まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

ブラパのイケメンレストラン

2016-11-25 | 北米映画 08~14
 「二つ星の料理人」
 ロンドンでホテルを経営するトニーの前に、数年前に彼のパリの店で問題を起こし失踪した天才的シェフ、アダム・ジョーンズが現れる。アダムは再起のため、ミシュランの三ツ星を獲得しようと仲間たちを集めるが、その破綻した性格が災いして…
 愛しのブラッドリー・クーパー主演作です。近年は、3年連続でオスカー候補になるなど、今や人気と実力を兼ね備えたハリウッドきってのスターとなったブラパ。どちらかと言えば、コメディ系俳優である彼ですが、シリアスな彼も悪くないです。シリアスといっても、暗くも重くもならないところがブラパのいいところ。明るい笑顔や楽しいおバカ演技は封印していましたが、エキセントリックで衝動的な言動とか、ぷっつんブチキレ演技は、いつものブラパで笑えました。私、ブラパのキレ芸がすごい好きなんですよね~。

 ブラパも、私が大好きな陽気でタフなオールアメリカン男なのですが、マットとかカッコいいけど何か垢抜けないヤボったい他のハリウッド男優と違って、飾り気のなさの中にも何となく洗練されたスマートな小粋さがあります。今回のシェフ姿も、似合ってて超イケてました!シェフ姿だけでなく、革ジャンにオートバイとか、何の変哲もない白いTシャツとジーンズも、ファッショングラビアみたいだった。ノータイのスーツとか、ブラパの右に出るものなし!なカッコよさですよ。

 「世界にひとつのプレイブック」や「アメリカン・スナイパー」など、心に問題を抱えた男の役は、ブラパの十八番。今回もお約束の如く、豪快に怒鳴って暴れてました。ライバルのシェフの店に泥酔して乱入し狂態とか、ほとんどコメディでした。ブラパのプッツン演技、ヤバい狂気とおバカが融合した絶妙さで、ほんと素晴らしい!
 ブラパのガタイのよさも好き!バキバキ筋肉質、ではなく、ガッチリムッチリ系なのがまさに私好みなんです。抱かれ心地、よさそう。肉布団にしたい!あと、ブラパのフランス語も聞けます。「ミケランジェロ・プロジェクト」のマットと違って、かなり流暢な感じでカッコよかった。聞くところによると、ブラパは学生時代にフランス留学してたらしいです。道理で上手なわけだ!ぜひフランス映画にも出てほしいものです。

 ブラパはカッコよく、演技も彼ならではのものでしたが、アダム・ジョーンズという主人公に共感と魅力を覚えなかったのが、とても残念な映画でした。天才なら何しても許されるの?彼の周囲の人たちが、みんな善い人すぎる。そういうところが、ちょっと「グッド・ウィル・ハンティング」とよく似てました。なぜあそこまでアダムがコワレてしまったのか、もうちょっと掘り下げて描けてれば、彼の傲慢さ、コミュ障さにも理解、納得ができたかもしれません。とにかく、イケメンでチャーミングなブラパが演じたから、話が成立した映画です。アダムがもし見た目キモブサ男だったら、誰も相手にしなかったでしょうし。

 あと、アダムたちの作る料理が、見た目はきれいだけど、あんまし美味しそうじゃなかった。庶民が食べられない料理というのも、何か感じ悪かったです。
 この映画、キャストが無駄なまでに豪華でインターナショナル!
 トニー役は、これまた大好きなカワウソ男、ダニエル・ブリュール(ドイツ)。アダムへのツンデレっぷりが、可愛くて切なかった。トニーはゲイで、アダムに片想いしている、という美味しい設定が巧く活かされてなかったのが、かなり惜しい。ブラパとダニエルのキスシーン!には、かなり萌えましたが。

 アダムのシェフ仲間役には、オマール・シー(フランス)とリッカルド・スカマルチョ(イタリア)。せっかく個性的なヨーロッパ男優を起用したのに、別に彼らじゃなくてもいいようなもったいない使われ方。アダムと恋に落ちるシングルマザーのシェフ役は、ブラパとは「アメリカン・スナイパー」でも共演してたシエナ・ミラー(イギリス)。彼女とのロマンス、ありきたりでつまんなかったわ~。トニーと結ばれるほうが、よっぽど面白い話になりそうだったのに。

 精神科医役に名女優のエマ・トンプソン(イギリス)、料理評論家役にユマ・サーマン(アメリカ)。二人ともチョイ役です。そして、アダムの元カノ役で、アリシア・ヴィキャンデル(スウェーデン)も登場。ヴィキャ子、またあんたか!な働き者ぶりに驚嘆。彼女もチョイ役ですが。それにしてもヴィキャ子、可愛いけどすごい色黒ですよね~。
 いろんな意味で惜しい!点が多い映画ですが、せっかくロンドンを舞台にしてたのに、赤い二階建てバスが走ってるのでかろうじてロンドンと分かる程度で、ここはシカゴ、ボストン、と言ってもスルーされそうな撮り方してたのが、最大のトホホかもしれません。

 ジェニファー・ローレンス共演の“Joy”は、いつ日本公開なんでしょう?「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー2」も待ち遠しい!最新作は、レディ・ガガをヒロインに迎えて初の監督に挑む「スター誕生」のリメイク!
コメント (4)
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