世紀の瞬間!とか決定的瞬間!に出くわし、目撃するってことは全然ない私ですが、どうでもいい場面、よりによってこんなもの、な目撃ドキュン☆は、多いんですよねえ。
こないだも、ブックセンターで女子高生の万引き現場、見ちゃったし。昨日は、たまたま裏庭に行ったら、下の空き地で中年男が茂みに座ってウ○コしてたし。学生の時も、やたら知人友人の浮気現場とか恥ずかしい姿に遭遇することが頻繁でした。いまに2時間ドラマの脇役みたいに、殺される目撃者になりそうで怖いです。
「ボルベール 帰郷」
父親を殺してしまった娘を救うため、ライムンダは夫の死体を冷蔵庫に隠す。そんな中、数年前に火事で死んだはずの母が姿を現し...
ペドロ・アルモドバル監督作品に出てくる、どんな逆境や困難、悲しみや苦しみにあっても、たくましくしたたかに生きる女たちのバイタリティや前向きさって、決して真っ当じゃないし、トンデモなさすぎておいおいっ!と呆れてしまうばかりですが、そこがアルモならでは、アルモでしか創り得ない独特さがありますよね。常に血まみれ、セックスがらみで陰惨なはずなのに、突き抜けたアッケラカンさがあって笑えるところが、ほんと独特です。
近作の「オール・アバウト・マイ・マザー」「トーク・トゥ・ハー」で世界的名匠となり、アルモ印にハズレなし!なブランド監督になったアルモ姐さん。この作品も、オール・アバウト~やトーク~ほどではないにせよ、高い評価を得ました。私は、ちょっと哀感が強くシンミリしすぎてた前2作より、この作品のほうが好きかも。トンデモ度と笑い度が程よくブレンドされていたような気がして。
殺人、死体遺棄、不治の病、近親相姦と、何でもアリ!なアルモ定食、相変わらずコッテリしてます。そこに今度は幽霊?!な怪奇味も加わって、いっそう濃い目に。意外な展開と驚愕の真実も、ますます冴えてます。
これでドロドロな暗い悲劇にならないのが、ほんと不思議ですよねえ。みんなヘヴィな問題を抱えてるのに、それさえ生きる活力ししてる強さが素敵です。母娘そろって男運が悪すぎる女たちですが、ギリギリのところまで許す深い愛や、限界に達した時の怒りのパワーは、くらたま的だめんず女を嘲笑するものと違い、結局のところ女は男より大きい存在なのだ!という、アルモの女性への崇敬と敬愛にあふれていて、微笑ましい。
でも、それってあくまで、アルモが理想とする憧れの女性像ですよね。リアルな女心って、結局は女しか理解できないし描けないと思う。けど、辛気臭い、おぞましいだけの女の現実を突きつける映画よりも、ありえねー!なアルモの女性賛歌映画のほうが、見ていて面白いし楽しい。でも、往年のアルモ女性映画と比べたら、トンデモ&ぶっとび度は大人しくなってるのが、ちょっと物足りないかも...アルモ独特のカラフルさも、かつての毒々しさが薄まってる感じがするし。
ヒロイン・ライムンダを演じ、カンヌ映画祭の女優賞受賞、さらにオスカーにまで初ノミネートされるなど、まさに女を咲かせた感のあるペネロペ・クルス。ハリウッドでは映画よりゴシップで活躍した彼女ですが、里帰りしたスペインでは存分に魅力と演技力を発揮。女優って花と同じで、やっぱ大輪に咲くには土壌が大事なんだろうなあ。それと、作り手も。高級な花ほど、土も育てる人も選ぶものですよね。
いい年して清純カマトトが多い地味な日本の女優を見慣れてると、ペネロペみたいな大胆で挑発的で華やかでエロい女優は、ほんと強いアルコールみたいにキク~!彼女、いい女優ですよね。嫌いって人が多いけど(特に女性)、私は好きだなあ。ちょっと下品な美しさがいい。ローティーンの娘がいる役に違和感があまりないほど、見事に熟女に扮してるけど、ふとした表情なんか、すごく可愛いし。レストランで歌うシーンが、すごく良かった。アルモのお気に娘、という他の女優が羨ましがる立場でもあるペネロペ。女優にとって、ゲイの天才監督って一緒に仕事するには理想的なのでは?ヘンな関係にならずにすむだろうし、男よりも女の感性や気持ちに敏感で配慮もしてくれそうだし。
カンヌ映画祭では、出演女優全員が女優賞受賞、というのも納得できるほど、ペネロペ以外の女優たちも印象的な好演。アルモ女優の重鎮、幽霊?ママ役のカルマン・マウラの、ちょっとトボけた、でも情念のこもった演技も秀逸。ライムンダの姉ちゃんも、味のあるキャラでした。
隣人のアグスティナって、アルモ映画ではおなじみの優しいオネエマンかと思い込んでたんですが、あれは男優ではなくホントの女優!?どー見てもオカマなんだけど...
レストランに来る映画クルーの青年が、ちょっとフェレ・マルティネス似でカッコ可愛かった。
こないだも、ブックセンターで女子高生の万引き現場、見ちゃったし。昨日は、たまたま裏庭に行ったら、下の空き地で中年男が茂みに座ってウ○コしてたし。学生の時も、やたら知人友人の浮気現場とか恥ずかしい姿に遭遇することが頻繁でした。いまに2時間ドラマの脇役みたいに、殺される目撃者になりそうで怖いです。
「ボルベール 帰郷」
父親を殺してしまった娘を救うため、ライムンダは夫の死体を冷蔵庫に隠す。そんな中、数年前に火事で死んだはずの母が姿を現し...
ペドロ・アルモドバル監督作品に出てくる、どんな逆境や困難、悲しみや苦しみにあっても、たくましくしたたかに生きる女たちのバイタリティや前向きさって、決して真っ当じゃないし、トンデモなさすぎておいおいっ!と呆れてしまうばかりですが、そこがアルモならでは、アルモでしか創り得ない独特さがありますよね。常に血まみれ、セックスがらみで陰惨なはずなのに、突き抜けたアッケラカンさがあって笑えるところが、ほんと独特です。
近作の「オール・アバウト・マイ・マザー」「トーク・トゥ・ハー」で世界的名匠となり、アルモ印にハズレなし!なブランド監督になったアルモ姐さん。この作品も、オール・アバウト~やトーク~ほどではないにせよ、高い評価を得ました。私は、ちょっと哀感が強くシンミリしすぎてた前2作より、この作品のほうが好きかも。トンデモ度と笑い度が程よくブレンドされていたような気がして。
殺人、死体遺棄、不治の病、近親相姦と、何でもアリ!なアルモ定食、相変わらずコッテリしてます。そこに今度は幽霊?!な怪奇味も加わって、いっそう濃い目に。意外な展開と驚愕の真実も、ますます冴えてます。
これでドロドロな暗い悲劇にならないのが、ほんと不思議ですよねえ。みんなヘヴィな問題を抱えてるのに、それさえ生きる活力ししてる強さが素敵です。母娘そろって男運が悪すぎる女たちですが、ギリギリのところまで許す深い愛や、限界に達した時の怒りのパワーは、くらたま的だめんず女を嘲笑するものと違い、結局のところ女は男より大きい存在なのだ!という、アルモの女性への崇敬と敬愛にあふれていて、微笑ましい。
でも、それってあくまで、アルモが理想とする憧れの女性像ですよね。リアルな女心って、結局は女しか理解できないし描けないと思う。けど、辛気臭い、おぞましいだけの女の現実を突きつける映画よりも、ありえねー!なアルモの女性賛歌映画のほうが、見ていて面白いし楽しい。でも、往年のアルモ女性映画と比べたら、トンデモ&ぶっとび度は大人しくなってるのが、ちょっと物足りないかも...アルモ独特のカラフルさも、かつての毒々しさが薄まってる感じがするし。
ヒロイン・ライムンダを演じ、カンヌ映画祭の女優賞受賞、さらにオスカーにまで初ノミネートされるなど、まさに女を咲かせた感のあるペネロペ・クルス。ハリウッドでは映画よりゴシップで活躍した彼女ですが、里帰りしたスペインでは存分に魅力と演技力を発揮。女優って花と同じで、やっぱ大輪に咲くには土壌が大事なんだろうなあ。それと、作り手も。高級な花ほど、土も育てる人も選ぶものですよね。
いい年して清純カマトトが多い地味な日本の女優を見慣れてると、ペネロペみたいな大胆で挑発的で華やかでエロい女優は、ほんと強いアルコールみたいにキク~!彼女、いい女優ですよね。嫌いって人が多いけど(特に女性)、私は好きだなあ。ちょっと下品な美しさがいい。ローティーンの娘がいる役に違和感があまりないほど、見事に熟女に扮してるけど、ふとした表情なんか、すごく可愛いし。レストランで歌うシーンが、すごく良かった。アルモのお気に娘、という他の女優が羨ましがる立場でもあるペネロペ。女優にとって、ゲイの天才監督って一緒に仕事するには理想的なのでは?ヘンな関係にならずにすむだろうし、男よりも女の感性や気持ちに敏感で配慮もしてくれそうだし。
カンヌ映画祭では、出演女優全員が女優賞受賞、というのも納得できるほど、ペネロペ以外の女優たちも印象的な好演。アルモ女優の重鎮、幽霊?ママ役のカルマン・マウラの、ちょっとトボけた、でも情念のこもった演技も秀逸。ライムンダの姉ちゃんも、味のあるキャラでした。
隣人のアグスティナって、アルモ映画ではおなじみの優しいオネエマンかと思い込んでたんですが、あれは男優ではなくホントの女優!?どー見てもオカマなんだけど...
レストランに来る映画クルーの青年が、ちょっとフェレ・マルティネス似でカッコ可愛かった。