まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

イケメンに授乳

2019-10-04 | ドイツ、オーストリア映画
 「スリーブラザーズ&ベビー」
 亡き両親から受け継いだ洋裁店を営む兄サミ、ミュージシャンを目指す弟メセトと暮らす無職のセラルは、交通事故で意識不明の重体となった元恋人アナの赤ん坊を預かり面倒を見るハメに陥る。兄弟で育児に悪戦苦闘する中、滞納した家賃を払うため母の貴金属を売って工面した金を、セラルはギャンブルに使ってしまい…
 大ヒットした懐かしのフランス映画「赤ちゃんに乾杯!」そのハリウッドリメイク「スリーメン&ベイビー」のドイツ版。前2作は優雅な独身男たちが主人公でしたが、この作品はサエないトルコ系3人兄弟になってました。

 可愛い赤ちゃんにも動物にもあまり興味がないので、その手の映画はあまり観ない私。仏版も米版も未見なのですが、この独版はスルーできませんでした。赤ちゃんではなく、イケメンに食いついてしまいました次男セラル役のコスティア・ウルマンが、めっちゃイケメンインドとドイツのハーフであるコスティアですが、どこからどう見てもインド男って感じではなく、それでいて適度に濃ゆいスウィートスパイシーなイケメンで、口当たりのよいカレーみたいな男なのです。「5%の奇跡」の彼は真面目で優しい善い子な役でしたが、今回の彼はちょっとロクデナシなチョイワルキャラで、そんな彼もなかなかチャーミングでした。

 大きな美しい瞳、小柄なところとか、やっぱちょっとガエル・ガルシア・ベルナルに似てるコスティア。兄と弟がブサイクなので、よけいコスティアの美男ぶりが際立ってました。カジノでのタキシード姿、カッコよすぎ!ロクデナシどころか、インドの貴公子にしか見えんかったぞ。それにしても兄弟間顔面格差、ありすぎ!私が兄か弟だったら、親を恨むわ。美男なだけでなく、濃ゆいエロフェロモンもガエルと共通してます。浅黒い肌がセクシー。小柄だけどいいカラダしてます。濡れ場とかはないけど、衝撃(笑撃?)の全裸シーンあり。

 銀行から金を借りるため、意を決して言われるがままストーリーキング、すっぽんぽんで白鳥の湖を踊ったり、卑猥に腰を振るコスティア。あれ、よくやったな~。お笑い芸人だってあれは易々とはできませんよ。日本のイケメン俳優にはまず無理でしょう。コスティアのイケメンぶりと役者魂に、ファンは感激するのみ。

 でも、セラルのキャラには共感も魅力も感られず残念。切羽詰まったらギャンブル、ババア相手の男娼、あげくは泥棒とか、まっとうに生きるという選択肢がないクズっぷりが不愉快だった。兄と弟も笑えないアホ男で、とにかく他人の迷惑とか事情なんかどうでもよく、常に自分たちのことだけな思考回路と言動。3人そろって知人の家に転がりこみ、遠慮も恐縮もしない厚かましさにも不快感しか覚えませんでした。人種ネタが多かったけど、インド人やトルコ人のそういった図々しい国民性を皮肉ってたのかな。ドイツの白人からしたらインド人もトルコ人もアラブ人も同じで、テロリストかカレー屋のどっちか、みたいな扱いがブラックな笑いを。

 あと、下品な下ネタも多かったです。そういうの好きなので、私は笑えました。金持ちのエロばあさんとセラルの、お下品な言葉攻め会話がなかなか愉快でした。ラスト近くにこのバアさんが意外な形で兄弟に幸運をもたらすのですが、それもこれもセラルがイケメンだったおかげ。イケメンってやっぱ得!セラルが怠惰で不真面目になったのは、イケメンゆえにいろいろ甘い汁を吸うこともあったからでしょうか。肝心の赤ちゃんは、可愛いし演技ができることに驚異!だったのですが、意外と早くママの元へ戻ってしまい、3兄弟がドタバタと育児に奮闘したりとか、赤ちゃんによって心も人生も変化が、みたいな笑いや感動はあまりなかったです。

 ↑ ドイツのコスティア・ウルマンと、イギリスのリズ・アーメッドが、いま私の中でのインド系イケメンの双璧です
コメント (4)
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