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まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

信じてみんさいや~Finding HINAGON

2006-06-19 | 日本映画
 先日、電話で話をした大学時代の後輩Wくんが、深刻な声音で...
Wくん『松さん、ちょっといいですか。相談ごとが...』
私『相談ごととな?それは何ぞ、申してみやれ』
Wくん『こないだ久々に行ったヘルスに、知り合いの奥さんらしきヘルス嬢がいるんですけど...指名しないほうがいいでしょうか?』
 知るか!指名して確かめてみれば!と言いたいところでしたが...
 もし本人だったら、旦那さんは知ってるの?なぜヘルスで?と、尋ねてみたい。私の知らない世界が、そこにありそうで、Wくん以上に気がかりです。

 「ヒナゴン」
 ネッシーやツチノコと並び、世界的に有名?な、広島県比婆郡のヒバゴン。その幻の未確認生物を題材に、直木賞作家の重松清が書いた人情喜劇を、ローカル色豊かに映画化。
 この映画では、比奈町&ヒナゴンになっていますが、役所には“類人猿課”なるものがホントに設置されてるなど、嘘のようなホントの実話も、ちゃんと描かれています。
 想像すること、夢を失わないこと、信じることの大事さ。テーマは「ネバーランド」と同じ。それと、地方行政の問題点も、面白おかしく描きながら、訴えています。
 登場人物&それを演じた俳優たちも、みんな活き活きと個性的。
 いちばん強烈なのが、元暴走族!の町長。ヒナゴン捜索に異常なまでに執念を燃やす姿が、笑えるけど怖くもある。人間的には、面白いし楽しいし、少年の心を失わない魅力的な男だけど、町長としてはどうよ?ヒナゴンも気になるけど、それ以上に大事なことがあるのでは...彼の暴走ぶりに首を傾げてしまう私も、夢見る心を失った悲しい大人?
 そんなトンでも町長を、伊原剛がエネルギッシュに快演!矢沢英ちゃんに心酔しきった言動や、ゴーイングマイウェイすぎる破天荒で天衣無縫なキャラが笑えます。喋り方も、仁義なき闘い調で珍妙。でもワイルド&長身で、男前!
 ヒロインには、井川遥。透明感と健康的な色気があって良かった。でも、田舎であんなキャバクラ嬢みたいなファッションは、いかがなものか...
 ダチョウ倶楽部の上島や、鶴見辰吾も好演。みんな、広島弁で苦労しただろうなあ。上手だったけど、ネイティヴからすると、ちょっとイントネーションが変だった。伊原じゃなくて吉川晃司、上島じゃなくてアンガールズ、鶴見じゃなくて風見しんごだったら、完璧な広島弁だっただろう。
 主題歌は広島出身の奥田民夫。もしポルノグラフィティの岡野昭仁が役者デビューするなら、ぜひ広島ローカルものでお願い!リィウ・イエ似の岡野くん主演「島の郵便配達」(もちろん舞台は、広島屈指のド田舎・因島!)、観たい!
 山や川に囲まれた広島の田舎や自然も、ノスタルジックに美しく撮られています。
 私が京都や横浜に住んでいた時、“たう(たわん)”と“はぶてる”が、まったく通じなかった広島弁として、印象に残っています。