まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

レオレオ詐欺!ゼニだクスリだハジけてトブさ

2014-06-03 | 北米映画 08~14
 「ウルフ・オブ・ウォールストリート」
 その野望と才知で、一介の証券マンから瞬く間に億万長者に成り上がるジョーダン・ベルフォード。破天荒な金遣いとアコギな金儲けは、やがて彼を破滅へと導くが…
 これ、実話って…ほんまかいな~!?と、にわかには信じがたいトンデモ物語でした。ジョーダン、その名の通り冗談としか思えないほど、その生き様はクレイジー。金まみれ、ドラッグまみれ、セックスまみれ、まさに俗悪王って感じ。あそこまで徹底してたら、醜悪を通り越してむしろ清々しいかも…金にあかせて何でも手に入れるジョーダンですが、その浪費っぷりに圧倒されます。リッチライフも、まったく憧れない羨ましくない贅沢さ。ピカピカだけど空っぽって感じで。すごく間違ってるよな~と笑える呆れる金遣いの荒さです。金儲けのためには手段を選ばない、自分さえ得すりゃいい、金さえあればすべて許される、なアメリカ人の超拝金主義・物質主義が、滑稽かつ恐ろしい。カネはまさに人を狂わせるんですね。狂ってしまうほどの大金、一度は手にしてみたいものですが(笑)。
 金も人を狂わせますが、それ以上にヤバいのがクスリ。ジョーダンや仲間たちのドラッグ中毒ぶりが非道すぎます。ASKAなんかまだ可愛いもんでしょ、ジョーダンたちに比べれば。白昼堂々と人前でラリってるし。飛行機内での乱痴気トリップ状態は、まさに極悪。社会問題、国際問題ものですよ。捕まらないのも不思議ですが、よく死なないなあ~と悪い意味で感心。命がけの享楽だよな~と。金、ドラッグとくれば、次はセックス。まさにセックス中毒でもあるジョーダンのヤリっぷりも圧巻です。よく病気にならないな~と、この方面でもヘンな感心を。
 めくるめくような狂乱、狂騒に巻き込まれ、3時間近い長さがあまり気になりませんでした。巨匠マーティン・スコセッシ監督、いまだ衰えない狂熱のパワーに脱帽です。そして、アカデミー賞にもノミネートされた、レオナルド・ディカプリオ一世一代の大熱演大珍演に目がテン!

 レオ~!おーい!ずいぶん弾けてトンじゃったね~!撮影中、素面じゃないだろ!ホントにラリってるとしか思えないほどのラリパッパ演技でした。もうね、レオのノンストップ顔芸が笑えて仕方なかった。スゴい顔するんですよ。この映画を観たら、もう彼をイケメン、二枚目なんて誰も思わなくなりますよ。狂気は彼のオハコですが、今回は狂気に笑いが加味されていて、そのハイパーテンションなはっちゃけっぷりに、爆笑苦笑失笑の嵐です。

 日本の下っ端お笑い芸人でさえ、ここまでしないのでは…ハリウッドの大スターであるレオの、まさに捨て身、渾身の超絶おバカ醜態のオンパレード。笑えるシーンはいっぱいあるのですが、特に私が好きなのが、結婚式でのヘンなダンス。それと、女王さまに調教されるSMシーン。ケツの穴にローソク突っ込まれてアヒャアヒャ大騒ぎする、ハレンチでアホなレオに感涙!実生活ではエコロジストで知られるレオですが…こんな迫真の毒々しいオゲレツ演技するレオに、エコの大切さを説かれても…まったく説得力がありません

 終始おバカでイカレチンポじゃない、イカレポンチなレオですが、すごく可愛くもあるんですよね~。とっちゃん坊やな童顔とか、ガタイはいいけどちょっとユルいムチっとした裸とか。プリンとしたケツがキュートでした。脱ぎ率も、レオ史上最も高い映画かも。でも相変わらず、女と絡んでも全然エロくないレオ。おっさんになっても、若々しさと可愛さを失わないところが、レオのスゴいところです。口八丁手八丁、立て板に水のごとく喋くり倒すレオの、ノリノリな楽しそうな演技も出色です。笑顔が多いのもレオファンには嬉しい作品。いつもは眉間にシワ寄せて苦悩、青筋立ててプッツンなレオなので、今回の明るくおバカな彼は新鮮でもありました。まさにオスカー級の演技でしたが、これで受賞しなくて良かったとも…ともあれ、レオがスゴい役者だということを、あらためて思い知ることができました。あの演技、日本の俳優にはまず無理でしょうし。スコ爺とのコンビ作の中では、いちばん面白かったです。
 脇役のジョナ・ヒル、マシュー・マコノヒー、ジャン・デュジャルダンも印象的な珍演と存在感でした。

 休業宣言したレオですが、新作情報も途絶えません。ひょっとして、休むぞ詐欺?! 
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする