリの裏町を闊歩する姿は、ほんと惚れ惚れしちゃいます。
 ジュリアン役は、近作「愛、アムール」で健在ぶりを見せつけた名優ジャン・ルイ・トランティニャン。シブい!ちょっと顔が怖いし、重い役のほうが似合う俳優なので、こういった軽やかなコメディではちょっと違和感が。バルバラが何でジュリアンに恋するようになったのかも、あのジュリアンのキャラだと理解できなかった。単にシブい見た目がタイプだったのかしらん。

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