リスタートのブログ

住宅関連の文章を載せていましたが、メーカーとの付き合いがなくなったのでオヤジのひとり言に内容を変えました。

パピーとおとうさん

2020-08-09 05:36:14 | オヤジの日記

土曜日の午後、大食いのミーちゃんが旦那の若チャマとやってきた。
8ヶ月ぶりの再会だ。

二人は、東京まで新幹線で来て、東京駅で待っていた若チャマの大学時代の友だちのワゴン車で、国立にやって来た。
あらかじめ友だちの家に送っておいたジャガイモ一箱をかついで、玄関に立った。
「お久しぶりでーす」と若チャマ。
ミーちゃんは、抱きついて来そうになったが、途中で気づいて、「ヤバっ、濃厚接触するところだった」と言って、エアーハグに切り替えた。
そして、ダイニングの椅子に座って、ミーちゃんが言った。
「あー、やっぱりここは我が家だわ。落ち着くわー」
いやいや、ミーちゃん、若チャマの手前、それはいかんのではないかい。
「いや、大丈夫ですよ。だって、ここがミーの実家なんですから。みんな実家はくつろげるものじゃないですか」と優しくフォローする若チャマ。大人だね。

ちょうど昼メシどきだった。本来なら、私が作るところだが、「お昼はお弁当にしよう。パピーに楽をしてもらいたいから、みんなでお弁当を食べよう。途中で買っていくから、注文を聞くよ」というLINEがミーちゃんからきたので、任せることにした。
ミーちゃんは、すぐにセキトリの祭壇に向かった。
拝んだ。拝んでいるうちに、感情が高ぶってきたのか泣き始めた。ミーちゃんもセキトリをとても可愛がってくれた。
「こいつでかいな。重いなl」と言いながら、抱きしめて全身に頬ずりをした。
そして、涙顔で振り返って、「パピー、セキトリのお骨が少し欲しいんだけど、いいかな」と言った。
ああ、セキトリも喜ぶよ。

昼メシだ。ミーちゃんは、唐揚げとごはん4パック、若チャマと友だちは、カレー系、ヨメと息子と娘は、ハンバーグ系、そして私はノリ弁だった。
ノリ弁は、やはり美味いね。クリアアサヒもうまいけど。
食っているとき、ミーちゃんが言った。
「東京も暑いけど金沢も暑いよ。思った以上に暑い」
それは、知っている。30年くらい前の夏、夏休みを利用して、ヨメと石川県の和倉温泉に行ったことがあった。
和倉温泉で2泊、金沢市内で2泊した。和倉温泉は、海沿いにあったので、暑さは和らいでいた。しかし、金沢市内は暑かった。東京と全然変わらなかった。というより、日差しは金沢の方が強かった。想像と違っていた。
観光をしているうちに、暑さに負けて、2時間おきくらいに店に入ってかき氷を食った。兼六園でも食った。
しかし、晴れているだけならいい。お空さんの機嫌が突然悪くなって、雷雨となり、ヒョウまで降ってくるのだ。お空さんの機嫌がよくなったら、今度は猛烈な日差しが戻ってくるから、それもキツい。
金沢は、暑いよね、それはよくわかる。

「でも私はまだ恵まれた方だと思うよ。若チャマやお義父さん、お義母さん、義弟さんは、毎日畑に出ているからね。私は、皆さんから、環境に慣れるまでいいからって甘やかされているんだ」
それを聞いて、若チャマに頭を下げた。
若チャマは恐縮して「いや、最初から1年で慣れるとは思っていないので、2年3年で一軍に上がってくれればと思ってます。ミーが今覚えるのは、スーパーの仕事の方です」と言った。
若チャマの家は、スーパーと野菜農家、卵農家をしていた。
ミーちゃんのお腹を満たしそうなものばかりだ。

昼メシを食べ終わった若チャマと友だちは、ワゴン車で杉並永福町の親戚の家に行き2泊することが決まっていた。
完全巣篭もり生活。2日間、家から1歩も3歩も出ずに、「鬼滅の刃」と「キングダム」を読み倒すという。
そして、月曜日の昼前に、また迎えにきてくれる。ゆっくり休んでね、若チャマ。
昼メシを食べたあと、ミーちゃんは娘の部屋のベッドに横たわった。
そして、「あー、疲れが取れるぅ」と言って寝てしまった。
疲れているんだね、ミーちゃん。嫁いでまだ1年も経っていないのだ。疲れていない方がおかしい。
実家で、思い切りくつろいでおくれ。実家は、そのためにあるのだから。

夕方5時過ぎに起きたミーちゃんば、「さあ、晩ご飯を作るぞ」と言って、四股を踏みながら気合を入れた。
夕食は、カレーだ。我が家では、土曜日はサタデーカレーの日と決まっていた。
それを覚えていたのだ。
この日のカレーは、キーマカレー。市販のルーを使っていたが、いくつかのスパイスを掛け合わせて刺激のある味になった。ミーちゃん、腕を上げたね。一緒に出てきたエビのツナマヨ、ポテトサラダも美味しかった。
塩と胡椒の配合が上手くなった。
若チャマもお喜びでしょう。
想定内だったが、ミーちゃんはご飯を4杯お代わりした。「お義父さん、お義母さんの前では、もう少し控えめなんだ。お代わりは3杯に抑えているんだ。今日は大満足だあ」。
3杯でも、すごいんだけどね。

夜は、ミーちゃんがベッド、娘は折りたたみのマットを床に広げて寝た。夜中の2時くらいまで、喋っている声が聞こえた。
おそらく起きるのは、10時過ぎだろう。
今日も完全巣篭もり生活だ。おそらく昼メシのあと、2人でNintendoのスィッチで「あつまれどうぶつの森」をやるに違いない。
娘は散々やっているから、このときはミーちゃんのサポート役だ。
今から、仲のいい二人の姿が、想像できる。
そんな姿を見るのが、親の喜びだ。

ところで、昨晩娘の部屋に入るとき、ミーちゃんが、振り返って「おとうさん、おかあさん、おやすみ」と言った。


意表をつかれて、なにも言葉が出なかった。

涙しか、出ねえ。

 



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