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19世紀半ばのアメリカ、マサチューセッツ州。マーチ家の4人姉妹メグ、ジョー、ベス、エイミーは母と共に、従軍中の父が留守にしている家を仲睦まじく守っていた。ジョーは将来作家になるという夢を抱いていたが…
原作の文学小説は、何度もハリウッドで映画化されています。これはその最新版。キャサリン・ヘプバーン版とウィノナ・ライダー版も秀作でしたが、才女グレタ・ガーヴィク監督によるこの最新版もなかなかの佳作でした。旧作よりも躍動感があって瑞々しく、それでいてレトロな映像で古き良き時代の雰囲気を醸していたところが斬新でした。女性の生き方、生き辛さについても考えさせられるメッセージ性もあって、女性の地位が高まり権利も認められるようになっているとはいえ、まだまだ女性にとって理不尽で不平等な現代社会にも通じる内容になってました。何でも社会のせい、男が悪いと声高に糾弾するガチなフェミニズム映画は苦手ですが、この映画のフェミニズムはあくまで軽快で爽やかだったので、ドン引きしたり気重にならずに観られました。
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ソフィア・コッポラ監督の作品とか、ガーリーすぎる映画は苦手。そもそも女の子になんか全然興味ないし
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いつも明るく楽しく、愛にあふれているマーチ家ですが。素敵だなとは思いつつ、こんな騒々しい暮らしはゴメンだわ、とも。姉妹でイチャイチャするのもケンカするのも、すごい体力と気力が必要。マーチ姉妹の元気すぎる愛情、見ていて疲れました。愛にあふれた騒々しい生活より、愛はないけど静かな生活のほうがいい…な私って、つくづく可哀想なぼっち体質
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この映画、キャストがすごい豪華です!ほぼオスカー受賞者、もしくは候補経験者。実質のヒロイン、次女のジョー役で20代半ばにして4度目!のアカデミー賞ノミネートとなったシアーシャ・ローナン。ケイト・ウィンスレット路線ですね~。透明感がありながら、可憐な妖精とは真逆の凛々しく闊達な女丈夫。長身でゴツい体格も頼もしい。聡明で勇ましいけどデリケートな演技が秀逸。ラスト近くの、女の自立!とイキってはみたけどやっぱり不安、寂しい…と一度はフった男とヨリを戻そうとする、イタくてみっともない女心を表現する惑乱演技が、ほんとに素晴らしかったです。
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長女メグ役は、ハリポタでおなじみのエマ・ワトソン。初めて彼女がいい女優、きれいな女性に見えた。世間の美女扱いには疑問ですが、メグみたいな地味で思慮深い娘役だとしっくりきます。顔が極小!四女エイミー役のフローレンス・ピューの、おばはんみたいな豪快さと貫禄が強烈。それにしても。シアーシャはアイルランド人、エマとフローレンスはイギリス人。アメリカ人の姉妹役なのに。ハリウッドの若手女優の人材不足が深刻。ママ役は「マリッジ・ストーリー」でオスカーを獲得したばかりのローラ・ダーン、金持ちの伯母さん役は大女優メリル・ストリープ、隣家の金持ち爺さん役はクリス・クーパーと、ベテラン大物が脇役で出演。
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隣家の金持ち爺さんの孫ローリー役、ティモシー・シャラメがカッコカワいい!優雅な放蕩息子役が似合う。ヨーロピアンな貴族的雰囲気とアメリカンな明るさを併せ持った魅力。劇中の時代劇衣装も、ティモたんなら現代の私生活で着てもオシャレに見えるのでは。ティモたん、可愛いけどたまに細く色白くなったミスター・ビーンに似て見えたのは私だけ?ジョーが下宿先で知り合う大学教授役、ルイ・ガレルがイメチェンに近い好演。フランスの退廃王子だった彼が、優しくて温かい朴訥な男性役だったのが新鮮でした。英語もお上手!ティモたんといいルイといい、フレンチテイストな若手男優の起用もハイセンスな映画です。ローリーの家庭教師で後にメグの夫となる青年役は、「チャタレイ夫人の恋人」でヒロインの夫役を好演した英国俳優のジェームズ・ノートン。素朴で優しそうな、感じのいい俳優。オスカーを受賞した衣装も目に楽しい!
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↑ ルイ&ティモ、フランス映画でも共演してほしいですね(^^♪