リスタートのブログ

住宅関連の文章を載せていましたが、メーカーとの付き合いがなくなったのでオヤジのひとり言に内容を変えました。

産経新聞

2011-06-04 08:25:06 | オヤジの日記
面白い、と思った。

小沢一郎は、内閣不信任案の決議に欠席したあと、グループを集めてカラオケ店で会合を開いたという。
まるで、女子高生の会合のようだ。

そして、鳩山由紀夫は、菅直人の辞任の時期を明確に確認もせずに、「復興の目処がついたら辞めるつもりだ」の言葉だけで、簡単に自己の意見を翻して、否決を決めたという。

それを今さら「詐欺だ」「ペテン」だと大騒ぎするという救いようのない幼児性丸出しの抗議は、コント以下だ。

政権党の重鎮二人が、幼児というのは、最高の喜劇だと言っていい。

そして、喜劇と言えば、産経新聞。
産経新聞は、ウヨク新聞である。
ただ、私は、その愛すべきウヨクぶりをどこか微笑ましく思っていた。

例えば、讀賣新聞の場合は同じようにウヨクだが、いつも時の権力者に取り入り、あるいは肩入れし、陰湿なポジションで政権をコントロールしようとするところが、小賢しい感じがして、どこか鬱陶しく思っていた。

しかし、産経新聞には、純粋に愛国心からウヨク的な記事を書いている印象があった。
その記事内容は、感情的すぎてプロの書く文章としては疑問符がつくが、純粋さという点では、讀賣新聞よりは上等だと思っていた。

ただ、今回の内閣不信任案の茶番劇に関して言うと、産経が標榜してきた愛国心が、それほど上質なものではないことが判明して、がっかりした。

インターネットの記事では、否決か可決か、をどのメディアも騒々しく伝えていたが、どれもが曖昧な表現で、民主党内の反乱者の人数を伝えていた。

それは、いつもどおりの及び腰の表現で「予断を許さない」とか「可決もありうる」というような表現だった。


その中で、産経だけが「不信任案、可決の見通し」と嬉々として伝えていたのである。

産経は、大地震後の政局に関して、最初から「菅退陣」を規定方針として掲げていたように思える。

要するに、「菅退陣ありき」である。

冷静に考えると、大地震後の日本で一番重要視されるのは、被災者の救済と日本の復興である。
優先されるのは、それしかない。
それは、誰が考えても明白なことだと私は思っていた。

しかし、産経が優先したのは、それよりも政局だった。

とにかく、なにがなんでも「菅内閣打倒」。
その一点張りである。


あれほど、うるさいくらい愛国心を標榜していたのに、日本国民や日本のことは後回しで、ただひたすら「政局」にこだわる産経の愛国心とは、その程度だったのか、と落胆した。

被災者目線で考えたら、政局など、もってのほか。

壊された故郷を、少しでも早く元に戻して、平穏な暮らしを取り戻し、亡くなられた方々の冥福を祈ること以外に、優先事項などないはずだ。

だが、産経は政局を優先事項にした。

時宜をわきまえぬ、自民党、公明党、たちあがれ日本、そして、小沢、鳩山の暴挙の後押しをした。


困っている国民を救えない愛国心は、偽物だ。


産経が、共感は出来ないが、どこかに愛すべきウヨク的こころをもった新聞だ、と思っていたのは、私の買い被りだったようだ。