リスタートのブログ

住宅関連の文章を載せていましたが、メーカーとの付き合いがなくなったのでオヤジのひとり言に内容を変えました。

ゴキブリ化した頭

2012-09-19 05:55:05 | オヤジの日記
オンボロ・アパートの1階と2階を借りて生活している。

上も下も2DK。
上のDKは、私の仕事場。
洋間は、高2の娘の部屋。
和室は大学4年の息子の部屋。

下は、洋間は、ヨメの部屋。
和室は、家族が寝るための部屋。
そして、DKでメシを食う。

昨年は、上下階で、よくゴキブリと遭遇した。
30匹以上のゴキさんと遭遇した。

だから、今年は上下ともバルサンを焚き、コンバットを大量に設置した。

そのおかげで、今年、2階でゴキさんに遭遇したのは、1回だけ。
ゴキジェットで退治した。

しかし、1階では、10匹以上と遭遇した。
おそらく、まだ出るかもしれない。

バルサンは、2階には効いたが、1階には効かなかったということか。
1階は玄関や窓から入ってくるから、どうしようもないのかもしれない。

1階の和室は、寝るだけの空間なので、壁にエアコンがあるだけ。
ゴキさんには、おそらくつまらない場所だと思う。
だからか、まったく出ない。

出るのは、台所。
そして、洋間。

ゴキブリの出現に対して異常なほどのリアクションを見せるヨメは、ゴキジェットを2台用意して、見かけたら両手で鬼のように吹きかける。

ゴキさんに、同情したくなるほどの猛攻撃だ。

瞬殺である。


そのゴキさんたちを見ていて、最近思うことがある。

彼らは、人間に危害を加えないのに、なぜこんなにも嫌われているのだろうか、と。

彼らは、決して人間を攻撃することなく、ひっそりと生きているのに、見つかったら、悲惨な末路が待っている。


たとえば、彼らは、デモという名の暴行、略奪をするわけではない。
工場に火をつけるわけでもない。
自動車を壊したりもしない。
店を破壊することもできない。
他人の財産を侵害しても、「悪いのはお前の方だ」などとは言わない。


ただ、話し合いができない、というところは似ているかもしれない。

話し合いができないから、人間はゴキブリを怖がる。

怖いものは、殺してしまえ。

人間は、恐怖を違う感情に変換して、理性と慈悲の感情を封印する。
つまり、恐怖は、簡単に「憎悪」に変わる。

それに、集団心理が加えられると、支配者は、彼らをコントロールしやすくなる。


そうなると、誰も相手の言うことなどは聞かない。


言い訳もさせもらえないのだ。



最近、ゴキブリさんが可哀想になってきた私は、きっと頭がゴキブリ化してきたのだろう。



ただ、この国の民は、ゴキブリではなく、争いとは無縁の優雅なゲンジボタルですが。



白けさせたのは誰?

2012-09-07 06:13:53 | オヤジの日記
私は、自分で料理をするのは好きで、料理が趣味といってもいいが、グルメには興味がない。

テレビでグルメレポーターが、肉などを食って「口の中でとろけますねえ~」といっているのを見ると、とろけちまったら味なんかわからないでしょうに、と毒づくほど、グルメに関しては、貧しい感覚しか持っていない。

これは、矛盾しているかもしれないが、私は、人のために美味いものを作りたいという気持ちはあるが、自分が美味いものを食いたいという欲求は、まったくない。

仕事が忙しいときは、食いたいという欲求がまったく湧き上がってこない。
仕事が無事終了しても、食い気よりも眠気の方が強くて、気がついたら30時間以上食っていなかった、ということもある。

そんなことを2日前の同業者との飲み会で言ったら、「精神が貧しいからじゃないですか」と言われた。

それを否定するつもりはない。

自分でも全ての分野で、貧しいと思っている。


話は、それに多少関連するが、世の中には、似非グルメという人たちがいる。

今回の同業者との飲み会にも、そのタイプの人がいた。

居酒屋のチェーン店で飲み食いしたのだが、一つ一つの食い物に対して、必ずウンチクと評価が入るのである。

私は、世の中には、美味い食い物と不味い食い物しかないと思ってるので、感想は、マズい、ウマいで十分だと思う。

だから、彼の毎度のウンチクを耳をシャットアウトして聞き流した。
ご近所のテーブルに座っている人の会話に耳を傾けたり、従業員のキビキビした働きっぷりに見とれたりして、意識を違う方に向かわせながら、ジョッキを傾け、揚げギョーザを食った。

しかし、そのとき、「そんなに言うんなら、お前が作ってみろよ!」という怒鳴り声が聞こえたのである。

同業者の中でも、とびきり血の気の多い男が、ウンチク王に対して、大声でクレームをつけたようだ。

彼が美味いと思っていた料理をウンチク王にけなされて、逆上したようである。


たかが酒の席でのウンチクだ。
まともに受け取ることもなかろう。

適当に流しておけば、ウンチク王も、いつかは飽きる。
ウンチクを得意げに語るのは彼の趣味なのだから、その趣味を否定するのは大人気ない行為である、と私などは思うのだが、世の中には、この程度のことでも我慢できない人がいる。

そして、怒鳴る。

しかも、「お前が作ってみろよ!」などと、了見の狭いことを言って、恥ずかしいとも思わない、その性質。

場が、一気に白けたのは、当たり前だといえる。


言うべきではないと思ったが、言わせてもらった。

それは、まったく理屈に合わない言葉ですよ。
彼は、今は「食べる人、飲む人」で、「作る人」ではない。
彼は、金を払って、プロの料理を食いに来たのです。

金を払う以上、不味かったら「マズい」という権利が、彼にはあります。
それに対して、金を取る料理屋は、金を取った以上、美味い料理を提供する義務がある。

他の人が「美味い」と言っても、彼が「不味い」と感じたら、それは彼にとって不味い料理なのでしょう。
あなたが「美味い」と思う料理と彼が「美味い」と思う料理が、同じである必要はない。

彼が彼の味覚で「不味い」といったなら、それは彼にとっては、正解なのですよ。

そして、あなたが「美味い」という感想も正解なのです。

それを飛躍させて、「お前が作ってみろよ」と言うのは、物事の本質が全く異なる話です。

彼は、いま客として店に来ている。
だから、彼が料理を作る必要は、どこにもありません。

たとえば、贔屓の野球チームが、けなされた。
サッカーチームが、けなされた。
大好きなアイドルグループが、けなされた。
支持している政治家が、無能だと言われた。

じゃあ、おまえ、やってみろよ!

その言葉は、世の中で一番陳腐な「殺し文句」です。

あまりに感情的で、みっともない言葉だ。


というようなことを言ったら・・・・・。

私は、みんなの賛同を得られると思っていたのだが、「Mさん、そこまで言わなくてもいいんじゃないですか。これが彼の性格なんだから、真面目に反論することないですよ」と言われた。

小さくうなずく、みんなの顔。


ようするに、場を白けさせたのは、彼ではなくて、俺だった・・・・・というお話でした。