意外と社会派(予定)

赤熊の辛口社会派(予定)ブログです。
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メディアの役割が変わったのでは?

2009年12月08日 | 報道・メディア
元政治記者の福島香織さんのブログ、北京東京趣聞博客に興味深い記事が載っていた。

<下野>なう、といったら新聞社は与党かとつっこまれた。
http://fukushimak.iza.ne.jp/blog/entry/1346247/

大雑把に言えば、今まで集約されていたことで権利・経済的なパワーを持っていたメディアが「みんなのもの」・・・力が細分化したら、どうやって国家権力を抑えれば良いのかと憂いている内容です。

興味深いよね。
大きな力には大きな力で対抗するしかないことは事実。
国家が一次情報を直接流し、大メディアがいらなくなり、国家からの情報だけで物事を判断するしかなくなったら、いくらでも誤魔化せてしまう。
憂いる気持ちもわかる。

でもさ、これってメディアの信用の問題なんじゃない?
メディアが信用されないから、力を失っただけで、信用のされるメディアがあれば、そこから情報を得ようとするでしょう?
あまり気にする問題でもない気がする。

ところで、信用されるメディアって何だろう?
いや、それよりもメディアの役割って何だろう?
ここを突き詰めて考えないとダメと思う。

赤熊はメディアが信用を失ったのは、メディアの役割が変わったからだと思う。
例えば『○○が「○○○」と発言した』といった記事が出るけど、これってどれだけ信用できるでしょうか?
ワンフレーズでは前後の文脈で意味が変わったり、意図しない意味の言葉になってしまうことが良くある。
曲解ならまだ良い方で、場合によっては180度違う 虚偽報道にさえ発展する。
一番有名なのは「不倫は文化」かな?
誰もこんなこと言ってないのにね。

こんなことされては適わない。
書かれた記事の真偽を疑い、わざわざ調べないといけない。
一次情報を直接、求める必要がある。
確かな情報が得られないのならメディアなんて要らないよね。

要するに、今のやり方では信用は得られない。
では、どう改善するべきか?

結局、一次情報に直接触れなければいけないのなら、一次情報を提供することこそがメディアの役割になるのではないでしょうか?
ネット外は紙面・時間の関係上、全ての情報は伝えられないがネットならどんなに量が多くなっても問題ありません。
だから、信用と言う意味ではネットに完全に移行するでしょう。
広告収入だって取れるしね。
そうなるとメディアの第一の仕事は取材内容をきちんと全ての書き起こし、提供する。(できれば音声、映像付きで)

それだけでなく、政府が議事録(一次情報)をいくら直接流そうが、逆にそれらを全て網羅し、情報同士の紐付け、検索しやすく提供できれば、利用価値は飛躍的に高まります。
そこから第二の仕事として、一次情報の要約したものの提供するのです。
もちろん、原文も読めるようにリンクしておく。

と、このように今までは『情報の要約し伝える』ことが仕事だったんだけど、
これからは、一つ前に『情報の集積』が仕事として増えるんじゃない?
ここができない限り、メディアの信用はダダすべりで落ちて行くと思う。

さらに第3の仕事ととして、コラムなり、論説なりを書き、政治家にある程度のプレッシャーを与えていければ良いと思う。
ここら辺が、他紙との差別化が図れる場所だと思うし、イデオロギーの違いでどう捕らえるのかを読者に提供できれば非常に有益だと思う。

大メディアが生き残れる道はこのぐらいだと思うし、情報の集積能力を考えると今の大メディアにしかできない転身の仕方でもある。
少なくともメディアの役割が変わったのに、いつまでもしがみつこうとすれば、衰退し、摩滅すると思います。

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